見出し画像

Hodgkinリンパ腫では末梢血リンパ球数は増える?減る?

結論から申し上げますとHodgkinリンパ腫では末梢血リンパ球は減少します
しかし、骨髄性白血病では白血球が著増するので、悪性リンパ球が増加するリンパ腫でも増えそうなのになぜか減少します。何故でしょうか?

理由はいくつか仮説がありますが、

①Hodgkinリンパ腫は容易に血管を移動して全身に移動するのではなく、リンパ節にとどまる性質があるため。
②Reed-Sternberg細胞のサイトカイン産生による骨髄でのリンパ球産生抑制
などが原因ではないかと個人的には考えています(実際に証明している報告は見つけられませんでした)。

特に,リンパ球減少型古典的ホジキンリンパ腫というHodgkinリンパ腫の型の1つではReed-Sternberg細胞が増加しているといわれています¹。

参考文献
1)Hodgkinリンパ腫におけるReed-Sternberg細胞 ―EBウイルスとの関連も含めて 下山芳江, 中村栄男 名古屋大学医学部附属病院病理部 医学のあゆみ 235(5): 375-379, 2010.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?