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しにいたるやまい:詩

小さな部屋の隅っこで膝を抱えて考える

死にいたるやまい、
その名はきっと退屈とか逃避とか諦観とか
ひどく日常的でどこにでも転がっているようなものなのでしょう

少し深爪をした指を噛む
薄紙一枚向こう側の現実というものに手が届かなくなって久しい

結局僕には何も成すことなど出来なかったのです
少しだけ錆びた指先
さよならを告げる相手など必要ありません


ああ、僕にはこの両腕で抱え込める世界だけで充分だったのに