仏像彼氏★壮大な世界観を持つ人が気になるあなたにおすすめの2体

今までは仏像なんて年寄りくさいものだと思ってたけど、なんかこのごろ気になってきちゃったかも……という方もいるでしょう。でもいっぱいあるからどれ見ていいかわかんなぁい! という初心者BUTSUZOU★ガールの方々に、好きな男性タイプ別におすすめ仏像をセレクトしみました。

今回は、「壮大な世界観を持つ人」が好きなあなた。

壮大な世界観。とてつもなく抽象的な表現ですが、ひとことで言うと、「不思議な人」または、「よくわからない人」というところです。その人自身がブラックホール。中心が見てみたいけど、近づいたら飲み込まれそう。人となりをきちんと把握できない人というのは、怖いと思うと同時に踏み込んでみたいという欲求もわいてきます。ミステリアスとはまた違う重力の中心部にいるような人に惹かれてしまうあなたにおすすめの仏像はこちら。

①大日如来
密教界の大物マハー・ヴァイローチャナ。マハー=摩訶で、優れている、偉大という意味。ヴァイローチャナは、奈良の大仏で有名な毘廬遮那仏(廬遮那仏ともいう)のサンスクリット語読みで光りや光照らすという意味があります。ただ光輝くのではなく、偉大な光りなんです。舌根から光を放つなんてまだ小物。まだまだ肉眼で直視できる状態でしょう。しかし大日如来は偉大な光、そう太陽なのです。直視したら目がやられるし、日食で隠されても特殊なグラスを必要とさせます。直接観ることができないなんて、御簾の向こうにいるやんごとなき人や吉原の最高級花魁、ブラックホールの中心レベルといっても過言ではありません。いや、過言どころか無限宇宙の全一なのだからこちらのがレベルが高いし、悟れてすらいないただの人間なんかに想像なんてできるわけがありません。
大日如来からすれば赤子のようなものですが、私たち人間からすればつかむことのできない壮大さを感じるような人が好きな人に大変おすすめしたい一体です。

②虚空蔵菩薩
菩薩は如来の手前でランクが下がりますが、虚空蔵さんも壮大です。全宇宙に無限の智慧と功徳を持っています。名前にも虚と空がはいっていて、底の見えない沼のような夜中に見る井戸のような、のぞき見ることが不可能な深みもあります。さらに蔵。蔵です。深さだけでなく奥行きも感じさせるつくり。
虚空蔵さんは無限の叡智を持っているということで、「虚空蔵求聞持法」という100日で100万回真言を唱えると記憶力が優れ忘れなくなる修行があります。100日は置いておくとして、100万回の真言を唱えながら回数カウントをする高度なテクニックを使えている時点で修行は必要ないと思いますが、あえてさせているところに平等に一切皆苦を体験させようという菩薩ならではの慈悲深さを感じます。凡人はこのようにして苦労しているのだ、ということを知らせる効果もあるかもしれません。
壮大さを相手だけではなく、自分にも求めたい、ぜひ100万回唱えたあとの世界を覗きたいと思うあなたにおすすめです。

壮大や宇宙といっても実際に自分の目で確かめることはなかなかできません。仏像を見ることでその片鱗だけでもふれてみるのもいいかもしれません。(2013年執筆)

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