仏像彼氏★経験豊富な男性に惹かれてしまうあなたにおすすめの2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は「恋多き男」が好きなあなた。

恋多き男が好きという人はあまりいないでしょうが、場数を踏んでいる男というのは女の扱いに慣れているので、恋愛偏差値が低い方は引っかかってしまうことが多いかもしれません。恋多き女性もまた然り。彼らに近づくと、「女(男)なんて、赤子の手をひねるようなものよ」という声が聞こえてきませんか。聞こえない方、気をつけてくださいね。
異性が絶えない人というのは強烈なフェロモン発生源となっているので、悟って如来になるか異性慣れでもしない限り無視することは難しいでしょう。まさに飛んで火に入る夏の虫。女好きな人が好きなの!というあなたにおすすめの仏像がこちら。

①千体千手観音立像
京都の修学旅行での行き先といえば、二条城、鹿苑寺の金閣、そして蓮華王院三十三間堂ではないでしょうか。私も行きました。千手観音一体でも腕が多くてごちゃついているのに、それが千体もあったら圧倒されるのは当たり前です。でかい仏像を作った人もアホだなと思いますが、千体も置こうと考えた人も相当キてるでしょう。
それと同じで恋多き人もキてるんです。そうでなければ何人とも浮き名を流さないでしょう。それかキているからこそ女性がほっとかない。ついでに言ってしまえば、そういう人に惹かれる人もキてるんです。キている者がキている仏像を見ると、千手観音群のこれでもかという仏心に触れて目が覚めるかもしれません。人間の男なんてショボいわね、と。
モテるあの人との恋愛から目を覚ましたいあなたにおすすめです。

②塼仏(セン仏)
現在(個人的に)もっとも注目している「塼仏」。どのようなものでも集まる東京でも、限られたところでしかお目にかかることができません。しかも仏像コーナーではなく、考古学コーナーにあります。仏像界の異端児。
塼仏は型に粘土をはめて焼いたタイル状の仏像で、私たちが目にする人型の仏像とは一線を画しています。仏像はたくさんあればあるほどいいといっても、3D(三次元)だと場所も取るし作成の手間、コストもかかります。余剰資金がある人か、それこそパトロンがいるような人でないと色々な人とつきあうことはできません。
しかし、せん仏は違います。型にはめて焼けばできあがり大量生産が可能な仏像です。しかも2D(二次元)。必要なモノは型と粘土と窯だけ。丸太も銅も仏師も必要ありません。手軽に気軽にたくさんの釈迦に囲まれることができるなんてまさにハーレム。恋愛シミュレーションゲームのハーレムルートに入った気分になります。
現実の女性とはうまく接せられないけど、パソコンに向かえばモテ男。二次元は裏切らない! とか言っちゃってるオタク男子になぜか惹かれちゃうの、というあなたにおすすめしたいです。

恋多き人というのは、女好きもいるかもしれませんが、基本的に優柔不断で誘惑に弱いタイプが多いのではないかと思います。あっちの水は甘いから今日はこっち、でもこっちの水はもっと甘いからやっぱりこっちに行こうかな、でもなぁ……というような人。そういう人に対して自分に一途になってもらおうというのは、骨の折れる作業ですし時間の無駄です。まだ仏像を見たほうがマシ。少しでも迷いがあるのなら今すぐ京都、奈良へ駆け込みましょう。(2013年執筆)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?