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知る・訪れる・伝える。3つのアクションを通じて、 石川と関わる“石川プロジェクト市”

「関西に住みながら、地方とつながりをもちたい」「地元に戻って、はじめられる何かをみつけたい」。Meets Local主催イベントの中で、必ずと言っていいほど聞こえてくる声があります。

これまで、地域の情報やそこで活躍する方たちの活動を中心に発信してきましたが、今後はもっと参加者の方たちがもっと地域のことを身近に感じ、「自分ごと」として捉えることのできる体験を提供したいという思いが生まれてきました。そこで、今回は「石川プロジェクト市」と題し、「知る」「訪れる」「伝える」の3つのアクションを通じ、さらに深く地域と関わることができる機会をつくることにしました。

12月13日、京都五条の「TRAFFFIC」で行われた初回の石川プロジェクト市は、石川とのつながりをもちたい方々に集まっていただき、1つ目のステップ「知る」に焦点を当てた時間を設けました。

コメント 2019-12-23 135717

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エリアごとに違う魅力をもつ石川県

石川は大きく3つのエリアに分かれ、それぞれに異なる魅力をもち合わせています。

コメント 2019-12-27 172658

里山里海の半島と呼ばれ、美しい海や山に囲まれてのんびりと生活ができる能登エリア。加賀エリアは日本三名山の白山や、温泉地があり観光スポットとしても人気の高いエリアです。県庁所在地がある金沢エリアは、大手企業なども多くビジネス街、繁華街として栄え、石川の経済の中心地となっています。

エリアごとに違った魅力を楽しめる石川県。加賀・能登・金沢の3つのエリアから、それぞれの地域をよく知るゲストに登壇いただき、地域の特色だけでなく、地域で取り組んでいるプロジェクトについてご紹介いただきました。

伝統あるエリアの美しい町並みを守り、受け継ぐ。「重伝建の地区の空き家活用プロジェクト」(加賀エリア)

最初にお話いただいたのは、加賀を中心に活動されている高峰博保さん。「フードピア金沢」という石川の冬の味覚を楽しめるイベントをきっかけに、地域づくりに関わる会社へ転職。在職中に地域で行われる数々のイベントの企画・運営や、地域づくり団体のコーディネーターとして活躍しました。

2010年には、自身で「株式会社ぶなの森」を設立。能登の里山・里海を体験できるエコツーリズムを手がけ、多くの人に能登の魅力を伝え続けています。2013年には、「能登定住・交流機構」を地域の経営者たちとともに設立、高峰さんは事務局の役割を担います。能登・加賀地域の暮らしや仕事を短期間体験できるプログラムを企画するなど、移住のきっかけづくりや地域を活性化する活動を精力的に行っています。

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加賀には山中・山代・片山津の3つの温泉があり、多くの観光客が訪れる加賀地域で取り組めるのが、「重伝建地区の空き家活用プロジェクト」。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている東谷地区にある空き家の活用方法を地域おこし協力隊の方々と一緒に考え、アイデアを形にしていくプロジェクトです。

コメント 2020-01-03 154516

赤褐色の瓦や、囲炉裏の煙出しが趣深いこの地域の家々。この景観に惹かれて集落に移り住んだ方もいらっしゃいます。文化財クラスの特殊な漆芸品を修復するかたわら、自身の作品の創作も行う漆芸家 更谷富造さんや、石川の木を使ってチェーンソーアート取り組む塩見貴正さんなど、少しずつですがものづくりに取り組む方たちなど、この地に活気を取り戻すきっかけを作ってくれそうな人が集まってきています。

「プロジェクトでは、空き家をどう活用するかを一緒に考えていただきたいと思っています。どうしたら長く住み続けたくなる魅力的なエリアにできるのか、それをプロジェクト参加者と共に一緒に発見できる機会になればうれしいです。今は一軒のお蕎麦屋さんがあるだけなので、飲食業の方や、創作活動に取り組まれている方などにも興味をもっていただけるようなプロジェクトにしたいですね」

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コミュニティスペースを金沢へ!「横安江町商店街の空家拠点化プロジェクト」(金沢エリア)

次にお話いただいたのは、「株式会社E.N.N」に勤める柳田和佳奈さん。株式会社E.N.Nは、金沢の様々な物件をWEBサイトで紹介する「金沢R不動産」の運営や、空き家のリノベーション、飲食店の運営など様々な角度から金沢のまちを盛り上げています。

その中でも柳田さんは、「金沢R不動産」「real local」のWEBの運営・広報・ライティングなどを担当。ローカルメディアの編集者ならではの目線で、金沢の街のおもしろさを教えていただきました。

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金沢は人口が40万人ほど、金沢城から半径1キロ圏内に中心市街地がおさまるほど、コンパクトな街です。そのため、北陸の他の都市に比べ、小商いが成立しやすいと言われています。また、北陸新幹線の開通に伴い、観光客も増加。多くの人から注目を集める金沢の街で、今まさに取り組みがスタートしたプロジェクトが「横安江町商店街の空家拠点化プロジェクト」です。

横安江町商店街は金沢駅から徒歩9分ほどのところにあり、金沢で一番古い商店街。金沢別院と呼ばれる大きな寺院の門前町として栄えたため、以前は賑わいの中心地でした。今回のプロジェクトでは、商店街にある元履物屋さんの町家を今後どう活用するか、どう運用していくかをE.N.Nの方たちと一緒に考えます。

コメント 2019-12-28 145443

金沢にはまだまだシェアオフィスやコミュニティスペースが少なく、コワーキングスペースも片手で足りるほどの数しかないそう。フリーランスで働く人もカフェや自宅で仕事をすることが多いため、シェアスペースの需要もそれほど高くないようです。

しかし、この場所の大家さんから「金沢に小さな商いが増えることで、商店街の衰退や空き家問題の解決につなげてほしい」という思いを聞き、シェアスペースとして運用をすることが決まりました。

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E.N.Nでは、2つのことに重きを置いてこのスペースを活用したいと考えています。「潜在的なプレイヤーに機会を提供し、ショップ経営者・起業者を育てる」「空き店舗をシェアスペースとして活用することで、スペースマネージャーを育てる」。

単にスペースを提供することが目的なのではなく、商店街の盛り上げの立役者となるようなプレイヤーが育つ場所として、この場を活かしていきたいと考えているそうです。

柳田さんからは「シェアスペースが多い関西の方たちから、普段どのように利用しているのか、どんな場所に魅力を感じるかなどよいアイデアがいただけたら」という期待の言葉もいただきました。

コメント 2019-12-28 145507

廃校が多様な人が集まる場所に生まれ変わる「田舎のダイバーシティ化プロジェクト」(能登エリア)

最後は、「七尾移住計画」の太田殖之(おおた のぶゆき)さんからお話を伺いました。太田さんは東京出身ですが、6年前に奥様の地元である七尾市に移住。七尾移住計画で、能登の情報発信、イベント企画・運営などを行い、地域づくり、移住者支援を担っています。

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移住者を増やすことばかりではなく、能登の豊かな自然を守り、持続可能な場所にしていく」ことを大切にしている太田さん。地域と人の関係性を作ることに注力しています。

移住した人と地域とのミスマッチを減らすために「移住の心得七か条」や「集落の教科書」といったガイドブックの制作に携わり、移住希望者に配布をしています。地域で暮らすために必要なお金や、暮らしに関する内容をまとめており、ネットの情報だけでは見えてこない情報を得ることができます。また、移住者の交流会を定期的に開催し、移住者同士での情報交換ができる場を設けるなど、移住してからのフォローも手厚く行っています。

コメント 2019-12-28 145830

今回能登で参加できるのは「農村地区の廃校を使った田舎のダイバーシティ化プロジェクト」。能登の農村地区「高階」で昨年廃校になった小学校を、地域おこし協力隊と方々とともに活用方法を考えていくプロジェクトです。廃校を有効活用することにより、地域と子供、若者と接点となる場にしていきたいと考えています。

コメント 2019-12-28 150019

「高階地区の方たちはとても仲が良く、移住者の僕たちにも好意的に接してくれます。空き家の点検や持ち主との交渉まで引き受けてくれていて、『地域が再び活気づくなら』と惜しまず協力してくださっています。こうした地域と連携がうまく取れることも能登の魅力の一つです。実際に地域の人たちと触れ合う中で活用のアイデアをともに考えてほしいのです」

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金沢・能登・加賀を「めぐる旅」

1月に開催する現地を巡るツアー「石川めぐる旅」では、2つのコースに分かれて、プロジェクトの現場を実際に訪れたり、各地のキーとなる人や場を巡ります。コース日程は以下の通り。

1⽇⽬:2020年1/17⽇(⾦)/⾦沢
2・3⽇⽬:2020年1/18(⼟)19⽇(⽇)/A:能登コース・B:加賀コース

1日目:金沢エリア

横安江町商店街に訪れ、これから始めるコミュニティスペースの案内をしていただきます。商店街ですでに空き家を活用し営業しているコーヒースタンドや雑貨屋を訪れてアイデアのヒントを得たり、プロジェクトに関わる大家さん、R不動産担当者の方から物件のお話を詳しくお聞きたりして、みんなでスペース活用のアイデアを出し合いましょう。場づくりや人と人の関係性作りなどに興味がある方におすすめです。

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夜は「ASANOGAWA HASHIGO MAP」をもとに、2件ほどハシゴ酒の予定です。こちらもお楽しみに!

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2・3日目/A:加賀エリア

加賀コースでは、2日目は東谷保存地区へ。地域おこし協力隊員のガイドで地域をめぐり、空き家を見学します。同地域で空き家を改修し、里山暮らしを楽しむ方のお話をお聞きする時間も。東谷で暮らす人たちの声を聞き、空き家をどう活かすのか、今後どのようにプロジェクトに関りをもつことができるのかなどを、みんなで考えましょう。

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3日目は城下町として栄えた大聖寺エリアを訪れる予定です。町家を再生して活用した場所が多くあり、その中でも人気の高い「FUZON KAGA Gallery and Bar」へ。町家を改装してできたギャラリー兼カフェでは、アート作品を販売しているだけでなく、器など作家の作品をつかって料理やスイーツを提供してくれるそう。新たな視点で場づくりについて学べそうです。

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2・3日目/B:能登エリア

能登コースの場合、まずはプロジェクトの廃校がある高階地区へ向かい、地域の取組みについてお話を伺い、空き家を巡ります。その後、廃校を見学。どのようなスペースがあり、どんな活用ができそうか考えを巡らせてみてください。宿泊は太田さんが運営する古民家を改装したゲストハウス「B&B45」に移動。能登の幸をじっくり味わいます。

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3日目は、地域の空き家や資源を活用して農泊事業に取り組んでいる「南大呑地区」や、歴史が残る能登市街地を訪れる予定です。ナビゲートしてくれる太田さんが移住者のひとりだということも大きなポイント。能登での暮らし方やなりわいづくり、移住について気になることなど、しっかり尋ねてみてください。

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12月13日のイベントでは、地域それぞれの地域の魅力、そして取り組むことのできるプロジェクトについて聞き、その場で「石川めぐる旅」に参加を表明してくださった参加者も。

実際に地域に足を運び、関りしろを見つける。もしかしたら、これがきっかけで、訪れた場が新天地となる方もいらっしゃるかもしれません。おもしろいことがおこりそうな、そんな予感がする今回の「石川めぐる旅」。石川で、みなさんと会いできることを楽しみにしています。

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ミツカル-MEETS LOCAL-は、京都と地方とのつながりとコミュニティをつくるイベント(ローカルナイト)や、地方での価値や選択肢をうみ出す拠点(町家スタジオ)の企画運営を行っています。
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