仏像彼氏★イケメン好きなあなたに贈る2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。  

今回は「イケメン」が好きなあなた。
「人は見た目が9割」だとか、「ただしイケメンに限る」だとか、とりあえず顔がよければ人生の勝者と言われますが、事実そうだと思います。
第一印象でどこを見るかといったらまず顔じゃないでしょうか。「いや、顔じゃない! 体型や清潔感、話した雰囲気だよ!」なんていう人もいるかもしれませんが、初めて会って挨拶した瞬間に相手の何がわかるというのでしょうか。「見た目じゃない!」というのはしょせん綺麗事です。合コンにイケメンとブサメンがいたら8割~9割はイケメンに好印象を抱くのではないでしょうか。そのふるい分けを経てはじめて、どのような性格や価値観なのかを知るというプロセスをたどるはずです。所詮そんなものです。
そういうわけで、イケメンが好きで何が悪い! イケメンは正義! イケメンこそ至上! 3度の飯よりイケメン!というイケメン大好きなあなたにオススメの仏像がこちら。 

①東京国立博物館東洋館にある仏陀直立像  
上野にある東京国立博物館(トーハク)には、たくさんの仏像が収蔵されていて寺に行かなくても見ることができます。本館にあるのは、私たちのよく知るタイプの仏像ばかりですが、東洋館には変わり種の仏像がいます。 
よく寺などで見る仏像は、中国や朝鮮から入ってきたものに日本のテイストが加わった姿形になっています。ですが、今回おすすめする仏像はそれとは全く違います。何が違うかというと顔が違います。まごうことなきハーフ顔です。目鼻立ちがくっきりしていて、一目見ただけで他とは違うことがわかります。
それもそのはずで、仏像が最初に作られたガンダーラ地方の仏像だからなんですね。ガンダーラは現在のパキスタンとアフガニスタン辺りにあった王国です。ガンダーラ美術はペルシャやインドなどの東洋美術にギリシャの美術が取り入れられているため、オリエンタルな風が吹いたハーフっぽい顔立ちになっているのです。
イケメンは好きだけどどちらかというとハーフ、または純日本人だけどハーフっぽい顔立ちのイケメンが好きな方におすすめです。ちなみに私もよく「ハーフですか?」と言われますが純日本人です。

②アーナンダ(阿難)
仏教界の超絶イケメン・アーナンダ! アーナンダ目当てに出家する女子続発! アーナンダに惚れたら最後! 出家して尼僧になっちゃうよ!
どれくらいイケメンかというと、ブッダからよく「女性と目を合わせたらダメだよ、君の目(と顔)は女性をまどわせるからね」と言われていたほど。目を合わせただけで女性が惚れるってどれだけイケメンだったのでしょうか。私も彼と会って、ついでに出家して涅槃に達してみたかったです。
その超絶イケメン・アーナンダですが、彼はブッダの十大弟子の一人で25年に渡りそばで仕えていました。「多聞第一」と言われるくらいブッダの話を聞き教えを知っていたにもかかわらず、彼は阿羅漢果(これ以上学ぶ必要がない状態)を得ていなかったので、ブッダ入滅後の大事な会議の参加資格を持っていませんでした。そのことがよっぽどショックだったのか、はたまた本気を出していなかったのかは定かではありませんが、疲労でぶっ倒れてしまった直後に悟ったと言われています。
イケメンってすごいですよね、一瞬で悟ってしまうんですもの。想像ですけど、たぶん彼はブッダのお世話が忙しいのと、女性からの熱い視線が多すぎて修行に身が入らなかったから悟れなかったんだと思います。イケメンだからこそ許されるイケメン補正がここで存分に発揮されています。「布団に倒れて悟る」という一連の流れは非常に地味ですし人を選びます。これがそんなにかっこよくない方だったら話にもならなかったでしょうし、そもそも「そんなので悟れるならもっとはやく悟れよ」と言われていたかもしれません。ですがイケメンの場合、そのように責められることは滅多にありません。「さすがイケメン、悟るときも一瞬!」と逆に賞賛されるはずです。
イケメンってさすがだわ…かなわないわ…と思う女性の方、とにかくイケメンが好き、イケメンに一目惚れしやすいという方におすすめです。

イケメンとひとくちに言ってもそれぞれ好みはありますし、国や時代によっても変わってきます。仏像も同じで、日本にある仏像も時代によって造形が変わります。
この2点はあくまでも私の思うイケメン仏像ですので、私好みのイケメンじゃないわ!と思われたならば、この世にはたくさんの仏像がありますから好みのイケメン仏像を探してみるのもありかもしれません。(2014年執筆)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?