2023/5/26からのこと。ストロベリームーン M君がやっと家に来た

【このお話の前はこちら


M君とのことについては、
マリはもちろんのこと、
複数の友人達に話していた。
誰もが同じ事を言ってきた。
「それって、もう『恋』なんじゃないの?」
「ほんとに 好き じゃないの?」
「それはもう、好きってことなんじゃない?」

そして、いつも、誰にも、私は否定する。
「あんな人、好きになれないよ」
「全然好きじゃないよ!」

若い頃は、条件で人を好きになってきたから、本当にM君を好きだとは思えなかった。
初めて会った日の変人ぶり、      
      【気になりましたらこちらへ】
やりとりの変態ぶり、
お金の無さっぷり、
約束がなかなか出来ないことや、
やっとしても平気ですっぽかす事…… 
      【気になりましたらこちらへ】

『仕事が終わったらすぐにマック行っちゃう』ところも、嫌いなタイプの1つ。
仕事内容も、
「誰でも出来る仕事だよね」
と、思ってしまう仕事だし、
いつもあんな大荷物を持って歩くのかと思うと、一緒に歩きたくはないと思った。
(以前送られてきた元カノとのツーショット写真でも、大きなトートバッグを持っていたから)


  5月27日(土)

6:05『おはようございます』
9:49『今日はどんなスケジュールですか?』
19:44『こんばんは。お仕事お疲れ様でした』

未読スルーしているのに、メッセージが届く。

21時半に仕事を終え、
既読してやるか…とLINEを開くと

21:03に『今日は会えないかな?』

というメッセージが届いていた。
私は次の日に自分が受験する試験があったので、
少し残念に思いながら、断った。

『承知しました。
明日は試験ですね。
頑張って下さいね』

『また△△(私が住む市)に行きます』


  5月28日(日)

7:41『おはようございます。
○○ちゃん今日も無理せずに頑張って下さいね』

23:36『こんばんは☆
○○ちゃん今日もお仕事お疲れ様でした。
明日も無理なさらずにね』

この日は返信しなかった。


  5月29日(月)

10:28『こんにちは。
○○ちゃん お疲れ様です。
今日は雨の月曜日ですね。

最近 返信がなくて寂しい気持ちです。
気になる人が出来てしまいましたかね。』

19:18『○○ちゃん お仕事お疲れ様でした。
もう会えないのかな?』


たまらなくなり返信した。


「会わない って言ったのは
M君の方だよ」

『また会いたいです。。』

何故か キュン としてしまう…

「いつ?
どうやって?」

『お互いが大丈夫な日に』

「いつも私のためには予定空けてくれないじゃない」

『お仕事入れないでいてくれたのに、会えなかったら、申し訳なくて。』

申し訳ない気持ちは一応あったのか……

「つまり、これからも私優先の約束は無理ってことだよね」
「私は何回も提案してきたよ…
この日はどお?って」

『また予定 教えて下さい』

「逆に いつなら大丈夫なの?」

『考えてみます。
明日はどんなお仕事ですか?
私は○○ちゃんともっとメールしたいです。
気になる男性が出来ましたか?』

「アプリ退会したのにできるわけないでしょ」
「それに、そんなに簡単にできないことくらい、
今までのやりとりでわかるはずでしょ」

『私への気持ちは小さくなってしまったかな。
最近はメッセージがないので』

小さくも何も、もともと気持ちなんて無い。
それに、私はお別れしようとしたのだから…

「もうLINEしたくないとかいろいろ言われたし」

『他の男性に会ったのが悲しかっただけです』

「LINEでこーゆー話続けるのやめよう。
お互い嫌な気持ちになっちゃうよ」
「本当に会いたいと思うなら会いに来て。
お部屋にも行きたくないって言われたけど
市内で会うなら外はちょっと…」

『○○まで会いに行きます』

「そしたら嫌でも部屋で話すしかないけど」

『大丈夫ですよ』

「候補日を教えて下さい」

『ちょっと考えます』
『また写真下さい
お顔 好き』

「ちゃんと会えたら考えます」

『ありがとう。
お部屋 本当に嬉しいです』

そんなに楽しみなら、
なぜあの日来なかったのか……
それに、無料LIVEの方が優先順位上とか…


次の日(5月30日)も、マメにメッセージを送ってきた。
仕事が終わる頃に
『○○ちゃん お仕事お疲れ様でした』

『今は何してましたか?』

『早く逢いたいです。
よろしくね。
○○ちゃん おやすみなさい。
また明日』

次の日(5月31日)も、
お疲れ様とか、仕事どうだった?
などのメッセージがくるが、いつまで経っても、
いついつ行きますとは言って来ない。
こちらも予定を立てなきゃならないし、
何より正直なところ楽しみにしているから、しびれも切れた。
それに、その頃
「そろそろランチでも」というメッセージが、友達数人から届いていた。

「ちょっと考える の
ちょっと って どのくらいかな?
私に会いたいのを我慢していた人達から、
問い合わせが殺到しているのだけども」

『台風とか雨を心配して、迷ってしまっていました。
土曜日は朝、昼間がお仕事ですか?』

たしかに、天気予報では、ちょうど週末は台風の予報になっていた。

『土曜日の夕方、夜に行こうかな』

「この日中に来なかったらもう約束はしません」

『また顔写真 下さいね
顔みると癒される』

アプリでやりとりしていたときからそうだけれど、よくこんなおばさんの写真欲しがるよなぁ…
顔見ると癒される、ってことは、
ちょいちょい写真を見返してくれてるってことだよね……

ってか、
そんなに顔見て癒されるなら、
生をもっと見に来ればいいじゃん!

ってか、
顔見るだけで癒される相手が、SE〇の相手するよ、
って言ってんのにすぐ来ないとか意味わからん…

『土曜日の16時から24時の間には行きます。
久しぶりに会えるの嬉しいです』

また24時までとか言ってるし。
24時に来られたらちょっと迷惑……

『まだ好きな気持ちあるんですか?』

また聞いてくるけど……
好きな気持ちは最初からないです……

でも、そんなことを言うと、また
『じゃあもう行きません!』
とか言いそうなので、

「会えたときに話します」
と、返信した。

『怖いな。。。』
『何て言われるか不安です。。』

これでまた『不安だから行きません』とか言われても困る。

「少なくても 嫌いな男に会うほどの暇人ではありません」

『言い合いや、喧嘩なく、仲良しでいたいです』

言い合いの原因もお前だし、
一方的に怒ってくるのもお前だが。

「M君次第だと思いますけどね。
少なくても 喧嘩しようと思って 会いたいと言ってるわけではないです」

『会いたい気持ちは何%ですか?』

まただよ……
なぜその何%ってやつ、大事なのかな?
何て答えれば来るの?

「四捨五入したら100かな」
と、言ってみた。

会う前日も、質問してくる。

『私に会いたい理由はなんだろ?』

なんだかんだ理由をつけて、
また来ないつもりだろうか……?
なぜ前もってそんなにいろいろ質問してくるんだろう?

「仲良くしていこうといいながら、実際にはまだ2回しか会ったことないんだよ。
会ってお話したいと思うの、不思議なことなのかな」

『スーツで来て欲しかったと言われて悲しかった』

「《来て欲しかった》とは言ってないよね?
その方が印象良いですよ、って言ったんだよ。いつの話してるの」

『結構悲しかったんだ』

「なに急に。ごめんね。もう寝るよ。明日ね」

『また明日会えるの嬉しいです』


当日も朝から質問してくる。

『会いたい気持ちは高まってる?』

早朝の派遣の仕事を終えた私に

『疲れはどうかな?』
『ゆっくり身体 休めてね』

「何時頃に来てくれるつもりなの?」

『7時とかには着きたいな』

そしてまた
『会いたい気持ちは何%ですか?』

「M君は何%ですか?」

『答えてくれたら答えます』

私はこのやりとりが嫌になってきた。
5月20日の事が思い出されてきたからだ。
いろいろ質問してきて、答えが気に入らないと、また来なかったりするのではないか…
そして、そう伝えた。
あの日のことがトラウマみたいになってしまっている。
会いたいって伝えたら、逆に来てくれなくなりそうだから
絶対に言わないよ と。

それきり返信が途絶え、また不安になった……

15時54分
『もう少ししたら向かいます』

と、やっと言ってきた。
高速を使わずに来れば、だいたい1時間半。
道が混んでいても2時間はかからない。
《もう少し》って、何分後……?
16時に出発してくれれば、18時前には着く!

1時間経った頃
「もう出たかなあ?」
と聞いてみた。

『今××あたり』

え、まだそんなとこ…?

『私がお部屋に入る時、裸でお布団に包まっていてね』

「やだよ」

『駄目!』

18時を過ぎても到着しない。

「どのあたりかな。迷っていたりする?」

『もう着くよ。もう一度住所教えて。古いメッセージ探しにくい』

そのメッセージとともに、私とのLINEのやりとりのスクリーンショットが送られてきた。

それを見て、私は目玉が飛び出した!

画面上部には
《友だちではないユーザーです》
という表示が!!!
こんなに毎日やりとりして、会いたいだの
写真くれだの言っているのに!
たった今!私の家に向かっているのに!!

何と!私はLINEに、友だちとして追加さえされていないのだ……
何という人だろう……

とにもかくにも、とりあえず
マンション6階から、少し離れたところにある駐車場に入っていくM君の車が確認できた。

「おりたら左に真っ直ぐね」

車を降りた姿は見えたのに、歩き出す様子が無い。

「左」

もう一度いってみた。

「なにしてんのー」

到着から5分経った……
『このあたり公衆トイレや公園のお手洗いないかな?
今、荷物の整理。
荷物が多い』

今から家に来るのに、なぜその前に《公衆トイレ》で用を足さなければならないのか……

荷物が多いことは百も承知だが、まとめるのに5分もかかるものなのか……
泊まるわけでもないのに。

「ないよ!家で入って」

私の車と並んだ、車の写真を撮っている姿が見えた。

「写真とらない!」

そして、やっとこちらに歩き出したと思ったら、真っ直ぐだって言っているのに、曲がって行き、近くの違うマンションに入っていった。

「おーい!
違うマンション入ったよ!」

既読がつかないから、電話してみた。
もちろん出ない。

「まっすぐだってば!」

やっと私の住むマンションに入った姿が見えた。
部屋番号を知らせると、ドアホンが鳴り、
エントランスの鍵を開けて、やっとM君が家に到着した。

ここまで来るのが、どんなに長かったことか……

「やっと来た!」

とても嬉しかった。
初めて、《1人で来た》男性を部屋に入れて、とってもドキドキ……
M君は初めて会った日のように、
『緊張するね』と言ってきた。

また、大きなバッグを2つか3つ持っていた。

『これあげようと思って。
テレビの台にしてたんだけど、もう賞味期限切れそうだから』
と、ペットボトルの水を2本と麦茶を2本差し出してきた。
『賞味期限、気を付けてね!』

賞味期限切れが近い飲み物を手土産にする人なんて初めてだ。

私の部屋では写真を撮らないで欲しいと、約束していた。
私の部屋からは、住んでいる市のシンボルのような建物が良く見えたので、
ベランダからの景色は撮ってもいいよ、と言ってあった。

まずはそれを見せるのにカーテンを開けると、子供のように『わぁ!』と声をあげた。
ベランダの戸を開くと、そのままベランダに出て何枚も写真を撮っていた。
『場所バレしちゃうよな、この写真』

見せなきゃ、と言うので、誰に!? と聞くと
『そんなの見せる人1人しかいない』
との返事。

「え、まさかお母さん!?」
M君が少し笑ったので
「え、まさか私の写真なんか見せたことないよね?」と聞くと
『まだ見せてない』との返事。
まだ、って!
付き合ってもいない女の写真を、何て言って見せるのだろう?
「これ、セフレ」とでも言うんだろうか?

お茶もいらないという彼には、何のおもてなしをすることもなかった。
『CD聴く?』
と、大きなかばんをゴソゴソ。
100均でよく売っている、ビニール製のポーチから、プラスチック製のケースではなく、不織布のCD入れを何枚も出し、
その中から、私も気に入ったと話した、
彼のお気に入りのミュージシャンのうちの1人のCDを出した。
私がラジカセを用意すると、そのCDをかけて、ギターを弾く真似をしながら歌い出した。

時々歌詞の説明をしてくる。
『すごくない?よくこんな歌詞書けるよね!』
『この歌詞は、俺は最初は___って意味かな?と思ったんだけど、
何回も聴いてから歌詞見たら___って意味だったんだよ!』

あ、話す時はちゃんと 俺 っていうんじゃない!
言わないように心がけているって、言っていたのに。
心を許してくれたのかな……?

何曲も歌い続けている。
私は知らない曲ばかりなのに……

ラジカセを出してきたときに、
『床に直接置かない方がいいね』
と、M君はバッグからBOXティッシュを2つ出して床に置き、その上にラジカセを乗せた。
BOXティッシュを常に持ち歩いているところも不思議だけど、2箱もいつも持ち歩いているのか…

CDを止めてから、少し落ち着いたようなので、話をした。
LINEではうまく伝わらないかもしれないから、きちんと会ったときに言葉で言おうと思っていたこと。

手を握って、言ってみた。
「私達、お付き合いしているわけではないよね……?
これからも、お付き合いするわけではないよね……?」
目は合わせてくれない。
「私はパートナーが欲しいと思ってアプリに登録したから、再登録出来るようになったら、またするよ?
彼氏じゃないんだから、それにやきもちとか、やかないで欲しい」

ハッキリと うん などとは言わなかったと思うけれど、
言われちゃったな…という表情をしていたような気がする。

恋人でもなく、ラブラブって感じでもない場合、
いや、そうだとしても、
この先はどうやって進めればいいんだろう…?

するとM君が
『真面目な話したから、エッチな気持ちなくなっちゃった…』
と静かに言った。
え?それをしに来たんでしょう?
逆にそれをしないで、あなたと部屋の中でお喋りすること、
今思いつかないけど…

「ほんとに?」 
と聞くと黙っているので、
「とりあえずお風呂入ろう」と、
お風呂にお湯を沸かし始めた。

お風呂が沸いたので、約束した通り、
一緒に入って、
シャンプーをしてあげて、
体を洗ってあげた。
3回目に会う人と、2回目の入浴…

M君は、シャンプーやボディソープにこだわりがあるらしく、それらを持参していた。
荷物が更に多くなるわけだ。

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