【センスメイキング/理論/要約】②入山章栄さんの『世界標準の経営理論』より
こんにちは、白山鳩です! クルッポゥ!
マガジン『能ある鳩はMBA② ビジネススキルで豆鉄砲』での、
ビジネススキルにまつわる情報の紹介です。
前回の記事はこちらです。↓↓↓
今回は、前回に引き続き、「センスメイキング」に関する記事です。
「センスメイキング」がどのようなプロセスを辿るのかを見ていきます。
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センスメイキングの全体像
さて、前回の記事でも参照した、
入山章栄さんの著書『世界標準の経営理論』に紹介されている、
「センスメイキングの全体像」を見てみましょう。
入山章栄(2019)『世界標準の経営理論』(ダイヤモンド社)より
なるほど、わからん。
この手の経営理論なりを語っている本の図って、
どうも直観による理解を阻むような特殊能力を持っているのでは、
と思う鳩です。
さて、まじめに見ていくと、同書では、
センスメイキングの全体像は、
①環境の感知
②解釈・意味付け
③行動・行為
で成り立っていると説明されています。
各項目を掘り下げると……
①環境の感知
「環境の変化による脅威の発生」
「自分たちによる戦略変更」
などを通して、環境がどのように変化するかを感知する
②解釈・意味付け
①で感知した環境に対し、
「これはこういう意味だ」と解釈をし、
さらに、その解釈を組織内で共有することが重要
(例)
「うちは○○会社だ」の「○○」が、社員によって、
「メーカー」なのか、
「エンターテイメントを追求する」なのかでズレていると、
組織のアイデンティティが揺らいでしまう
③行動・行為
「何となくの方向性」でまず行動を起こし、
その行動から環境がどのように変化したかを、
新たに感知する。
「感じる」
⇒「どんな意味か解釈する」
⇒「行動する」
⇒「行動によって変化した環境を感じる」
⇒……
という循環で、「センスメイキング」は成り立っている、というわけですね。
「日本の企業に最も必要なのがセンスメイキング」
上記の内容を雑にまとめると、センスメイキングとは、
「感じたことを解釈して、とっとと行動しろ」
ということです。
難しそうな図を紹介しましたが、
「このていどなら恐るるにたらん」
と思っていただけたでしょうか。
しかし、『世界標準の経営理論』において、
「センスメイキング」は次のように言及されています。
「現在の日本の大手・中堅企業に最も欠けており、
最も必要なのがこのセンスメイキングである」
「経営理論」の教科書にここまで言わせるとは……。
鳩は、生唾を「ポッ」と飲み込んだといいます……。
「恐るるにたらん」と思われた「センスメイキング」が、
なぜこれほどまでに重要視されているのでしょうか。
『世界標準の経営理論』では、特に、
「②解釈・意味付け」
に力が入っていました。
何が起きているのかを「感知」したのち、
これを解釈して「ストーリー性」を持たした上で、
ストーリーテリングをして「周囲の解釈を揃える」ことが、
経営者の重要な能力だ、と言及されているのです!
昨今話題の概念
昨今は、現状をロジカルに分析する能力よりも、
「パーパス」や「構想力」といった、
ざっくり言えば、
「未来に向かっていくための力」
が注目されるようになったと感じる鳩です。
だからこそ、
「何が起きているか」の解釈にストーリー性を持たせ、
周囲を巻き込みながら未来に向けて進んでいく、
「センスメイキング」の能力が重要だと指摘されているのかもしれません。
特に「物語る」、すなわち「ナラティブ」という単語を目にする機会も増えてきたように思います。
センスメイキングを養う力は何か
このように、
広大な未来の絵図に向かい、
ナラティブで周囲を巻き込んでいく力を支えているのが、
「センスメイキング」です。
その中でも「①環境の感知」「②意味付け」
という能力を鍛えるには、どうすればよいのでしょうか。
1つ目は、あまり喜ばしくないですが、「修羅場」経験です。
『世界標準の経営理論』においても、
経営学の教科書とあって、ひたすら理論が並んでいるのかと思いきや、
「修羅場」を通して養われる経験や、経営者の備える「直感」
の重要性が何度も説かれています。
2つ目は、これはあくまで鳩の私見ですが、
学習による強化、
すなわち、「観察力」を鍛えることです。
アート作品を鑑賞することから得られる「観察力の強化」もまた、
ビジネスパーソンの間で注目されてきていると言えるでしょう。
もちろん、ロジカルの重要性も大切にしつつ、
意図して修羅場に飛び込んでみたり、
あるいは観察力を磨いたりしながら、
自ら行動して働きかけていくことで、
「センスメイキング」の力が養われていくのだろうと思う鳩でした。
まとめ
さて、ここまでの内容を振り返りましょう。
【センスメイキングの全体像】
①環境の感知
②解釈・意味付け
③行動・行為
【日本の企業に最も必要なのがセンスメイキング】
特に、「②解釈・意味付け」、すなわち、
何が起きているのかを「感知」したのち、
これを解釈して「ストーリー性」を持たした上で、
ストーリーテリングをして「周囲の解釈を揃える」ことが、
経営者の重要な能力
【センスメイキングを養う力は何か】
鳩の私見では……
①「修羅場」経験
②「観察力」を鍛える
次回の記事では、引き続き「センスメイキング」について見ていきます。
『センスメーキング・イン・オーガニゼーションズ』に書かれている、
「センスメイキングの7つの要素」を確認してみましょう。
お楽しみに。
to be continued...
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