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かっこいい男

今カフェに居る。
目の前にはPCを開き、かれこれ2時間近く画面と睨めっこをしながら一心不乱にキーボードを叩く男。10年来の友人だ。
このあと近くのお店を予約していて、現地集合だったので近くのカフェに入ったら、ばったり会ったのだ。驚いてつい大きな声を出してしまった。
時間までお茶をして待つ事になったが、彼はまだ仕事中だった様で、一心不乱にキーボードを叩いている。私は音楽を聴いたり、瞑想したり、タバコを吸ったり、本を読んだりしながら、退屈する事なく、自分の時間を満喫している。彼も時折タバコを吸いながら、仕事に専念している。
ただ、ゆっくりと流れる時間を感じながら予約の時間になるまでを過ごしている。

こうゆう男性と付き合いたい。シンプルにかっこいい。熱心に仕事をする男性はただただかっこいい。素敵だ。集中を妨げてはいけないと、あまり視線を送らない様にしているが、それでもうっすらと見える姿すらかっこいい。素晴らしい。
物思いに耽りながら、コーヒーを飲む。

あぁこうゆう男性と一緒に居たい。残念ながら彼は恋人じゃないし、さすがにこの先恋愛感情を持つ事は難しいと思うが、それでもかっこいいと思い、ついニヤけてしまう。この後の食事がますます楽しみである。彼女は出来たのだろうか。好きな人はいるのだろうか。今どんな職業で、どこに住み、どこで遊んでるのだろうか。素敵な人の事は、もっと知りたくなる。自分が恋人じゃなくても、恋愛対象になり得なくても、男性友人の近況を聞くのは清々しい。彼女が居る人だともっといい。馬鹿みたいな優越感に浸れる。

ため息が出る程、私はどうしようもない女だと、つくづく思う。


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