東京よしもとは7年前ニューヨークと一緒に何故彼らを推さなかったのかという話
個人的に結果論は大嫌いである。
単に『結果』ならいい。
受け入れる。『結果』はただの事実であり本人が承諾しようがしなかろうがそこにただ存在するものだからだ。
その結果に向けて様々理論がある中、自分で考え編み出した理論に金なり時間なり己の人生の一部をベットして実行して得た『結果』に、考えもせずベットもせず実行もせず、答えが出た状態から楽々と式をドヤ顔で出す
それを川瀬は結果論と呼ぶ。
ただ
今から言うのはかなりの結果論である。
がそれでも言いたくなるし言わざるを得ない。
ゆにばーすというコンビを組んで7年になる。
その前のコンビは普通に男性2人組のコンビだったが解散を決めた理由がニューヨークの初単独を見た時であった。
とにかく面白かった。
川瀬は東京NSC16期である。
同期は当時雑魚ばかりであり恐るべきなのは1年上の15期。
デビュー時からお笑い氷河期を物ともせず続々と売れていく化け物揃いであったが、まだ自分達が売れない言い訳もできるような人達であった。
まず最初に
マテンロウ、デニスが売れた。
「ハイハイ、ハーフね、せこいせこい」
横澤夏子が売れた。
「ハイハイ、女ね、物真似ね、せこいせこい」
西村ヒロチョが売れた。
「ハイハイ、リズムリズム、せこいせこい」
おかずクラブが売れた。
「ハイハイ、ブス、デブ、女、せこいせこい」
鬼越トマホークが売れた。
「ハイハイ、強面、キャラもん、せこいせこい」
極めて恥ずかしい言い訳のオンパレードだが間近な先輩、かつほぼ年下が結果をガンガン出していくことに言い訳でバリアを張らないと当時は身が持たなかった。
そしてニューヨークの単独。
各所業界、先輩達からの称賛。
「ハイハイ、あれでしょ、あれ、あれ?あれだからせこいせこい、あれ?あれれ?やばいこれは。。」
言い訳不可能であった。
別にハーフでもキャラもんでもなく男前でもない、
ただただストロングにその実力を評価されている男性コンビ。
今まですでに苦しい言い訳を重ねている分、もう言い訳がでてこずはっきり認めるしかなかった。
このままでは勝てないと。
普通にやってたら勝てない。
無論M-1においてのこともあった。
同世代として戦っていく場合、枠的にも若手同士で決勝に進むとは考えにくい。このままやったらニューヨーク。
がやはりこの世代の男子たるものほぼ全員がダウンタウンさんに無意識的に憧れがある。川瀬とてキッカケはパンクブーブーさんであるが全芸人が口に出すまでもない憧れがダウンタウンさんである。まあ、はらさんもそうだったことにはおったまげたが。
つまり男性コンビで売れるのが真っ直ぐなお笑いのルートでありジャンプでいうドラゴンボールでありサンデーでいううる星やつらでありモーニングでいうクッキングパパでありそれすなわち王道だった。
それを捨て、ただ勝つために、理想は捨て、M1のためにゆにばーすを組んだ。
がこれは裏を返せば
「王道でなければ勝てる」
そういう意識があったからに他ならない。
王道でなく、はらという汎用人型決戦M1兵器と組めば勝てると、少なくとも勝とうする意志があったということになる。
が、かつて、そんな意志が芽生えることすらおこがましいコンビがいた。
人は本当に勝てないと思ったものに対して
一切の抵抗を辞め、服従、追従することによって己のアイデンティティを保とうとする。それは本能であり、自然の摂理であり、自己防衛の手段である。
そのコンビこそ
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