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ヤマムラメグミノエッセイ

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今まで出会った人や出来事、忘れられない心の記録
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#短編小説

【ヤマムラメグミノエッセイ】#3 オーバーサイズ過ぎる空みたいなシャツ

空みたいなシャツを着た今日は空がとても美しかった。サイズミスにより飾るだけにしておけと言われながらプレゼントされたオーバーサイズすぎるデニムシャツ。 なんで生きるために治療してんのに 身体を破壊するんだよ。 ここは治すとこなんじゃねーのかよ。 今まで1万人治療してきてこんなに 酷くなった人いない? なってんじゃん。説明してくれよ。 納得なんてできねーよ。 毎日怒りと悲しみに震えていた。 目が覚めると必ず朝が来ていた。 朝が来ると病院に向かわなければならない。 放射線を当て

【ヤマムラメグミノエッセイ】#2 東京の母

入院中、よく隣のベッドになった広島出身の岡野さんは、人工関節にする手術を受けるために入院していた。70代くらいだろうか、ピンと伸びた背筋と手入れの行き届いたショートカットのグレイヘア、丁寧な話し方から品の良さをひしひしと感じた。 入院中、暇を持て余した私たちに時間はいくらでもあったから、いろんな話をしてとても仲良くなった。初めて聞いた原爆体験は岡野さんからだった。 ある日、横倉先生から病棟のカンファレンスルームに呼ばれた私は、手術の結果、更に抗がん剤の治療が必要だと言われ