正解率の低かった問題は?(11/20事務局Pick Up)

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事務局で、正解率が低かった問題をピックアップいたしました。
先生は解けますか??是非チャレンジしてください。

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正解は・・・



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解説

新生児期、乳児期に高ビリルビン血症をきたす疾患が選択肢になっており、要点としては間接型ビリルビンが上昇する疾患かどうかの鑑別である。すなわちビリルビンの代謝過程と、疾患の障害部位が分かれば正解に結び付く。間接型ビリルビンが上昇する原因として、ビリルビン産生の過剰、グルクロン酸抱合の障害、または腸管に排泄されたビリルビンの再吸収亢進が考えられる。

○ クレチン症

クレチン症は先天性甲状腺機能低下症で、遷延性黄疸は有名である。全身のエネルギー利用を促す甲状腺ホルモンが不足するため全身各器官の機能低下と同様に、間接型ビリルビンのグルクロン酸抱合が低下し間接型ビリルビンが上昇する。腸管蠕動低下による便秘で腸肝循環が亢進することも要因の一つである。

× 新生児肝炎
新生児肝炎は肝内胆汁うっ滞が主要病態であり、直接型ビリルビンの肝内胆管への分泌が障害されるために直接型ビリルビンが上昇する。

× Rotor症候群
Rotor症候群は体質性黄疸の一つで、常染色体劣性遺伝形式の先天性ビリルビン代謝異常である。遺伝子変異によりビリルビンの輸送タンパク機能が欠失し、ビリルビンの肝臓への取り込みや体外への排出効率が悪くなり、直接型ビリルビン優位の高ビリルビン血症を呈する。

× 先天性胆道拡張症
先天性胆道拡張症は先天的に総胆管が拡張しているために、胆汁うっ滞が生じ閉塞性黄疸をきたす。直接型ビリルビンの排泄が低下する。胆管と膵管の合流形態の異常を伴うことが多い。

出典:医師国家試験問題解説(メディックメディア社)(一部改変)


先生は正解できましたでしょうか?


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