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したたる男女の交戦

土砂降りの雨の中。
傘を指して歩く男女。
狭い歩道。
追い越すこともできず、
わたしは後ろをついて歩く。





盛り上がる男女の会話。
(道を開けろ…。)
わたしはひとり、コムドットに。
声に出せるわけもなく、
わたしは後ろをついて歩く。





「うちくる?」
「でも初めて会って〜おうちは〜////」
なるほど。
マチアプだ!
わたしは後ろをついて歩く。





しかし、男に問いかけたい。
背後の人に気付くことができない女。
果たして抱いて楽しめるのか?
セックスでも気遣えないぞ。
わたしは後ろをついて歩く。





気遣いはいつどの場面でも大事だ…。
気付くことができない時点で
終わっているのだ。
男よ。誰でも良いとして、その女で良いのか?
わたしは後ろをついて歩く。





先に私の存在に気付いたのは男の方。
「すみませんっ!」
良いってことよ。
わたしは良いけど、その女で良いの?
わたしは前を行く。

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