『百年と一日目の星団』にて発表した二作品について
こんにちは。久しぶりに投稿しますね。
2021年12月10日(金)〜12日(日)の3日間で、『百年と一日目の星団』という合同企画展示があり、それに参加していました。12人の参加者による個性的な作品たちが、境界線無しに展示され、会場はとても面白い空間になっていました。
↓主催による宣伝ツイート
来てくださった方々、改めてありがとうございました。
在廊がシフト制であったため僕自身が会場にいなかったり、いたけど説明し損ねたりで作品についての解説や作品に込めた思いが伝わりきってない懸念が残ったため、ここに少しばかり書き残そうと思います。
と言ってもそんな大層なことは考えていなくて、8割好奇心で作っているのですが、残りの2割に悔いを残したくなかったので。
作品の写真を載せているので、それも合わせてご覧下さい。ただ、どちらも動きのある作品です。その動きについては、来てくださった方の記憶にだけ置いておこうと思っています。
また、他の参加者の方の作品と合わさることにより、見る人によっては印象が違って見えることもあったと思います。現場ならではの、作品同士が織り成すcollaborationも、足を運んでくださった方々にのみお楽しみいただけるものと考えています。来場者のみが体験した特別感はしっかり残ると判断したため、オンライン上にも作品を載せようと決めました。
それと、作品の話をする上で、皆さんの解釈と異なる思いを綴ることがありますが、各々の解釈を否定する目的はありません。「自分はこう思った!」という思いがありましたら、是非コメントをお寄せください。
① Planet
一つ目は“Planet”。様々な色に光る惑星に、老若男女が佇む様を表現しました。写真ではコーラルブルーのような色に輝いていますが、色は時間経過で流動的に変化します。
地球とは違う、新たに発見された惑星に人々が降り立つ。ここから発展させていくということに対しての希望や不安が、惑星の発する「光」に現れている、という魂胆を込めた作品です。私も来年度からは社会人であり、新しいフィールドで暮らしていくことになります。そんな将来へのぐちゃぐちゃな気持ちもこの作品に乗せました。光の色によって様々な雰囲気を帯びる作品に、自分で作りながら驚いていました。
写真には写っていませんが、台座に倒れている人を置いていたり、時間帯によっては光を放っていない姿を見せていたりしました。どちらも作成時には考えていなかった、いわゆる事故が生み出したものなのですが、まだ見ぬ未来の負の側面のようなものを、作者や観賞者が作品から見せつけられるという面白いものになったと思います。
作品を作っていく中で想像を超えるハプニング(良い意味でも悪い意味でも)に出会えること、それが創作の醍醐味です。
② Signal
二つ目は“Signal”。2分弱の映像作品です。2つの「光」が並んでいて、漢字の一部が赤、黄、緑に輝きます。
名前の通り、信号機の点灯パターンを使って遊んでみた、という実験的な作品です。漢字の上半分、一画目〜四画目の部分で自動車用信号を表し、漢字の下半分、五画目と六画目で歩行者用信号を表しています。
左側の「光」の、緑色に輝いている五画目が点滅して、やがて消灯。入れ替わる形で六画目が赤く点灯。その後、右側の「光」の、緑色に輝いている二画目が消え、一画目が黄色に点灯。やがて一画目も消灯し、三画目が赤く、四画目が矢印信号の役割を果たし緑色に点灯します。…という具合に変化していきます。
パターンが一巡した後、変化がリズミカルになり、漢字が分解されて、どんどん狂っていきます。
やがてこうなります。
今回の企画展示の共通テーマがずばり「光」だったのですが、一番身近で生活に根付いていて、それでいて特徴のある光は何だろうと考えて頭に浮かんだものが信号機でした。無機質なものを再構成したような作品が好きなので、明朝体と組み合わせてみました。
普段何気なく利用しているもの、実体があってもなくても、それをいつもとは違う角度から見てみると新たな発見や思いつきがあったりして、生活がちょっとばかり豊かになります。
信号機も漢字も、ほぼ毎日目にすると思うので、その度に私の作品を思い出してくれればと思います。また、普段触れているものの新たな「可能性」に気づき、「この世界まだまだ捨てたもんじゃないな」というか、その気づきが「生きてるのつまんね〜」と思ったときの皆さんの心を照らす一筋の「光」となれば幸いです。
というわけで、
以上二作品について語りました。実は、自分の技量不足的な意味でボツになった作品もあるのですが、それについて個人的に聞ける時があったら聞いてください。
また機会があれば作品を作って展示して、みたいなことをしたいなと思いました。参加者が主催の2人以外初めましてで、緊張してましたが、自分には無い感性にも触れられてめちゃくちゃ楽しかったです。本当にありがとうございました。
それでは。
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