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第42週 ジャーナリスト 草薙厚子

はじめに

今週の作家は ジャーナリスト・ノンフィクション作家の草薙厚子さんです。


お生まれ

草薙 厚子(くさなぎ あつこ)さんは1964年7月21日 北海道にお生まれになりました。


ジャーナリスト及び作家になられるまで

草薙厚子さんは1984頃明治学院大学社会学部を卒業され、東京少年鑑別所法務教官になられました。その後2002年頃から記事および本を書かれています。


主な執筆記事


2002年から2003年にかけて、森昭雄氏が提唱する「ゲーム脳」を少年犯罪と結びつけた記事を執筆され、この仮説を「科学的に正しいもの」であると主張されました。

また、「川島隆太氏が『テレビゲームが脳に悪影響を与える』と発言した」とする記事も書いているそうです。

奈良県医師宅放火殺人の供述調書漏洩事件


2007年6月5日、奈良家庭裁判所が、草薙厚子さんの奈良自宅放火母子3人殺人事件を取材した著書『僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真実』について「少年審判に対する信頼を著しく損ない、関係者に苦痛を与えかねない」として、草薙さんと講談社に抗議文を送ることが起きました。

同年7月12日、同書について、東京法務局が「少年の成育歴などを詳細に記述したのは、プライバシーなどの人権の著しい侵害」と判断し、草薙さんと講談社に長男や父親らへの謝罪と増刷中止も含めた被害回復措置を取るよう勧告します。

同年9月14日、奈良地方検察庁と奈良県警が、刑法の秘密漏示容疑(非公開の少年審判や供述調書の漏洩)で、草薙さんの自宅や所属事務所などを捜索し。同年10月14日、奈良地検が、草薙に供述調書などの精神鑑定資料を閲覧させた精神科医を秘密漏示容疑で逮捕します。

同年11月2日、奈良地検が、草薙さんへの情報漏示罪で精神科医を起訴し、草薙はさんは嫌疑不十分で不起訴となったそうです。

草薙は京都市内のホテルなどで捜査資料を開示されカメラで撮影した事実を認めたそうです。

2008年4月9日、『僕はパパを殺すことに決めた』の版元の講談社が調査報告書を公表し、「『供述調書を直接引用しない』という取材源の医師との約束に反した重大な出版倫理上の瑕疵がある」と指摘されたそうです。

同年4月21日、草薙さんが記者会見し、講談社の調査報告書を「ICレコーダーの記録を無断で引用した」と批判し、謝罪と削除を要求してることを明らかにしたそうです。

同年8月28日、NHKが2007年9月22日に「草薙さんが奈良地検の事情聴取に対して『精神科医に頼み、調書の写しを見せてもらった』と話している」と報じた件で、草薙さんは「取材源は秘匿した」として、NHKに対して1000万円の損害賠償請求訴訟を東京地裁で起こしました。


同年12月10日、講談社は『僕はパパを殺すことに決めた』について、「コピー禁止」「直接引用禁止」「原稿の事前確認」の合意に反した「出版倫理上の瑕疵がある」と指摘した文書を全国の図書館に配布したそうです。

しかし草薙は、この3点の約束は無かったと主張し、講談社のウェブサイトに自身の見解を掲載させたそうです。

2009年1月14日、草薙さんは、調書漏洩事件の公判(奈良地裁)で、一転して調書の入手先が起訴された医師であることや、許可なく調書を写真撮影した事実を認めたそうです。引用は講談社からの提案だったそうです。


その後も草薙さんは精力的に本を出版されています。


著書
『完全版ペイオフ対策』(角川書店、2002年)
『レイラの終わらない戦争 報道されなかったイラクの女性たちの本音』(光文社、2003年)
『少年A 矯正2500日 全記録』(文藝春秋、2004年/文春文庫、2006年)
『子どもが壊れる家』(文春新書、2005年)
『追跡! 「佐世保小六女児 同級生殺害事件」』(講談社、2005年)
『僕はパパを殺すことに決めた 奈良エリート少年自宅放火事件の真実』(講談社、2007年)
『いったい誰を幸せにする捜査なのですか。 検察との「50日間闘争」』(光文社、2008年)
『大人たちはなぜ、子どもの殺意に気づかなかったか? ドキュメント・少年犯罪と発達障害』(イースト・プレス、2010年)ISBN 978-4781605043
『ドキュメント発達障害と少年犯罪』イースト新書 2014

最近の記事は以下の記事です。


めぐめぐがすごいと思う草薙厚子さんのこと

1法務教官として働かれた後、ジャーナリストおよび作家として少年問題に関わられていること

2 一度書いた著作で大変な問題になったこともあったけれども、それで書くことを諦めずますます社会にとって大切な問題を世に送り続けられていること

3そして現在も忘れられがちな少年問題に女性の目を持って向き合い、多くの人にそのことを伝えられていること



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