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存在価値

ふと、20数年前のことを
思い出した…

とても好きだった人と
離れなければならなくなった時、
何を贈ろうか悩んでいた

街に出て、色々みるのだけど、
1日歩きまわっても、
ピンとくるものがなくて、
諦めかけた時、
小道を入ったところに、
見たことない、小さな店を見つけた

入ってみると、
瓶にメッセージを書いてくれるお店で、
贈り物はそれに決まった

なにを伝えたいか、
ちょっと悩んだけど、
最終的に、言語は違うけど
"いつもそこにいてくれてありがとう"
というメッセージを入れてもらって、
造花の赤いバラをさして
贈ることにした

わたしが喜ぶことを
たくさん与えてくれたのも
事実だけど、それ以上に、
目に見えることでない何かを
もらっていた気がする
だからそれを伝えたかったのかな?と今は思う

その人がそこにいてくれる奇跡…
この感覚が、
今また戻ってきている気がする…

自然の存在に対しては、
当たり前に持てるその気持ちを、
人に対しては、
なかなか当てはめられなくて、
苦しんでいた気がする

あの時のわたしは、
とても自由に生きていて、
そんな中で出会った人だったから、
相手に何を望むでもなく、
ただ一緒にいてくれることが
ありがたかった
多分お互いに、
その感覚だったのだと思う

知らない間に、また、
わたし自身の存在価値を
見失ってしまっていたのかもしれないな…
でもそれが戻ってきたのなら、
なんだか嬉しいな、と思う