[新連載] 医学と文学
地域医療ジャーナル 2021年8月号 vol.7(8)
記者:shimohara-yasuko
PCより本好きの元医学図書館司書
自己紹介と「医学と文学」について
はじめまして。下原康子と申します。当年取って75歳。1966年に図書館短期大学を卒業して司書になりました。文系大学図書館、政策金融機関資料室を経て、1974年~2014年は、医学図書館、病院図書室、患者図書室で働きました。
このたびの「地域医療ジャーナル」連載は思いもよらないことでした。医学図書館員歴が長いとはいえ、リタイアして7年も経ちます。今の私には専門性のあるテーマで何か書くことはできません。編集長に「“医学と文学”みたいなものなら・・・」とつぶやいたら、快く受け入れてくださいました。挑戦する勇気がわきました。
根っから文系の私が医学の分野で関心を持ったテーマが二つあります。一つは「脳と心」、もう一つは「医者と患者」です。「脳と心」は、“ドストエフスキーのてんかん”というテーマにつながりました。(作家その人と作品の重要人物の数人はてんかんです)。また医学読み物の中に文学に通底する様々なテーマを発見するようになりました。「医者と患者」への関心は、私や家族の病気と入院、そして「患者図書室」での体験が大きく影響しています。
連載の内容は文学作品や医学読み物の紹介が主になりますが、私自身の患者体験や患者図書室でのエピソードなども織り込んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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