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⁇~CXO Night#7~

音楽を聴いたり、本を読んだり、散歩をしたり、ネットを見たり、深夜ラジオを聴いたりetc暇な時間は意外と忙しくもある。そんな繁忙期に面白そうなイベントがあることを知った。

デザイン会社経営のリアル - CXO Night **#7**

内容↓(引用元: TECH PLAY)

登壇者は豪華だ。中でも興味深い人物の名前があった。

学生時代から見ていたCINRA.NETが教育事業を始めるだと⁉にわかに信じがたい。これは…社長の言質をとらなければいけない。←誰にも必要とされていない義務を全うするべく参加申し込みを済ませた。

私の前職は塾講師だ。デザイナーでもなんでもない。イベント主催者側からすると招かざる客でしかない。でも、

絶望という名の地下鉄(東横線)から這い出してパンツ1丁で渋谷に辿り着いた。

早めに受け付けを済ませて着席。19:10頃には満員だったような気がする。
19:20、登壇者が紹介される。
「うわホントに実在するんだ」アイドルファンのそれと似通った感動。杉浦氏、KREVAに似てんなぁという第一印象。←どうでもいい。

今回の第1部は土屋尚史氏が司会を担当し、牧野圭太氏、杉浦太一氏、築地 ロイ 良氏、それぞれに質問をしていく形式の座談会。第2部は土屋尚史氏と坪田朋氏の対談。
座談会の内容は全てレアなネタだった。全て文字起こしをすると色々と問題がありそうなネタもあった。ひとまず、この記事では来訪目的である杉浦氏に焦点を当てて文字起こしをする。↓↓↓↓

~自己紹介~
杉浦氏:みなさんこんばんは。CINRAの杉浦と申します。よろしくお願いします。僕は82年生まれで大学の在学中にCINRAっていうのを団体としてスタートして。大学在学中に死ぬほどやることないなと思って、ちとこれは何か始めないとと思って始めたんですけど。で、それを個人事業主に変えて卒業と同時くらいのタイミングで、それを株式会社に変えたっていう感じです。で、今15,6期目ぐらいになる会社になります。今は渋谷の道玄坂上でオフィスを構えてやっています。はい。今はバイトさん入れて100人弱くらいかな。そういう感じの所帯でやっています。はい。
僕らの会社のミッションは「人に変化を、世界に創造力を」ということを言っていて。まぁその、新しい変化が人に生まれれば、人が創造できる世界がどんどん広がっていって世の中のあらゆる分断が繋がって、世界が平和になり人類の歴史が続くのではっていうふうに強く信じて16年年間やってきております。やっていることは自社のメディアっていうのをけっこう…
(*地震発生。会場は8Fなのでかなり揺れた。)自社の事業をけっこうやっていまして。CINRA netっていうアートとか映画とか音楽とかのカルチャーサイトをやっています。左下(会場のパワーポイント)にあるHereNowっていう5言語で対応しているんですけど、アジア11都市のシティガイド、現地のクリエイターが今その都市で何が面白いのかっていうの展開するやつをやっていたりとか。右上はCINRA jobっていうやつで、これ求人サービスなんですけどやってたり。右下はShe isっていう。弊社の女性社員がいるんですけども。その子たちの事業提案で、女性が悩んだりだとかするアジェンダを毎月1個取り上げて色んな方々と語り合うっていうコミュニティっていうのをやっています。それをオンラインだけでは飽き足らず、最近よくカルチャーフェスみたいなものを東京都とか文化庁とかそういったところから委託を受けてやっています。文化の力を使って人をどんどん変化をさせるっていうことをやる会社です。で、B to Bの右側のほうはこういったクライアントさんたちと一緒にデジタルマーケティングとかブランドを作っていくみたいなことをやっているというような感じでございます。人に変化をということをミッションに掲げてやっていたんですけど、この15年メディアとかクリエイティブの仕事をずーっとやってきて、僕はそもそも学生の頃からずっと教育の事業をいつかやりたいと思っていて、人に変化をって言ってるぐらいだったら1番その人間の変化、人生の中で変化の大きいタイミングってたぶんティーネイジャーとかそのぐらいのあたりじゃないかなと僕は思っているんですけど。そこのタイミングに対して事業をやっていきたいなということで、来年からエジュケーションの授業をしたいと思って。これがつい先日、Inspire Highっていう名前で。まぁともかく、めちゃくちゃ楽しんでる大人たちをいっぱいオンラインでティーネイジャーに見せて、その人たちの生き方とか、そういうものを知れるようなサービスを作っていくと。東京の子たちだったらある程度機会に恵まれてたりすると思うんですけど、やっぱり地で学校と家の往復するっていう子たちって沢山いらっしゃると思うんですけど、まぁそういう人たちに色んな人たちと繋がれるんだっていうチャンスを作るっていうことで新しいサービスを作って頑張ろうかなと。そういう会社です。

~座談時~
⑴経営期間について
土屋氏:杉浦さんも実は会社を経営してる期間は長いじゃないですか?
杉浦氏:そうですね。長いですね。会社化したのは2006年なので13年くらいですね。
土屋氏:どういう流れで会社を作っていったんですか?
杉浦氏:僕はもともとこれやりたいって思って。メディアをやりたいと思って始めたんですけど。当時、今みたいにスタートアップとかそういうコミュニティがなかったので、なんかやりたいことがあった時に資金調達をしてグローさせるっていう文化があったのかもしれないですけど、それこそ独立系VCとかほぼない状態で。そうするとどうなるかっていうと、webサイトを作れるとどうやら仕事がくるらしいという。自社メディアが売り上げ0なんで最初、それを存続させるために受託の仕事を始めるっていう感じで学生のころに始めていって。今もそれ両輪あるんですけど。当時はある意味、自分のやりたいことをやるためにやってたみたいな。でも、やり始めたらめちゃくちゃ楽しくなっちゃって。ここにいらっしゃる人たちはもしかしたらサービスを成長させたいっていう、ある種の自社事業フォーカスな人が多いかもしれないですけど。けっこう受託楽しいんですよ。なぜなら毎回違うチャレンジ毎回違う土俵でくるんで。そこに自分が挑戦できるっていうことの面白さが凄まじいですよね。それと自社事業をずーっと突き詰めていくことのある種の職人的な。けど、少し視野が狭くなってしまいがちなところを行ったり来たりできるっていう良いエコシステムだなって思い始めてきて。それで続けていくことになって。最近だと自社メディアの強みで受託の仕事が入るみたいな循環ができて。最初のころとか全然関係ない、それこそ町中のクリニックのサイトを作らせて頂きつつ、ゴリゴリのアートなことをやったりとか。わりと分断してたんですけど。最近は色々といわく付きかもしれないんですけど、オリンピックとかパラリンピックとか文化プログラムどうすんだとか。そういう文化に関わる仕事を受託で受けられるようになるっていう。頑張ってシコシコ作るみたいな。
土屋氏:杉浦さんはさっきの話みたいな、それこそFLASHがなくなるみたいな衝撃的なことってありました?
杉浦氏:BIRDMANさんが作る映像とかヤバいのを見て、あっこれは無理だって思って。メディアをやってたので、言葉が中心になるですよ。コミュニケーションのメインが。記事をひたすら作ったりすることにフォーカスしていって。それこそスマホになって人が読む文字の量って膨大に増えたとおもうんですけど。コミュニケーションのありかたが言葉とか記事が中心になっていくなぁっていう中でメディアをやっていたので。FLASHの表現っていうことよりは企業がオウンドメディアを持ちたいっていうブームも少し収まりがちですけど、そういうところで逆にチャンスを掴める部分もあって。
土屋氏:良い変化があったっていうことですね。
杉浦氏:そうですね。プラマイ0より少しプラスぐらいの流れの15年だったんじゃないかなと。受託はやっててそう思います。

(2)経営の楽しさと苦しみ
ロイ氏と牧野氏共に自分は経営者向きじゃない。現場にいたいという流れから。

杉浦氏:キャッシュフローがマイナスになってる。これどうするんだみたいな。そういうのありますけど、クリエイティブの会社かどうか分かんないですけど。僕が思っているのは自分でやれることって無条件にオーナーシップ100%じゃないですか。これが最高に僕としては、誰のせいにも何のせいにもできないっていう環境を作れるっていうのは最高に楽というか、原因を他に考えなくてもいいので全部自分の責任というか。しんどいことに払う代償はあるなと思って。逆にこれを剥奪されたら生きていけるんだろうかっていうふうに。学生の頃からやっているんで。ここ最近、もし万が一のことがあったら僕は一体どうやって生きるんだろうなっていうぐらい。やっぱり100%オーナーシップが持てるっていうのが有り難い状況だなっていうのはありますね。

(3)BIRDMAN売却の話
杉浦氏:そのプロセスはロイさんお一人なんですか?
ロイ氏:僕が決めてやってみようと役員と一緒に。
杉浦氏:そのプロセスとか売却を考えているとか社員はどのタイミングで知るんですか?
ロイ氏:基本は社員は決まってから知るですね。
ただ発表した段階では皆知ってた(笑)ただ僕が売るとは皆想像してなかったんじゃないかな。
杉浦氏:だとしたら衝撃ですよね。それ言った時どういう反応があったんですか?
ロイ氏:でもいきなり言う前にちょっとづつ、どことは言わないけど。やっぱり世界を変えていきたいと。色んなプロダクトとかサービスとか誰もやったことのないものを作っていきたいと。それにはBIRDMANだけじゃできないっていう話をちょっとづつ朝令でチョロチョロ言ったり。そうすることで皆が豊かになる環境を作っていきたいという話はしました。

(4)売却案件の話
土屋氏:杉浦さんは自己資本でずっとやられてるじゃないですか?この数年で色んなことがあってBIRDMANの売却とか色んなことがあるじゃないですか?ご自身はどうするとかありますか?
杉浦氏:いやでもけっこう考えますよね。15年ってサイクルとかあるんですかね?土屋氏:1つのことで15年間やるって並大抵のことじゃないですよね?
杉浦氏:このままずっとやっていくことで、この15年もう1回自分たちがそもそもできるのか、そもそも世間様がそれをさせてくれるのかみたいな話でいくと同じようにもう1回同じことをすることはないだろうなと考えているので。まぁそれは色んな舵の切り方っていうのはあるなって思っているところですね。はい。

(5)アウトプットの話
土屋氏:これからの時代でデザイン会社やクリエイティブの会社をどうやって成長させていくかっていうところ。こう解を持っている方いますか?
牧野氏:それってもう面白いものを作り続けるしかないんじゃないですか?よく分かんないですけど会社の環境とか色々あると思うんですけど、やっぱアウトプットがイケてるなこの会社、ややっぱ好きだなっていうところしかないんじゃないかなと僕はわりとバカなりにそう思っているんですけど。
土屋氏:その再現性、長くやり続けるってめちゃくちゃ難しいじゃないですか。。
杉浦氏:僕らは次の道どうすんだみたいな話もあると思うんですけど。日本ってやっぱり大企業っていうものの…なんていうか凄いなって。いまだに世界第3位とかじゃないですか。そういうこと考えると、それを作ってきたのは日本の大企業だと思うんですけど。彼らの中に入ってしまったら逆に身動きとれないと思うんですけど。自分たちは自分たちらしさをキープしたまま、その人たちをいかにこう。その人たちの部隊を借りるというか自分たちの事業で。そういう連携を持って自分たちのDNAとか規模は一定程度整えちゃって、大きなインフラだったりとか大きなサービス力とかをセットで持っているところとどう繋がっていくか。そこの連携を作るっていうのが。ある種、アメリカのシリコンバレーみたいな話で言えば日本のエコシステムみたいなのは大企業の志とかDNAがくっきりしている人たちがどう繋がっていくかみたいな、そういうエコシステムを作るっていうのは重要だなと思って、CINRAもそこに持っていけたらいいなぁと。
土屋氏:杉浦さんは会社の企業規模、デザイン会社とかクリエイティブ会社ってほとんど人なんですよ。人の規模がそのまま事業の規模になっていくんですけど。どこのくらいまで人を増やせそうだなっていうのはありますか?
杉浦氏:今のビジネスのスタイルでいくとMAXいって2,300だなと思っていて。それ以上は今後の事業展開でありえるかっていうことだと。逆に言うと自分らのDNAをしっかり持って、そういった大きなアセットを持った人たちと取り組んでいくというほうが社会でインパクトを残せるのかなっていう気がしてます。
土屋氏:基本的にIPOか売却かっていうのは一切考えないっていう感じですか?
杉浦氏:そうですね。まぁちょっと、選択肢はどっかのタイミングであるのかもしれないですけど、今現在ではないですね。
土屋氏:どうしたら会社を売りますか?どういう状況があったら会社を売りますか?
杉浦氏:あーー、どうだろうな。。今は最初の自己紹介で言った教育の事業があるんですけど。それがちょっと今までの事業規模とは違うサイクルで動きだす事業なので。そこの事業の状況次第でフレキシブルに考えるかもしれないですね。

(6)日本のデザイン会社の中国における需要
杉浦氏:増えるかどうかでいうと圧倒的に増えるんじゃないかなと僕は思いますね。やっぱりそのコンテンツで勝つっていうことだと思うんですけど、これまではハードウェアで例えば車作るとか。そういうので日本の会社って勝ってきたと思うんですけど、もうハードウェアはいらんってなってプラットフォームは海外だってなってくると次はソフトウェア、コンテンツしかないはずなので。そこでteam laboさんの凄いのは日本の技術とか日本らしさっていうのをうまくのっけたっていう。それこそ村上隆さんとかもそうだと思うんですけど。そこで世界のコンテンツに乗せていったっていうのはやっぱり素晴らしいなと思いますね。やっぱりそういう人たちがグローバルで活躍するっていうのは今後もいっぱい出てくるんじゃないかなと思ってて。ただ長かったですよね。team laboさんも。ホントにあの100人いるのに30人ぐらいがああいうプロジェクトやっているっていう時代とかはもう会社いくとエンジニアがずらーって並んでてずーっと全く世に出ないプロジェクトをやっているっていうのが10年以上あった。

書き起こし終了。
座談会が終わり懇親会。ここでチャンスを逃すのは阿呆だ。杉浦太一氏と話す。そのために来たのだ。ドキドキしながらも会場に用意された缶ビールを飲んだ。ドキドキが収まるとワクワクが止まらない。どこに彼はいるのか見渡していたところ、隣の人に声をかけられた。
「こんばんは」…いや杉浦氏本人じゃん‼︎意図せぬ遭遇に面食らいつつも会話が始まった。↓

杉浦氏:こんばんは。今日は何目的でいらっしゃったんですか?
私:こんばんは!杉浦さんと話すために来ました!
杉浦氏:ホントですか⁇(笑)あんま信じられないですけど何でですか?
私:もともと学生時代からCINRAを見ていたのもありましたし、私の想像する企業イメージとは離れた事業を展開するということで…それに衝撃を受けたので本人から話を伺いたくて来ました。
杉浦氏:あっ見てくれてたんですね。ありがとうございます。もともとやりたかったんですけどね。
私:金になる事業ではないし、そもそもそれ目的でやることではないですもんね。←生意気
杉浦氏:そうですね。金目的ではないですね。座談会でも話しましたけど…

これ以降も社会に対する問題意識など興味深い話をすることができた。

昨夜、目的は果たした。共有できた意見として、日本の教科書またはテキストのデザインはf○ckだということ

今回のイベントのサブテーマ?である、デザイナーの価値を上げる方法。そこに至るにはティーネイジャーの頃から良いデザインに触れる機会を増やすことが重要ではないだろうか。どん兵衛は美味しいが、どん兵衛で蕎麦の良さは分からない。美味いものを食べれば不味いものが分かるが、不味いものばかり食べていても美味いものの価値は分からない。'不味い'デザインの教科書は少年少女たちの審美眼を破壊する。
'美味い'デザインの教材を使いたい。


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