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メタバース小説#66 疑似体験

※この小説は2024年6月30日をもって完結致します。

主にメタバース(仮想空間)やWeb3.0(新しい時代)が舞台のお話です。
そんなに遠くない未来に、衣・食・排泄・入浴以外はバーチャル世界で全て完結するようになると言われています。

そんなメタバース世界の情報➕時代がweb2.5〜web3.0に移り変わる最中のk界隈内での自分の体験談➕未来がこうなったらいいなぁ♪
を折り混ぜた、日記となっています。

読み手のあなたは、この物語を読んだり、実際に開催されるメタバースイベントの中に参加するうちに、だんだん自分のいる場所が現実か、バーチャルか、わからなくなるようなコンテンツとなっております。

初めて読む方は、必ずこの記事に目を通してからお読み下さい。


国産のメタバースプラットフォームからメッセージが届いた。
海洋研究者のめいさんからだった。

サンゴの研究で、実際の海にサンゴを移植する時のシュミレーションがメタバース(仮想空間)で出来るようになったから、見に来て欲しいという話だった。

私は言われた約束の時間に集合場所に向かった。

めいさんは相変わらず、まっすぐな気持ちでサンゴや海洋研究に向き合っていた。

私に色々な事を説明してくれたが、私が一番びっくりしたのは、最近メタバース上でサンゴがちゃんと成長をするという事だった。

流れる時間や、成長スピードはこちらでだいたい設定し、あとは自然界と同じように育っていく。

サンゴが死滅してしまう条件をメタバース上に揃えると、本当にサンゴ達が白化していき死んでしまう。

実際にサンゴがこの世から無くなる様子を目の当たりにし、実体験できるのだ。

私達人間は大切な事に気づいた時には、大抵手遅れになる事が多いい。
それを防ぐ事ができるようになるかもしれない。とめいさん達研究員の方達が開発したらしい。

こういった技術を使い、関心の無い人達にも、きっかけを。

このメタバース上での実験技術は他の研究にも採用されているらしく、災害が起きた時のシュミレーションだったり、大切な人がこの世からいなくなってしまう体験。
自分の生活習慣から将来なりうる病気の事、自分の未来までもわかってしまうという。

途中から専門用語が飛び交い、よくわからなくなったが、
人はバーチャル空間で未来を見据えた疑似体験ができるようになる、という事だった。

生きている間に未来を体験するという事なのだ。

次世代の占いの様な効果もある。

そして最後にめいさんが私にこのサンゴをくれた。
「このメタバースプラットフォームが閉じる時のシュミレーションを今見てみない?このサンゴがあなたにヒントを与えると思うの。」

言われるがままに、私はそのシュミレーションワールドへ飛んでみた。
メタバースプラットフォームの最後の日、私は自分のギャラリ―にたたずんでいた。

今まで作って来た作品や、メタバースと関わる事で出来た思い出に浸っていた。
満点の星とルナテックコネクションの明かりに照らされて、作品たちはキラキラしているように見える。

しばらくして最後の瞬間がやってきた。
全てのデジタルデータが消去される様子だったのだろう。
あまりの光の強さに目を覆った。
跡形もなく全てが消え去った。

何も無くなってしまった悲しい気持ちと同時に新しくわかった事、全てのデジタルデータや思い出は、心にちゃんと移されていた事が疑似体験でわかった。

私の心の中にはちゃんと残っている。
色んな出会い、別れ、体験、成長、気づき。

この全てが消える事は私の命が続く限り何かに振り回されたり、奪われたりする事無い事に気づけて、安心した。

何も無くなった場所を散歩すると、海の底に何か残ってるのが見えた。

サンゴだ。

そう。私のこの手に持っているサンゴと同じサンゴだ。

遠くでその様子を見ていためいさんが、得意げに私にこう言った。

「これであなたの次の旅の使命が見つかったわね。一度命を得たデジタルデータは人の手では消せない。
バーチャルサンゴの研究はまだ続いていくわ。
わたし達研究グループはメタバースプラットフォームのお引越しをしたの。
MEGURUはこれからどうするの?」

私は、何も決められてないの。
プラットフォームのお引越しかぁ。

私にとって何が1番いいんだろうか。
今回のこの体験で少し気持ちが明るくなった。

めいさん達は別の道を選び、活動を続けいくんだ。

私もまだまだ成し遂げたい事がある。
できるかわからないけど、別のプラットフォームへ私の世界を繋ぐ方法が無いか調べる事にした。

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もし、メタバース上で未来をシュミレーションできるとしたらあなたは何がしたいですか。

疑似体験を通し
知らず知らず過ぎる日々の中、大切な事、物、人の扱い方を改められるいいきっかけになるとしたら。
あなたは試してみたいと思いますか?

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(航海日記辞典)小説の中の専門用語や言葉を解説しています。

※1 メタバース・・・インターネット上に仮想的につくられた、いわば現実を超えたもう1つの世界のこと。メタバースは時空をねじまげて、現実では困難な時間や場所の問題について解決してくれる。利用者は自分の代わりとなるアバターを操作し、他者と交流する。仮想空間でありながら、メタバース上で購入した商品が後日自宅に届くなど、現実世界と連動したサービスも試験的に始まっている。

※2   ルナテックコネクション・・・(Lunatech Connection)・・・
- 「ルナテック」は「月の技術」という意味で、月に関連する高度な技術を示しています。
- 「コネクション」は「つながり」という意味で、人々を結びつけるネットワークの性質を表現しています。


◼️MEGURUの航海日記
6/3(月)のメタバースイベントのアーカイブ完成しましたYO♡
#15話~出てくる、サンゴと蛍を守る運動を続けています♪



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