2023/6/24からのM君とのこと

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私は本業の他に、化粧品や健康食品を訪問販売する仕事をしていて、
この頃ちょうど、リンパマッサージの資格を取る講習会や練習会があった。

「今度家に来たら、やってあげますね。
っていうか、近くに住んでいたら、練習台になりに来て~って感じなんですけどもね」

『練習台になりたいです。
よろしくお願いします』

いつもお金が無いんだから、わざわざお金を払ってまで
マッサージなんか受けたことがないだろう。

「けっこう気持ち良いですよ」

『とっても楽しみです』
『来週 行けたらいいな』

「来週の土曜日は友達と夜ご飯食べる約束してる。
明日か明後日の夜なら大丈夫だけど」

『明日は××くんのLIVEなんだ』

などと数日やりとりしたかと思うと

『来週の平日の夜 お部屋か△△市(中間地点)あたりで会いたいな。と思っていたけど、他の男性とも会うなら、会いに行く必要がないかな。と思いました。
私は必要とされる人に会いに行きたいです』

と、言い始める。

「それは、ですから、前回言った通りです。
それでも会いたい気持ちがあるなら会えばいいし、
そんな関係なら会わない方がまし、だということなら、会えないですよね……

私とM君は、パートナーに求めていることが違うのです。

私は、パートナーとは
週に1回は会いたいし、
一緒にご飯を食べたいし、
私の作ったご飯も食べてほしいし、
旅行とかにも行きたいのです。

M君が1番大切なのは、
お母さんで、
他に大切なのは、
他の家族や、自分が好きに使える時間でしょう?

そんなに価値観が違っていても、会いたい気持ちが優先できるなら会いましょう
としか、私には言えないです」

『今、1時間くらい眠ったら、○○ちゃんが夢に出ました。
東京に住んでいて、車で会いに行ったら、なかなか部屋に辿り着かない夢でした。

そっか。。
他の人に会うのに、私と会って大丈夫なのかな?
急に部屋に来る男性もいるよ』

「そんな変な人、選ばないです。

もう会いたくない
っていうのも
やっぱり会いたい
っていうのも、
いつもM君です。
M君が決めればいいことです。

私には、どうして欲しいとかっていう権利はないです。

もう会わないというなら、
CDだけはお返ししなきゃ、
って、それだけです」

『せめて5回 お部屋に行くまでは、私の恋人でいて欲しいなと思いました』
『私のことが大切なら会わないで欲しいですけどね。
性病の危険性もありますし』

「私、自分のこと、
《M君の恋人》
とは認識してないですよ。
何回も言ってますけど、
これからも、なれないです。

名前も会社も知らない方の恋人にはなれないです。

また喧嘩になるの嫌だから、もうやめましょうね、このお話」

いつから勝手に私の事を《自分の恋人》だと思ってしまっているんだろう?
《せめて5回》って、理由は何?
誰かとマッチングしたらすぐHすると思っているのはなぜなんだろう?
会ったからってすぐにお付き合いするわけでもないし、
付き合うことになったからって、すぐにHもしないと思うけど……
そんなに私に他の人に会わないで欲しいと思っても、一向に名前を教えてこないのも何故なんだろう?
そんなに見られたくないFacebookには、一体何が書いてあるの?


マッチングアプリに再登録してからは、
私はモテモテだった。
初回同様、毎日じゃんじゃん《いいね》が届く。
今度はやり方がわかっているから、すぐに数人とマッチングして、数人とやりとりをしていた。
だけど、2人目の人同様に、
初めてマッチングしたときのM君や、
今現在のM君とのやりとり程に
どきどきしたり嬉しくなったりする人は現れなかった。
会ってみないとどんな人かわからないから、早く会いたい。
マッチングした人みんなに、
早く会いたいと伝えるようにしていた。

そして、なるべくM君にメッセージを送るのを控える努力をしていた。
それは《努力》しなければならないことだった。
おはようからおやすみまで、ほぼ1日中やりとりする毎日を、
3ヶ月も続けてしまっているのだ。

『最近はあまりメールくださらないですね。
気になる男性が出来たかな…?』

そんなメッセージがくると、どうしても
ドキッとしてしまう。
心臓が締め付けられるような感じ……
辛いのはM君の方のはずなのに……

『何人かはやりとりしているんですよね?

○○ちゃんみたいに仲良しだったのに、
アプリで気になる男性が出来ました、
アプリで好きな男性が出来ました、
もう連絡とれません。

ブロックさせてもらいますね。

Mくん今までありがとう。

みたいな経験が30人くらいありますので』

《ブロックさせてもらいますね》
の言葉の上下に行間があり、
このメッセージを開いた時に、その一言がすぐに目に飛び込んできて、
最初、M君が私に言ってきたのかと思い、
ドキッとしてしまった。
30人も、こんなやりとりをしてきた人がいるのか……
でも独身男性なんだし、
元カノとお別れしてから8年の間にずっとマッチングアプリをやっていたら、そんなものなのかな……
会った人はいないと言っていたから、
お金が無くて会う約束ができなかったのかな……
Hなことを言って会ってもらえなかったと、最初の日に話していたけど、
《今までありがとう》と言って去って行った人達は、Hなことを言われても気にせず笑えた人なんだろうか……?

何だかまた嫉妬心が沸いてしまった。

「その30人くらいの人と私、
同じレベルに見られていることが心外です。

皆さんと会ったの?
名前も家も知っているの?
家まで行ったの?
LINE交換もしたの?
Hなことしたの?

M君とはお付き合いはできないけれど、
特別な存在ですよ、
って、
何回も伝えているつもりですけどね……

M君だって、他にやりとりをしている人がいるでしょう?
M君だけを必要としてくれる素敵な人、ちゃんと見つけないとね」

「それに、
彼氏や結婚相手を探すアプリなんだから、選ばれないことがあるのも仕方ないよね……
長く登録している人達は、みんな同じ経験しているでしょうね、きっと。

でも、
私達、今メッセージのやりとりしてるの、LINEでしょ。
よほど嫌な事でもなかったらブロックとかしないよね。
LINE教えて、ってお願いしたのも私なんだし」

「この先、連絡取り合わないことがあるとするなら、
M君の方が私をブロックしたときじゃないかな

と、
思いますけどね」

『やりとりしてる人はいないです。
彼氏が出来ても内緒で会ってSE〇してくれるんですか?』

やりとりしている人はいない 
という一言に
ホッとしてしまった。
それにしても 会う=SE〇 なのかな、
どうしても?
お茶でもしましょう、とはならないのね。
まぁ、そもそも、SE〇有り でも会うのが難しい人なんだから、
お茶だけしましょう、なんてことのために時間なんて使わないか。

『〇〇ちゃんからメール来ると嬉しいです』

「私はM君にとって、大勢の女の子の中の1人でいたいです」


6月27日(火)
やっと日時を合わせてM君が家に来た。

『マッサージよろしくお願いします』
『鍵あけて最初から全裸でいてくれたら嬉しいです』
『お部屋にご招待してもらえて本当に嬉しいです。
○○ちゃん ありがとう』

平日だったから、お金が無いのに高速を使って来てくれた。
それでも到着したのは20時過ぎ。

いつもの通り、大荷物だ。
また、ペットボトルの水を2本、手土産に持って来た。
全裸というわけにはいかないけれど、
どうせすぐに脱ぐことになるんだし、
と、下着の上にキャミソールしか着ていない私を見て
「わぁ~きれい~ 撮らせて~」
と、言ってきた。
もちろん断ったけれど、そんなことを人に言われることなんてないから
どうしたって嬉しくなってしまう。

「まず、忘れないうちにCD返すね」

と、返すと

「もう返しちゃうの?
もう会わなくていいように?」

と、言ってきた。
よくわかっているじゃない。。。

リンパマッサージをしてあげると、とても喜んでくれた。
その後に行為をして、23時頃に帰って行った。
また、持って来た使いかけのBOXティッシュを1箱、置いていった。
ゆっくり話をする時間は無かった。
帰りも高速を使ったようで、
ちょうど24時に
『無事に着きました』
と、メッセージが届いた。

『ありがとうね。
癒されました』
『マッサージありがとうございました。
ゆっくり身体 休めてね』
『ほんとにありがとう。
おやすみなさい』


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