感動した日記2

 今日は初めて近所の行ったことのない蕎麦屋に行ってきた。
 朝からぐでぐでと横になって、スマホをいじってあくびをし、やっと正午も過ぎたころにシャワーを浴びる気になった。
 お腹が空いたので行ったことのない所で飯を食ってみようと思った。
 暖簾がかかっていて、提灯もぶら下がっている。大分夕方になっちゃった。
 ドアなんかもう販売していない古民家のガラスがはってあって、おばあちゃんちを思い出しながらガラガラっと横にスライドさせた。
 華奢なお姉さんがこんばんわって駆けつけてくれるだけで、あとは誰もいなかった。綺麗な着物みたいな布のメニュー表、数個紙で書いてあるからあげやてんぷらの短冊、背を向け、腕を組み微動だにしない大将、さやえんどうを剥くおかあさん、、、。家族の匂いってこんな感じだったろうかと、一人暮らしの人間は店一つなのに家族の面倒くささや温かさを勝手に想像してしまった。ドラマのセットかと勘違いするくらいのアットホームなお店でした。
 注文したのはざるそばとかつ丼。アニメがテレビで流れていて、美味しくて、テレビは面白くて、ぼうっと幸福感を感じました。こんな美味しいご飯久々だなとか思いました。普段どんな飯やねん。。。
 私一人の時は石になった大将を見たり、若干割れたそばつゆの器から漏れる液をふいたり、若い姉ちゃんとお母さんの「大学ではね…」とかいうさやえんどうトークの面白さと、そのくらいだった。
 次入ってきたのは綺麗なボブカットの女性。何の仕事をしているかさっぱり分からない。でも一般職というより、あからさまに先生とか教授とかそういう感じの凛とした人だった。
 「ビールと天ぷらひとつ」
 目を伏せてお姉ちゃんにいいながらコート脱いでる。。。慣れてる感じでいいなあと思いました。私も慣れたい。また来よう。
 次にほぼ同時で入ってきたのはサラリーマンのような人。「こんばんわ」といい、きょろきょろして、なんとさっきのミステリアス女性の隣の隣にこしかけ、「こんばんわ」とへらへらしてる。。。。隣に座れやー--!と勝手に心で叫びました。
 なんだか。。。何かを二人でちょっと話していたら、、がらがらがらとドアが開きあからさまにしわしわのおじいちゃまが来ました。
 おじいちゃまはなんとその良い感じの二人の間の席に座り大将と爆音で会話し始めました…。
 本当生きてるだけで面白い事ってあるんですね。
 小説にしちゃおうかな。おやすみなさい!

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