見出し画像

相合傘:詩

紫陽花の花弁を数えている
君の隣で僕は雨を眺めている
小さな傘で閉ざされた世界
このまま消えてしまえればいいのにな

むせ返る土の匂い 密やかな雨の匂い
微かにかおる君の匂い
さぁさぁとけぶる雨の音

ぶつり、ぶつりと世界が断絶、残像

きみのゆびから紫陽花が落ちた