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夏宵

夏の夕暮れ
ピアノの音が流れてくる
僕はひとりここに立って
少しずつ、少しずつ言葉を紡いでいる

温い空気がまとわりつく
君の姿を探すけど
宵闇にまぎれて見つけられない

ピアノの音は止んだ
ここには誰もいない
体に闇が忍び込んでくる
紡いだ言葉たちも何処かへ消えた

ころころと
君の笑い声

ねえ、どこにいるの

ころころと
いつまでも
いつまでも響く

僕はひとり

ずっと、ひとり