~毎日王冠2022~ 寸評

1. レッドベルオーブ ×

前走は驚異的な大逃げを打って話題をさらった注目馬。
1000m通過57.6秒というかなりのハイペースを押し切ったため評価が上がりそうだが、今回はレイパパレにノースブリッジといった強力な先行馬が同居しており簡単にはいかないだろう。
幸騎手は「前走よりもう少し抑えた競馬をしたい」と語っており、前回のような暴走気味のペースは見られなさそう。

2. ノースブリッジ ―

初重賞制覇を果たした前走と同じ条件で好走を狙うモーリス産駒。
そのエプソムカップではポジションを取るためにスタートから押していくと、かなり引っかかっていたのが印象的で「普段はヤンチャ」と陣営が語っていたように精神面の課題は見えた。
それでも得意の重たい馬場で押し切ったようにストロングポイントであるスタミナとパワーも証明。
雨が残る馬場になれば再び出番が回ってきそうだ。
揉まれ弱い嫌いはあるが今回は多頭数でなく、同型も多いわけではないので問題なさそう。
奥武師は「ゲートの駐立でソワソワしがち」と課題も挙げ、キレるタイプではないので後ろからの競馬では厳しくなるとも話していた。

3. サリオス △

前走は安田記念で3着に入り復活ののろしを上げた2年前の覇者。
堀師は、年を取って馬っ気が強くなり集中力を欠く面があるとしたが、余裕を持った状態で帰ってきたとして順調さを強調。
十分に力を発揮できそうな仕上がりと見える。
スプリント戦である高松宮記念を除けば、近走はマイルCS⇒香港マイル⇒安田記念とパフォーマンスはどんどん良化傾向。
一番人気としてはやや心もとない印象もあるが、個人的にはここを勝って再び主役としてG1に挑戦してほしい。

4. ダノンザキッド △

好走を重ねるもなかなか勝利が遠い2歳王者。
前走も展開の利があった前2頭に迫る見所のある内容。
ただ、最後まで手前を替えずに走ってしまい捉えるには至らず。
課題は抱えながらも能力は証明してきているので取捨が難しいところだ。
安田記念で勝ち馬と0.2秒差の6着に来た時と同水準の動きを見せており、仕上がりは問題なさそう。

5. レイパパレ 〇

ヴィクトリアマイルではスタートで躓き後手を踏み、巻き返して前へと付けたが直線では伸びを欠いて生涯初の2桁着順に。
チグハグなレースとなって結局マイル適性は分からず終いだったが、距離短縮でも先行できたように二の脚は抜群で、ここでも好きなポジションを取れそう。
「初速の速さや持続力はワンターンの1800mで生きる」と高野師も力を込めたコメントを発したように、当馬にとって非常に合いそうな条件と見える。
中間ではフレッシュさを感じる動きを見せており、馬券の軸として信頼を置きたい。

6. ポタジェ ―

大阪杯で番狂わせを起こした有力候補。
前走宝塚記念を除けば常に上位争いをしてきた安定感が魅力。
その前走について陣営は、激走の反動と夏バテ気味だったとして度外視を強調した。
中間は良化途上といった内容だったが、友道師は「夏を休ませ歩様が柔らかくなった」として、初戦から動ける態勢とした。
G1ホースとなって背負う斤量が増えたため、3着だった昨年よりも苦しい立場。
だが人気も落ち着きそうなので、昨年並みのパフォーマンスが出せればオッズは合いそう。

7. キングストンボーイ △

出遅れながらも勝ち馬とハナに迫る末脚を見せた前走は、当馬にとって久しぶりに見所のある内容だったと言える。
脚部不安から立て直されて、OPで頭打ちとなる心配はなくなったように思えるが、このメンバーに混ざって馬券に絡めるかといえば別問題。
力のいる馬場でも結果が出ていないことも気がかりで、雨が乾いて固い馬場になればチャンスも生まれてきそうだが…
中間の内容や鹿戸師のコメントからも、休み明けでメイチ仕上げといった感じではなさそう。
ポテンシャルは感じる馬なので次以降に期待。

8. キングオブコージ ×

前走の大敗は喉鳴りが影響していたようで、それを一因に距離短縮してここを使う。
引っかかって抑えると喉が鳴ってしまうと安田翔師は話しており、参戦理由が積極的でないのは非常に気がかり。
仕切り直しの試走感はぬぐえず、距離延長を機に飛躍を遂げた背景もあるためここでは狙いにくい。

9. ジャスティンカフェ ◎

前走は重たい馬場の中、馬群の一番内側を走らされて届かなかったものの、その末脚が重賞でも通用することを証明。
2走前はかなり苦しい位置から一気に前を飲み込む非常に優れたパフォーマンスを発揮している。
実績十分の強豪馬達はどこか不安を抱えている印象で、一角を崩して圏内に入り込むには十分な能力が当馬にはあるハズ。
今回は多頭数でないので後ろから競馬を進めても大きな不利を被りにくいのはプラス材料だ。

10. ハッピーアワー ×

ここ最近はずっと2桁着順。
実績も無ければ、脚質的に一発も期待できない。

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