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受験の話
こんにちは。mdmdです。
今日は受験の話をしたいと思います。
ではさっそく、時は二年前の2月25日まで遡ります。
僕は国公立大学2次試験の前日、八王子のビジネスホテルに宿泊していました。前々からビジホに設置してある液晶テレビでAVを見るのを凄く楽しみにしていたので、到着するなり迷うことなくテレビを点け、二つ重なった手の中央に[18]と書いてあるメニューを選択し、そのままサンプルだけでぷるっシュ!(ダイドードリンコ)しました。その時の女優は誰だったのか覚えていませんが、大きい画面に毛穴がいつもよりくっきりと見えたのが印象深かったです。
そして2次試験の初日、ビジネスホテルのある八王子から、おなじみの中央線にのって国立で下車。冬の早朝の張りつめた空気と、町をやや白く覆った霧は、まるでこれから待ち受ける試験の過酷さを物語るようでした。そして僕(18)はその雰囲気を噛みしめながら、テスト前の精神統一へと至ったのでした。
八時過ぎだったでしょうか。
「あのー、すいません。」という揺れる白百合の花弁のような声で私を尋ねる声がありました。ふっ、と上を向くと、それはそれはパッチリとした、相手を今にも吸い込んでしまいそうな目で、まっすぐに僕を見つめる女性が立っていました。今思えば、彼女の通っていた高校は白百合学園という名前に違いありません。部活は茶道部とボランティア部を兼部しており、得意科目は国語、普段はしっかり者だがドーナツに目が無く、口癖は「ちょっと、それミスドのクーポンじゃない?」という実に可愛げのある女性であることは疑う余地がありませんでした。
どうやら彼女によると、僕は間違えて一つ前の席に座っていたようで、僕は「すみませんっ。」というキモボと共に、さながら路地の隙間を這うナメクジの如く自分の席へ移っていきました。
すると僕と彼女の位置関係は、彼女が前、僕が後ろという風になり、僕からは彼女の様子が見ようと思えばしっかり見える訳です。
僕はあまり洋服には詳しくないのですが、彼女は首の後ろからうなじにかけて少し開いた服を来ていました。
僕は参考書に目を落としながら彼女の肌を確認すると、やや毛深いというか、毛を剃っていないのか、その肌一帯がうっすらと黒くなっていました。肌が白いので余計にそのコントラストは強調されています。
そこで僕は昨日見たAVを思い出しました。大画面のテレビで、いつもよりくっきり見えた毛穴。そして、今目の前にあるやや毛深い肌。僕はもうそれらの事しか考えられませんでした。
問題を解いている間の心境については、とりあえず集中はしていたのですが、なんだかすごく膀胱が近くなって、2回ほど試験中にトイレに行ってしまいました。
その後、彼女とは一言も交わすことなく、2次試験が終わりました。果たして彼女は僕と同じように、この大学に合格しているのでしょうか…
P.S.
僕は今大学三年生になりましたが、ゼミの女性の1人が、2年前の彼女であるような気がしてならないのです。しかし、たとえそうであったとしても、彼女がそんな事を覚えているとは思いませんし、変な奴だとも思われたくないので、どうしても聞く気にはなれないのです。
―[完]―
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