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ねこでも読める医学論文 第27話「2020年 忘年会! ~味覚に対するプラセボ効果~」

地域医療ジャーナル 2020年12月号 vol.6(12)
記者:ph_minimal
薬剤師

はじめに

  2020年は世界が激変した1年でしたね。こんなことになるなんて、だれが予想したでしょうか。休業を余儀なくされたり、テレワークに変更になったり、フジロックフェスティバルが中止になったりと、さまざまな変化があったことと思います。

  さて、今回は2020年12月号ということで、論文の抄読会はお休みして、「忘年会」とさせていただきます。ねこ薬局ワールドではいつもどおりののんびりした世界観をお楽しみいただければと思います(もちろんエビデンスもご紹介します)。

 ※このご時世に患者さんと接する医療従事者が居酒屋忘年会!?と思われるかもしれませんが、あくまでフィクションです。私自身は自宅と職場を行き来するだけの毎日…、焼き肉パーティも封印しております(涙)。

 

ねこでも読める医学論文 第27話「2020年 忘年会! ~味覚に対するプラセボ効果~」

 

みに丸「うまっ。アヒージョうまっ」

はかせ「いやぁ~、これうまいな!ジム美さんはオシャレなお店を知っているね」

ジム美「まあね。てか、はかせとみに丸くんはいつもラーメンばっか食べてるんだもん」

みに丸「ぼくたちはおいしいものはなんでも好きですから。おっ、このからあげもうまいぞ!」

ジム美「ちょっと~、みに丸くん、口の周りがベッタベタじゃない。ほら、おしぼり」

みに丸「ふむごっ。むごむご」

はかせ「ジム美さんに口を拭いてもらうだなんて、きみはこどもか!」

みに丸「ふむぐっ、ちょっ…、苦しいってば。たすけて、ボス…!」

ジム美「ほらほら、ちゃんとお口をキレイにしましょうね~」

みに丸「ちょっ、やめ…、ぶはっ。なんでぼくの口の中におしぼりを押し込むんですか!」

ジム美「あははは!あー、お腹痛いお腹痛い!」

みに丸「ボス、見ましたか!ジム美さんにいじめられた!アルハラだ!」

ジム美「まあまあ、ぐいっと一杯」

みに丸「なんじゃこりゃ!テキーラじゃないですか!ジム美さんはパリピか!パリピなのか!」

ジム美「まあまあ、みんなでぐいっといきましょ~!」

一同「うぇーい!」

 

テキーラショットを飲み干すねこ薬局メンバー

そして、夜は深まり…

 

はかせ「それにしても2020年はいろいろあったなぁ。新型コロナウイルスでこんなことになるとは…」

みに丸「ほんとですよ。ライブもフェスも中止になってしまって」

はかせ「人と人の繋がりが根こそぎ奪われるみたいなね。今まで大事だと思っていたことが、感染リスクになってしまうんだから」

ジム美「でもオンラインでの繋がりが増えたんじゃないかしら。Zoom飲み会とか。はかせはオッサンだから知らないかもだけど」

はかせ「オッサン言うな。私だって”ずーむ”くらい知ってるよ。オンラインで学会や研修に参加できるんだから便利な世の中になったものだ。ネットが普及する前に、新型コロナウイルスが登場したら大変なことになっていたね」

ジム美「わかる。マジわかる」

はかせ「新しい生活様式がコロナのせいで一気に加速したって感じだよね」

みに丸「まあまあ、コロナのことはさておき、みんなもっと飲みましょう!パーッとやりましょうよ」

ジム美「あらそう?じゃあちょっと高いワインでも飲む?」

はかせ「いやいや、そんなお金はないよ。我々が安月給だということはジム美さんも知ってるだろう」

ジム美「ふふふ…。じつは我らがねこ薬局のオーナーから『たらふく飲んで食べてこい』って金一封いただいているんだな、これが」

はかせ・みに丸「なにィィ!?」

ジム美「ヘイ、マスター!高級ワイン、もってきて!」

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みに丸「これが高級ワイン…。コンビニのワインしか飲んだことのないぼくにははじめての味…。どれ…、匂いは…、まるで50年前のフランスのぶどう畑…、味は…、ふむ、口の中で酸味と渋味があいまって…、絶妙な味わい!」

ジム美「うん…、まあ、赤ワインね。私にわかることはこれが赤ワインだということだけ」

はかせ「うむ…、これが高級ワイン…。ようわからんけど」

 

みに丸「ちょっとぉッ!ふたりともこの高級な味がわからないんですかッ!鈍感な舌だなぁ~。ぼくにはわかりますよ、この年代物の味わいが…。ぼくは違いのわかるオトコだからなぁ。ボスとジム美さんにはまだ早かったかぁ~」

ジム美「みに丸くん、ほんとに違いがわかってんのかな」

はかせ「うん、あやしいね。実にあやしい」

みに丸「あー、うまい。年代物のワインはうまいなぁ~」

ジム美「なんかワイングラスを回してるサマが腹立つんだけど」

はかせ「わかる。マジわかる。雰囲気にのまれてると思う」

ジム美「ですよね~。高級って言われたからうまいと思い込んでるだけなんじゃないかしら」

はかせ「じつはね、味覚に関してもプラセボ効果の影響があるかもしれないっていう報告があるんだよ」

ジム美「ゲッ、ここで論文の話ですか。やめてくださいよ、もう~」

はかせ「でもこいつがワイングラス片手に目を細めながらワインの味がわかるとかいって調子こいてる姿が腹立つだろう?とっちめてやろうじゃないか」

ジム美「しゃーない。つきあってあげますよ。どんな報告なんですか?」

……みに丸は味の違いがわかるオトコらしい。本当なのでしょうか?

↓↓はかせが真実に迫ります。

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