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本を縫う ~幸的自家製本~
こんにちは。幸です。
先日の文学フリマで、自家製本した小説同人誌を頒布しました。
自分の書いた物語が一冊の本になるというのは、自分自身で製本するとはいえ、想像していたよりもずっと心躍る体験でした。
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この記事は、自家製本をやってみたいけれど難しそうだと躊躇っている方や、業者さんに頼む予定だけれど入稿前にもう少しイメージを膨らませたい方が、自家印刷で気軽にお試しできればと思って書いています。
※幸が作る本は、綴じ方が「和綴じ」なだけで本格的な和本ではありませんのでご留意ください。
1)原稿
本文と表紙、裏表紙の原稿を用意します。
幸の場合、同人誌本文は Microsoft Word で作成後にPDF化(白黒)、表紙裏表紙は Microsoft PowerPoint で作成後にPDF化(カラー)しました。
Word データのまま印刷しないのはレイアウト崩れがよく起きるからです。PDF化する際は設定をミスしがちなのでお気を付けを。(幸だけかもしれませんが……)
2)紙選び
本文用紙は白か淡クリームかで悩んだ結果、両方試して目に優しい淡クリーム(一般的な書籍用紙)を採用しました。
同人誌とは別に作ったおまけノートの方は、もう少しお安い紙と糸を使っています。
表紙(用紙)の決め手は手触りとカラーの相性。あとは表紙のデザインをシンプルにしたので、地模様があるファンシーペーパーを選びました。
和綴じに合わせて和紙を選んでも素敵だと思います。価格と取り扱いの難易度は上がりそうですが……。
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3)印刷する
原稿が仕上がった後で一番時間がかかった工程です。プリンターの設定で仕上がりを「きれい」にすると、印刷時間が1.5倍くらい長くなるんですよね。文書特化の幸のプリンターは顔料インクでちょっと詰まりやすく、ご機嫌を窺いながらの作業でした。
和綴じというと袋綴じをイメージする方も多いかと思いますが、作業効率と出来上がりのイメージを優先してA6用紙の両面印刷にしました。
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4)穴あけ
印刷が仕上がったら、いよいよ穴あけ作業です。ここが一番工夫したところ。
キリや目打ちでの穴あけは、早々に諦めました。多分、やろうと思えば工夫のしようはあったのですが、便利な機械(電動ドリル)に頼って時短することに。
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紙にドリル??、と最初は躊躇いましたが、一度体験してしまうともう戻れません。穴はできるだけ小さくしたかったので、2mmのドリルビットを使用。ダイソーさんでも入手できます。キリや目打ちより大きめの穴になりますが、スピードは段違いなので妥協しました。
ホームセンターでちょうど良いサイズの木材を見つけたので、ドリルガイドと紙の支えとして両面を挟んでいます。徐々に木材の穴が広がるのが難点……。他にもっと良い素材があるかもしれません。
自分用ならそこまで気にしなくても良いかと。ただ穴の位置の目印と支えに、厚紙や下敷きなど変形し辛い素材はあったほうがやりやすいと思います。
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ざくざく穴あけ
穴あけが終わったら、穴の位置がずれないようにクリップでとめてから屑を払います。クリップの跡が付かないように紙を挟みました。
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5)本を縫う
「本を縫う」ってパワーワードですよね。紙を一冊にまとめるのに針と糸を使うという感覚が無く、初めて綴じ方を知った時は衝撃でした。
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縫い方については丸投げしてしまうと、こちらのサイト(井上紙店様)を参考にさせていただきました。
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色々な綴じ方を試してみたのですが、やはりシンプルな四つ目綴じが一番しっくりきました。一点だけ変えたのは、おもて表紙ではなく、うら表紙側で結ぶことくらいです。表紙側に結び目があると少し気になってしまったので。
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本を作るのに針と糸を持つというのは、とても新鮮な体験でした。
この記事が推敲や製本前の試し刷りや頒布用に「和綴じ」の選択肢を入れてみようと思うきっかけになれたら嬉しいです。
最後に少し宣伝を。今回、製作過程の写真を撮るためにおまけノートを追加で作成しました。もしご興味ありましたら覗いてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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