昔ながらの修理の知恵
持続可能な社会をつくるために、様々な活動や技術開発が試みられていますが、今回は、日本に昔からある修理、リメイクの技術について調べてみました。
かけつぎ(かけはぎ)
スーツなどを着ていると、うっかり破いたりすることがありますが、あきらめる前に「かけつぎ」を試してみましょう。"つぎはぎ"をするのではなく、布の糸をほどいて、職人さんが1本1本編み込んでいきます。表から見ると修理跡がわからないぐらいに元通りになります。服に共布(小さい布切れ)がついている場合は、大事にとっておきましょう。
かけつぎ作業(動画)
出典:かけはぎの窓
綿布団の打ち直し
布団を何年も使っていると、ぺちゃんこで固くなっていきますが、捨てる前に「打ち直し」を検討してください。ふとん屋さんに持っていくと、中の綿を取り出し機械でほぐし、ふわふわの布団に再生してくれます。本当に新品のようになります。
布団打ち直し作業(動画)
出典:なら山本ふとん
金継ぎ
割れた陶器を漆で修復し金粉で装飾する技術で、修理したモノもありのままを受け入れる日本人の美意識から広まったそうです。偶然が生み出す独特の風情があり、もとのモノより高い価値が認められると言われています。最近では、初心者でも挑戦できる金継ぎキットが販売されていたり、海外でも「KINTSUGI」として人気だそうです。
金継ぎ(解説・動画)
出典:金継ぎ図書館
まとめ
日本人のモノを大切にする文化や美意識をもう一度見直し、安易に廃棄するのではなく、新たに蘇らせる、新たな価値をあたえる社会になればと期待します。
吉岡 亮