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オートマター

僕の顔した関節人形
バラバラに壊れて
ビスクドールじゃなかったから
砕け散りはしませんでした

いつの間にか君はいなくなって

おいかけたくても
僕の足は外れたまま

足を捜したくても
僕の目は無くなったまま

手探りしようとしても
僕の手は犬が持っていきました

耳をすましても
木でできた鼓膜は振動しませんでした

いつのまにか君はいなくなって

僕はここで土に還るのをただ待っています