~サウジアラビアRC2022~ 寸評

1. グラニット 〇

ここ3戦全てでゲートの上手さを見せており、1枠を引いたここでも前のポジションを取りに来るだろう。
前走は重賞挑戦でまずまずの結果を残しており、このメンバー内であれば大きく能力が劣っているということはないだろう。
デビュー戦で東京マイルを経験しており、追い切り不足のなかで3着と善戦。
大和田師も「素直でコントロールが利くタイプ」と評しており、好位から立ち回れば圏内は十分あり得る。

2. ブーケファロス 〇

末脚は光るモノを持っているビッグアーサー産駒。
勝ち上がりを決めた未勝利戦はレベルには疑問が残るものの、キレ味の違いを見せつける快勝だった。
前走は2着馬のフミサウンド、勝ち馬ミシシッピテソーロ、といった有力馬2頭に敗れはしたが善戦して能力を証明。
瞬発力に優れるタイプが少ない今回のメンバー構成であれば、この末脚は魅力十分と言える。
ただ、母系も短距離傾向が強く、距離延長はあまり歓迎できないところ。
開幕週の馬場に加えて雨模様もどう転ぶかわからないので、当日の馬場傾向は要確認。

3. ミシェラドラータ ―

早くもキャリア6戦目となるタフネスホース。
重賞でこそ崩れたが、OPの2戦では大敗はしておらず、ある程度の能力はありそう。
このレース自体も1頭を除けばそこまでレベルが高い訳ではなさそうなので、人気薄であれば思い切って狙うのも悪くない選択肢。

4. マイネルケレリウス ―

勝利を挙げた新馬戦は今回と同じ東京のマイル戦。
レースは、なかなかエンジンがかからず最後に何とか捉えた印象。
勝ちタイムも平凡だったが、石川騎手はすごく良い内容だったと賞賛した。
瞬発力というより長く良い脚を使うタイプのようなので、引き続き東京マイルは良さそう。
奥村師も「元々デビュー前から重賞に挑戦したかった馬」と素質を勝っており、クラブ馬とはいえ陣営の評価は高い。

5. ノッキングポイント ◎

一番人気が有力となっているモーリス産駒。
デビュー戦では好スタートからルメール騎手に抑えられて折り合いをつけると、直線はアッサリ抜け出し3馬身差の完勝を見せた。
2着のオールパルフェは先週の2戦目でスピードの高さを見せつけたが、これを相手に楽な手ごたえで交わし去った本馬のスピードの絶対値も相当なものと推察できる。
その後勝ち上がったエゾダイモンは、緩めの仕上げであったためあまり参考にならないが、2~5着馬がそれぞれ結果を残しているようにハイレベルな新馬戦であったのは間違いない。
レース後は軽度の頓挫があったものの、夏を休養に充てた後は順調に乗り込まれており状態に不安は感じない。
母はオークス2着のチェッキーノだが、ルメール騎手は新馬戦後に「マイルがピッタリ」と話しており、当面は朝日杯が目標になりそう。
暮れのG1に向けて再び圧倒的な内容での勝利が期待される。
頭で狙いたい。

6. レッドソリッド △

前走は押っ付けながらポジションを取りに行く積極的な競馬を見せたが、直線早々に力尽きて大敗を喫した。
今回も同型の馬が数頭いて能力の比較でも劣る印象で、やや手を出しにくいか。

7. ドルチェモア ―

育成段階から「どっしりしていて綺麗な走りをする」と評価されてきていたように、新馬戦は稍重の札幌1500mを完勝。
打って変わって東京1600mということで改めて真価が問われそうだが、雨が残って力のいる馬場は歓迎か。
中間の内容は順調そのもので、須貝師はハナに拘らない姿勢を見せている。
母は桜花賞馬のアユサン。

8. シルヴァーデューク △

新馬戦はスムーズに行かない部分もあったが、前走は好位から手ごたえ良く先頭に並びかけて抜け出す完勝。
陣営も言及するようにゲートの上手さは2戦共に見せているのも安心できるポイントで、今回も好位からの競馬を示唆している。
内容的には上位に来てもおかしくないが、そこそこ人気も背負いそうなので強くは推せない。

9. フロムナウオン △

新馬戦は先行有利な展開にも恵まれてハナ差の接戦をものにした。
跨った津村騎手は、レース前から鳴いて落ち着かなかったり、道中もなかなかハミを取っていかず押っ付けながらの追走だったり、といった課題を指摘。
ただ、裏を返せば伸びしろを残した中での勝利であり、手塚師はコーナー4つの前走からワンターンの東京1600mへのコース替わりを歓迎している。
速い時計に対応できるかは未知数。

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