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ラブパックは大和和紀

ラブパック

日本の少女漫画

「ラブパック」は大和和紀による少女漫画作品。週刊少女フレンドにて1974年に連載。

講談社KCフレンドコミックス全③巻

時は平安。花の都・京に、それはそれは美しい光り輝くような殿方がおりました。世紀のプレイボーイ、その名は光源氏! 女官試験に落ちた姫は、審査員をしていた光源氏に出会う。光源氏の前でも平常心でいられる姫は光源氏のお世話係を頼まれる。姫は幼いときに結婚の約束を交わした名も知らぬ若君への想いが強かったからだ。そんな彼女の前に現れたのは、京の町を騒がす疾風(かぜ)という夜盗。姫は夜盗疾風と出会い恋に落ちる。
(映画レビューより)

登場人物
菜の君→物語の主人公。作中に本名は出ない。子供の頃将来を約束した若君に「菜の君」と呼ばれ、光源氏には菜々と名乗る。
幼き頃(5歳)荘園で出会った若君と将来を約束する。いつの日かかならず迎えに来ると言う若君の言葉を信じて、その想いと約束を守り続け、17歳になる。見た目も普通だし、お稽古をサボっていたので女官試験は落ちたものの、審査員をしていた光源氏の世話係に任命される。美人ではないけど、可愛いらしく明るい。若君を想いつつも、夜盗疾風(かぜ)と恋に落ちる。

光源氏→あの光源氏である。容姿端麗、女性大好き、生まれながらのプレイボーイ。
女性はもちろん、男性からも好かれるほど。
自分の前でもいつもと変わらない姫に世話係を申し出る。プレイボーイではあるが、たったひとりの女性を想い続けていると言う。帝の御子だが、母親の身分が低いため家来の位の源氏をもらう。

疾風(かぜ)→夜盗グループの御頭。仲間にも正体を見せない謎の男。顔は光源氏と似ているが、声と髪型が全然違う。ある日姫と出会い、お互い何かを感じ、ふたりは直ぐに恋仲になる。世の中の不条理に疑問を抱き、至福を肥やす貴族からのみ奪い、戦利品は貧困な平民へ与えていた。姫への想いも真剣だ。

木野鬼面→検非違使。姫に一目惚れした髭面のおじさん。一見強そうだが疾風に敵わずいつも取り逃す。根は優しい男。

夜叉姫→検非違使庁長官。女性でありながら、剣術が達者で、光源氏の乳兄弟。子供の頃から強かった。男顔負けではあるが、容姿は美しい。疾風と出会い、手合わせをして、敵ながら恋心が芽生える。

平賀言外→疾風の手下。普段は十二単のデザイナー。

桐壺→光源氏の母。帝の寵愛を受けるも身分が低い出のため荘園でひっそりとくらしていたが、病で光源氏が5歳の時に亡くなる。なくなる時に形見のお守りを光に渡す。幼子を残したことで心配のあまりお守りに宿り怨霊となって出てきた。

帝→光源氏の父親。気持ちの優しい帝。光を可愛がるも二号の子供。家来の位の源氏を与える。

紫の宮→ さきの帝の忘形見。母親の身分が低いため寺で隠れるように育つ。全盲。桐壺と瓜二つの少年。実は桐壺の怨霊に取り付かれ利用される。

加藤の少将→女性にモテまくりの光源氏の秘密を探っている。疾風の正体を知り気が触れるも、正気でないながら疾風の正体を証言し、疾風は追い詰められる。

帝の正妻→帝の長男の母親。自分の息子を帝にするためにがんばる。

東宮→光源氏の兄。真面目で穏やか。帝崩御により次の帝になる。崖から落ちて気を失っていた菜々を助ける。明るい菜々を気に入り、菜々が忘れられずにいる殿方がいる事もわかっていて正室に迎える。

菊姫→右大臣家の姫。光源氏の正室候補の中で一番の美人。光源氏とうまくいきそうだったが、桐壺の怨霊のたたりにより光源氏を諦める。

妹姫→菜々の妹。菜々よりも賢く美人だが、女官試験は2時審査で落ちた。

菜々の母→貧乏貴族の妻ゆえ、娘たちを厳しく育て、女官にし、行く行くは帝の妻の座を狙わせ、老後の安泰を狙う。

菜々の父→貧乏貴族。気が小さいが優しい人。


ネタバレ
幼き頃、将来を誓った若君。都でお世話をしている光源氏。庶民の味方の夜盗「疾風(かぜ)」の3人の男性の間で恋心が揺れ動く。
揺れ動くというよりも、どの人も姫にとっては大切な人。結局は3人同一人物でしたよ、というオチ。

個人的感想(大人編)
子供の頃読んでいた時はキュンキュンして読んでいたんだけど、いいだけ大人になっで読むと、ツッコミたくなる事が多い。
ラブコメディなので、実際の源氏物語とはかけ離れている。そんなことは良いのだ。
3巻で完結しているので、、、端折っている事が多い。
1番感じたのは、、、17歳の世間知らずの姫が、5歳の時の約束を頑なに想い続けてきたのに、たった1度会った夜盗と2回目に会った時には相思相愛になっている部分だ。運命なんだろうけど、、、
ふたりはお互いの気持ちを言い抱き合う。次のコマは森の風景。その次のコマは高い木の上の枝の上に疾風が座り、その上に姫が横向きに座って疾風の胸元に顔を寄せてふたりともまったりとしてただならぬ様子w 子供の頃は何も感じなかったけど、今見るとコレは男女の関係になったのでは???と深読みをしてしまう。
その後ふたりの気持ちは変わらずに強く結ばれている。下世話かもしれないけれど、そう感じてしまったのよ。
台詞を読むとひらがなが多い。少女フレンドは小中学生の女子が対象だったと思われる。
でも、源氏物語自体が男女関係の話だもの、姫と疾風が床を共にしたと考えても良いはずだ。床?まさかの高い木の上???なんか、、、エッチだーねwww

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