2023/4/24からの(マッチングアプリで出逢った)M君とのこと①

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なぜ、LINEを交換したのでしょう?
全くタイプでも付き合う気もないM君なのに、
私はこれまで通りにメッセージのやりとりをしたくて仕方がなかった。
そして、嫌ではなかった大人の関係も、続けたいと思った。

「メッセージ送ってね」
と言ったものの、どちらかというと私の方が送ってばかりいたし、
M君の返事は案外素っ気なかった。
なかなか既読がつかなかったり、既読がついても返信がこなかったり……
「私の事、タイプって言ってくれたのに……。
あんなに毎日仕事中にも返信くれていたのに……。」
毎日やきもきして仕方がなかった。

マッチングアプリの方では、他のパートナー候補も並行して探していた。
同い年くらいの人を探すと、
毛が薄かったり、シワシワだったり、
お腹が出ていたり、太っていたり……
自分も太っているくせに、好みのタイプは《痩せている人》の私は、
なかなか気になる人が見つからない。
年下を探してみるけれど、ちょっとだけ年下くらいだと、同年代の外見とそう変わらない。
また、かなり年下で良いと思う人がいると、未婚で
《すぐにでも結婚したい》とか
《子供は欲しい》などとプロフィールに書いてあったりする。
そして、私の大嫌いな喫煙者だったり
《体の彫り物を理解してくれる人》
などと書いてあったりする。
アプリを開く回数や時間は、少なくなっていった。

好みではない上に《とっても変な人》だと思ったM君が、毎日気になって仕方がない。
会う前と同じように、仕事中にも
「どんなメッセージを送ろう?」
などと、ずっと考えてしまい、
M君からメッセージが届いていないかと、
1日に何度も携帯を確認してしまう毎日。
全く仕事に集中出来ない。

子供が学生の頃に、子供の同級生がキリなく1日中LINEのやりとりをしたがったり、Twitterでtweetをしているのを覗き見して、
《大切な事を放ったらかしにして、何してるんだか》
と、思っていたし、
そんなことをコントロール出来ないとはアホだ、と思ってもいたのに、
今、その子達の気持ちが痛いほどにわかってしまう。
(ちなみに我が娘は携帯をいじることが好きではなく、そんなことが無かった)

そして1番不思議なことは、
相変わらず眠れないこと。

寝る前にM君のことを考えると、どうしてもドキドキしてしまう。
夜中に目が覚めると、それからまた眠ることが出来なくなってしまった。
朝起きた瞬間からM君のことを考え始め、心臓がドキドキしてしまう。
マッチングから1ヶ月経つ頃には、体重が4kg減っていた。

何故なんだろう?

自己分析した結果、
きっと私の少ない経験人数のせいだな…と、思い当たった。

少女漫画が好きで、漫画の主人公達のように
《初めて付き合った人と結婚したい》
と夢見ていた私は、まだ小学生の頃から、好きな人が出来ても、
自分の理想の結婚の条件に合わないと
心から好きにはなれなかった。
そして、ちょっと好きだと思う相手が自分を好きになってくれても、
付き合うこともなかった。

高校3年生の終わり頃、
「学生時代に恋愛経験が無いまま卒業してしまうのか・・・」
と、ふと思い、
「今度誰かに告白されたら、とりあえず付き合ってみよう」と決めて
やっと初めて付き合った人とは最後までいかなかったし、
2人めの彼氏だった元夫以外の人とは、未遂に終わっても最後まではいかなかった。
つまり、M君は、私にとって2人目の男性だった。
かといって、絶対にM君のことなんか好きではないのに…

マッチングした日から1ヶ月経ったとき、
私は特別なメッセージを送ってみた。

「M君とメッセージのやりとりを始めて、昨日がちょうど1ヶ月だったね。
たった1ヶ月なんだけど、もうずっと前から知っている人みたいな気がしちゃって。2回しか会ってないのに…

それに、
20日に会ったM君と
23日に会ったM君は
全然別の人みたいで…
どっちも夜だったから、昼間に会ってみたいなって。

私は今も、毎日全然よく眠れなくて、
なんだかご飯も食べられなくて、
この1ヶ月で4㎏も痩せてしまいました。
《しまいました》って、
ずっとダイエットしたかったんだから、
ちょうど良かったと言えば良かったんだけどね。
自分が変われたきっかけを作ってくれたのはM君なので、
やっぱり出逢えたことは運命だったと思ってる」
と。

そして、
M君が、ただ20年ぶりの相手だっただけではなく、
自分にとって実は2人目の男性であること。
付き合うつもりはないけれど、
どんな関係なのかという括りをせずに、特別な関係でいて欲しい。
(このとき、彼の好きなミュージシャンの歌の歌詞を引用してみた。
「悲しみは2つに 喜びは1つに 」という関係でありたい)
恋ではないと思うけれど、とても会いたい…
と……

私は、自分の本名も住所も電話番号も職業も、
教えてしまってもいいとさえ思えるようになっていた。
そして、そう思っていることも伝えてみた。

とにかく会いたい。
初めて会った日と、2回目に会った日の印象が違い過ぎて、
どちらが本当のM君なのかわからない。
昼に会うとどんな感じなんだろう?
お金が無いのだろうから、一般的なデートらしいデートではなくてもいい。
小さな公園でもいいから、散歩などできないだろうか?

私は直近の土日に会えないか聞いてみた。
どちらも予定があるとのこと。
次の週はどうかと聞いてみると

『まだわからないです。
天気良かったら、山とか行く可能性はあります。
さつきは良い季節』

「・・・・・・」
まだわからないとは、
予定がないということでしょう?
先に私と約束することはできないのだろうか…?
『さつきは良い季節』
だからこそ、公園を散歩などしてみたいのに…

M君は時々、マッチングアプリでの進捗状況も聞いてきた。
『気になる人は見つかりましたか?』
『やりとりしている人は、どんな人ですか?』
彼のメッセージは、たいがいいつも3行で構成されている。
1行目に おはよう や こんばんは の挨拶。
1行 行間があり、
2行目には お仕事お疲れ様 とか、天気のことが書いてある。
また1行 行間があり、
3行目に本当に言いたいことが書いてある。
ただの挨拶程度のメッセージのつもりで読むと、最後に《ドキッ》と、させられてしまうことが、よくあった。


マッチングしてメッセージのやり取りをする人が他にできた。
M君のように、先に勝手なイメージが出来てしまわないように、
早めに会いたいと相手に伝え、会う約束はとりつけていた。
そのことは遠回しにM君に知らせていた。

M君は、会う約束はしてくれないくせに、
とにかく家に来たいことだけは伝えてきた。
『お部屋に来て欲しい?』
『お部屋楽しみですよ』

我が家は、私が休みなく仕事をしているためと、
社会人になってから短い期間一緒に住んでいた長女が引っ越した後の荷物が片付いていなかったせいで、そう簡単に人様をご招待できるような部屋ではなかった。
それは何度となく伝えたが、あちらはあちらで、ちょくちょく部屋に来たいことを伝えてくる。

『これからずっと一緒にいるんだから、ありのままを見せないと』

突然「え?!」と思うことも言ってくる。
彼のメッセージは、私の前後のメッセージとは脈絡が無い事が多かった。
私が「こんな返事がおそらくくるだろうな」と思っているAでもBでもCでもなく、θだったりする。
「これからずっと一緒にいてくれるの?」

『仲良しでいられたらね。喧嘩したらサヨナラだろうし。男女だから何があるかわからないけど。お互いを思いやることが大切かもね』

朝一番(午前6時台)に
『おはよう。○○ちゃんは元旦那さんが初めてのSE○の相手かな?』などと聞いてきたりもする。
なぜ、朝一番?
起きた瞬間にそのことが頭に浮かぶのだろうか?

また、
『混浴の温泉に連れて行って、6人くらいの男性に○○ちゃんの体を見せたい』
とか、
『20代の男の子を呼んで、○○ちゃんの全身を舐めさせたい。それで興奮する変態な私です。』
などと、本当に変態と思えることを、サラッと昼間に言ってくる。
「うぇ~変態!きもっ!」
などとは、何故か思えなかった。
クスッと笑ってそれを読み、
本当にそんなことをしたら楽しいかも、
などと想像してみたりすることもあった。
なんだか
「生きている!」
という感じがするのだ。
私は、人間だ。
人間の女なのだ。
私は、生きているのだ!

アプリで2人目にマッチングした男性から、連絡が途切れた。
メッセージのやりとりは1日1通だったその人に対して、
ドキドキするようなことは1度も無かった。
会ってみて、人が良さそうな人だったし、「また会いましょう」と、その後のやりとりで約束したけれど、こちらから積極的に誘うつもりもなかったから、あまり残念にも思わなかった。
   【この方についてはこちら

ある日、それをM君に伝えてみた。
あなたにはドキドキしてしまうのに、
何故なんでしょう?と。
すると

『アプリで男性に会ったんですね。。ショック。。』

という返事。
私はその一言を読んだ瞬間、
またハートを射抜かれた漫画のような絵が頭に浮かんだ。
実際、ズキーーーーーーン というハッキリした音が
聞こえたような気さえした。
仕事場でそれを読んでしまい、その後はやろうとしていたことが
何も手につかなくなってしまった。
なぜならその直後、
彼は激昂して、次々と怒りのメッセージを送ってきたからだ。

『いつ会ったんですか?
他の男性に会ったから、部屋には行きたくないです』

「他の男性に、体を見せたり、舐めさせたりしたいのに?」

『2人で責めるから意味があるんです』
『ブロックしようかな。
浮気女 大嫌いだからさ』

「浮気ってことになるの・・?」

と送ったが、全くスルー

『どこ待ち合わせで会ったんですか?
せっかく仲良くなれていたのに、残念です。
では』

『では』
というわりに、こちらから何かを送ると
ちゃんとすぐ既読になり、返信もくる。
もちろん怒りの返信だけれど…

そして
『とりあえずアプリ消して』
と言ってきた。
「退会しろってこと?」
『嫌なら大丈夫』

私はなぜか素直にすぐアプリを退会した。
もうM君に会えなくなるくらいなら、
アプリの退会くらいは何でもないことだった。
実際あまりログインしていなかったし…

『他の男性に会っている人とは会いたくないです。
恋人を募集しているので。
裏でこっそり会っている人とは
LINEもしたくないです。
LINE消してよ』

やきもちをやいている様子なのは嬉しかったけれど、
お互いアプリで他の人を探していたのでは…?
進捗状況も聞いてきたのに、こっそりって…?

その男性との文章見せて。
男性は何歳?
どこで会った?
どこの店ですか?
何食べたんですか?
何日?
どこの人?
仕事は?
写真見せて。

事細かに、次々質問してくる。

『よく本名も住所も知られているのに、
他の男性に会えますね。
もうLINEしたくないよ。。
消しても良いですか。。』

なんだかニヤリとしてしまうほど……
そんなに私のことが好きだったの?

「私は消さないよ。
浮気したつもりもないし。許してくれる気になったらまた連絡してね」

するとすぐに
『うん』という返事とともにニッコリマークが。

でもその後も
『メールしててもイライラ』とか
ボイスメッセージまでいくつか送ってきた。

『あぁ、イライラする』
『裏切られた』
『残念です……』

イライラするなら、もうやりとりをやめたほうがいいのかと
「ごめんね。
おやすみ」
と言ってみると
『逃げるのか!名前も住所も知られているのに』

もう、どうしたらいいのか、さっぱりわからない。

私だけを見てくれていると思っていた。
一途な〇〇さんのことが好きだった。
自分の仕事中に他の男性に会っていたのが辛すぎる。
信頼してたんです。
残念です。

などと、いろいろと言いたいことを言って、少し落ち着いたようだった。

「ありがとう。
正直にいうと、そんなふうに思ってくれていたことがわかって嬉しいです」
と、その日は締めた。

実際、彼からの責めの言葉が次々に胸に突き刺さり、
ズキンズキンと、心臓が鳴り続けた。
彼氏じゃないのに、なぜ?
付き合っていないのだから浮気でもないし、
そもそも数時間食事をしただけだ。
それに前もって会う事は知らせておいたのに、こんなに責められるとは…

怒られたことが、いろいろ理不尽だったが
でも、それ以上になぜか嬉しかったのだ。。。

その夜は、また眠れなかったことは、
言うまでもない。

もうブロックされてしまうのかな…
残念だけれど、お付き合いするわけではないし、
いつかこんな日が来るなら、それが早くなっただけだ……


けれど、次の日、
前日の夜に何事もなかったかのように
M君は、いつも通りのメッセージを送ってきた。
『おはようございます』と。

ただ、次の日からは、私の呼び方が変わっていた。

『何て呼ばれたい?』と最初に聞かれたときに、
「○○ちゃん」と私が答えたので、ずっと『○○ちゃん』と呼んでくれていたのに、
教えた苗字に『さん』をつけて呼んできた。
わかりやすくて本当に面白い。


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