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地方議会の議員定数と報酬額

「統計は噓をつかないが、嘘つきは統計を使う」

「市民1人当たりの負担額」という指標だけで議論し、北九州市が 逸脱事例 であると結論づけるのは間違っている。 北九州市 は、地方議員の年額報酬ランキングでは、第4位の福岡市の次に位置し、第5位である。 議員定数は、20の指定都市の平均が57.7で、北九州市は、57人である。

議員全員の1年間の報酬を算出するために、88万円×16.25×57を計算すると、81,510万円となる。約8億円である。令和5年度の当初予算で一般会計の歳入合計は5,974億円なので、その0.13パーセント。

「市民1人当たり議員報酬負担額」は、何を表す指標か?

「議員報酬月額×定数」を人口で割っている。

議員報酬月額と定数とは、別の変数。

議員報酬月額が高いか低いかは、基本的には、88万円が高いか低いかということであって、定数を掛けて人口で割る必要はない。 

全国市議会議長会の資料

議員報酬月額に議員定数を掛けることで、個々の議員の報酬自体ではなく、代議制の人的コスト(1カ月当たり)というとらえ方が採用されていることになる。そして、それが656円である北九州市を「逸脱事例」であるととらえるのが、井上純子市議らである。

代議制という観点からは、議員1人当たりの人口は、北九州市の場合、16,095 人であるので、形式的には、議員1人が約1万6千人の市民(子供も含めて)を代表しているということになる()。

形式的な議論をすれば、1万人を超える市民を各議員が代表する代議制度のコストを、市民が1月当たり656円ずつ負担しているわけである。この額が妥当かどうかというのは、簡単に判断できるものではない。

もちろん、その負担額を1割減額して590円にしても、差額が個々の市民に返却されるわけではない。


https://twitter.com/tokki_kitaq/status/1734353700871958971/photo/4



https://twitter.com/tokki_kitaq/status/1734351116350177384/photo/1


X(旧Twitter)で書いたものを1箇所にまとめてみる。







[注]

北九州市議会の議員定数は、57人。

全国の市町村議会で、議員1人当たりの人口は、417人。

議員1人当たりの人口は、北九州市の場合、16,095 人

市会議員は、それぞれの地域から、様々な職種の、すべての所得階層から選ばれるべき。


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