一緒に仕事はできない...

私の職場では年に2回、上の方と面談する事になっている。

去年の夏の面談で、私は上の方から、一緒に働く仲間からの言葉を聞いた。

「うつ病の人と一緒に仕事はできない」

上の方は私にとても申し訳なさそうに話してくれた。ただ、これを聞いた私は、なんだか心のモヤモヤが晴れたような、とても清々しい気分になった。

私は今の職場にうつである事をちゃんと話していたし、職場の仲間も知っている。

だから、私が気がつかないところと、気がつけないところで、仲間はたくさん気を使っていてくれていた。

だからきっと仲間も疲れたのだろうと思う。

実際、うつである私自身も、私の事を「面倒なヤツ」と思う事は多々ある。つい5分前までは元気だったのに、今は溜め息ばかりとか、悪気のない言葉にもつまずくとか。わかってはいても、自分にはどうしようもできない気持ちの波。面倒くさい。

本人ですらそう思うのだから、それを支える周りの仲間は、もっと「面倒なヤツ」と思って当然だし、一緒に仕事はしたくないと思われても仕方ないと思った。

だからこそ、仲間の本心を聞けたのが嬉しく、また、その支えに甘えていた自分に気付かされ、喝を入れるいいタイミングができたのが、嬉しかった。

うつ病になり、周りを見る力がとても衰えたと思う。自分では気付けないことがたくさんできた。その時、面談で言ってもらえたその言葉はそこを補ってくれた。

うつ病の人は怠けてるという人もいる。実際はそうではないが、ただ、少なからず、私のように周りへ甘えてしまっている部分のある人もいるはず。

そこの判断は他人からは難しい。自分自身が気付くか、気付かされるかして、うつ病の本人が心がけるしかない。

うつは心の病い、心の怪我。だから風邪のように咳も出ないし熱も出ない。怪我をした人のように包帯も巻けないし、松葉杖をつかなきゃ歩けないということもない。

だから、周りの人はどうサポートしたらいいか、本当に悩んでいるはず。

うつ病の方で、もし、少しだけ余裕ができたら、少しだけ周りを見てみよう。少しだけ、自分を観察してみよう。

そして、「自分でできる」と思えたなら、少し勇気を出してみよう。そして、そのできる事に対して、どういうサポートをしてもらいたいか、相談してみよう。

サポートしてくれる方にとっては、どちらにしても面倒かもしれないが、サポートの方法が少しわかるだけでも、きっとその方々の気持ちは違うはずだから。

うつにも色々なタイプがある。もし、私のこれを目にして、「自分もできるかも」と思ったら挑戦してほしい。

頑張ったり、努力したりではなく、自然にそれができそうならそうしてみようって、そんな感じでいいと思う。

周りのサポートしてくれる人達に感謝です。





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