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和婚を知ろう

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白無垢、神前式、祝言など、日本の伝統的な結婚式について知りたい人に。着物や挙式の由来を知ると和婚がしたくなるかも。
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#結婚式

儀式のないご結婚を皇室の新しい潮流と見るか、駆け落ち婚と見るか

こんにちは、ウェディング ナビゲーターの清水です。 秋篠宮家のご長女・眞子様が本日ご結婚、皇籍を離脱されました。 お相手のお家のいろいろな問題は個人的なことなので周りがとやかくいうべきものでもなく。 私も思うところはありますが、それはおふたりやご家族の問題ですので控えます。 ただ、一般においても揉める場合は大概こういうことが原因だよね、ということで、以前こんな記事を書いています。 今回の一連の出来事を見ていて感じたのは、儀式に対する価値観の大きな変化がついに皇室にまで及

内親王結婚問題から学ぶー結婚で発生する問題は多くが「心情」によるものである

こんにちは、ウェディング ナビゲーターの清水です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この記事、4月に下書きをして寝かせたままになってしまっていました。 新たな展開がありそうなので、先にこちらを公開しました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 眞子内親王との婚約に関して公開された、あの「文書」を読んでみました。 な、長い……。 理論的に書かれていたので、経緯を理解することはできました。 そう、ご

仏前式

仏教の教えに則った挙式が仏前式。仏と先祖に感謝し、誓いを立てるというものです。 「輪廻転生(生まれかわり)」の思想がある仏教では、縁の深い人とは来世でも結ばれると考えられており、挙式でも現世だけでなく、来世までの結びつきを願います。 仏前式でも神前式と同じ「三々九度」を行うのですが、仏前式では「式杯(しきはい)」と呼ばれます。また、盃をいただく順序が神前式と逆になります。 式の内容仏前式で重要な儀式とされるのが「念珠授与」、つまり数珠を授けられる儀式です。 新郎には白い房、

神前式|ウェディング事典

日本の神に誓いを立てる、神道の挙式が神前式。 明治33年の大正天皇のご成婚を機に、一般に広まりました。 古くから日本の挙式(祝言)の要として受け継がれてきた「三々九度」は、日本の結婚式の源流とも言える儀式で、仏前式にも取り入れられています。同じ器から食物を分け合い、強い絆を結ぶという意味が込められています。 榊に紙垂をつけた「玉串」を奉げる「玉串奉奠」は神前式だけの儀式。 神が降りてくる依り代を奉げるのです。 新郎新婦がそれぞれ玉串を持ち、拝礼して神前に奉げます。 続いて

春が大変な人のウェディング最適時期は?

こんにちは、ウェディング ナビゲーターの清水です。 桜も咲いて、これから春本番です。 春はウェディングにも人気のシーズン。 それと同時に、花粉症の方にとってはとても辛い時期。 せっかくの花嫁姿なのに、薬をのまなければいけなかったり、鼻が気になったり、それはちょっと大変ですよね。 それを理由に、花粉症がピークの時期は候補から外す、ということもよくあるんです。 自分たちだけでなく、家族や近しいゲストで重度の花粉症の人がいるというケースもあるでしょう。 ゲスト(特に女性)にとっ

和の文様「扇」

おめでたい席にはつきものの扇、別名を「末広」と言います。 要から扇面にかけて広がっていく形「末広がり」からそう呼ばれるのですが、ことに一族の繁栄を象徴する形です。 そのため扇はお祝いごと、特に婚礼の場にふさわしい物とされるわけです。 そんな意味を持つ扇柄は「吉祥紋」として晴れ着全般によく使用されます。 写真のように、扇面に更におめでたい文様を入れたものが多く見られます。 季節感、祝いのメッセージなど、想いを二重三重に表現できますね。 貴族の装束・十二単の装いで用いられる「

技術者たちよサボらないで! 全ての花嫁に和装の美を体験してほしい

前撮りの普及もあって、結婚式で和装をお召しになる花嫁さんは一時期より増加しています。 でも、残念ながら、年々質が落ちてしまっている。 それを実感したのは、ネット上のたくさんの和装写真を比較してでした。 昔ながらの着付けや写真でなければいけないということではありません。 新しい感覚も大いに取り入れるべきです。 でも、「新しい」と称して、基礎として持っているべき知識や技術を怠っているのではないか。 美しい花嫁姿をつくり、日本独自の文化を残していくために必要なことを、サービスを提

縁起をかつぐ

最近、(自分の中での)大きなことのスタートについては日を選ぶようになりました。 noteのスタートも今日の「天赦日」が近かったのでこの日に。 両親もあまりそういうことを気にしない人たちなので、私自身も同様だったのですが、えいや!と勢いが必要な場合などは便利です。 結婚式でも未だに大安や友引が好まれます。 これも日を選ぶ、という日本人の縁起担ぎのひとつ。 平安時代には日や方位を見て行動するのが貴族社会では当たり前でしたが、それが一般化して今に続いているのだと考えます。 大安や