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ヴェロシティ

狂ったような夏が来て
僕を飲み込んでく白昼夢

爪の先から落ちていく感覚

少しだけ唄ったら世界が動き出して
僕だけ残して加速していく

伸ばした指先が空を切ったら、どこまでも沈んでいけるかな。
なんて夢想

色とりどりの光が尾を引いて流れていく
僕を置きざりにして走っていく

全てが遠くなるから、ぼんやり笑って手を伸ばした





(そしてやがて夢から醒める)