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第3話「第121期生徒会」

「さぁ、いよいよこのときがやってきました。第121期生徒会執行役員選挙。一体誰が選ばれるのでしょうか。ワクワクしますね〜。」そんなハイテンションな司会の声を聞きながら、まゅうは体育館の舞台裏で緊張しながら待機していた。さてなぜ舞台裏で待機しているのか説明しよう。

(回想開始)先日夏休み明けとなる8月26日に第121期生徒会執行役員選挙の告知がされた。そして、クラスで最低1名は選出しなければならないとの決まりがあり、まゅうのクラスは誰一人として立候補しなっかたことから、まゅうが立候補したのだった。(回想終了)

そんなまゅうに「よう、まゅうも立候補したんか、やっぱり俺のかんはあたっていたか。」そう言いながら近づいてきた一人の男子がいた。「え...あ!、たぅたくん!、たぅたくんも選挙に立候補したの?」

「まぁな、俺はどっちかというとまゅうが立候補する可能性のほうが高かったからと言うのもあるけどな。」「はは..たぅたくんはやっぱり正直だな〜。」そんな会話を続けていると、「続いては1年生からまゅうさんとたぅたさんです。まずはまゅうさん演説をお願いします。

「え〜、ご紹介に預かりましたまゅうです。僕が生徒会執行役員になったら・・・」

「以上で第121期生徒会執行役員選挙立会演説会を終了します。」

(はぁ、疲れた...。)「あれ、まゅう疲れてない。」「まぁ、疲れるよ。たぅたくんは疲れてなさそうだね。」「まぁ、慣れているからね。」「ふーん」そんな会話を続けながらまゅうたちは帰路についた。

・・・「葡萄ヶ丘学園第121期生徒会執行役員総選挙の日程は、まず今日9月12日に一般選挙に出席することができない人達へ向けた、期日前投票と来週9月19日の一般選挙の総合投票数が多かった順に任命される・・・ってたぅたくん聞いているか?」「もちろんだよ!、つまり、最終的な一般投票が鍵ということだよな。」「ああ、期日前投票は正当な理由なく投票することはできない。例年、この制度を利用する人はいても一人か二人程度だってさ。」「そんでさ、まゅうよ聞いたか。」「聞いたって何をだよ。」「お前さんの公約、噂になっているらしいな。」「う...やめてくれよ。」「大きく出たからな。廃校を阻止するだって、具体的な策はあるのか。」「いや、まだないけど、ここ最近歌い手やら2.5次元エンタメアイドルやら有名だし、そんなのに乗っかるのもありかもとは、思っている。」「へぇ〜まゅうがアイドルか。」「何だよ、文句あるのか。」「いやありだな。まゅうがやるなら俺もやるけどな。」「はぁ!?、お前もやるのかよ・・・いいけど」「だが、やるにしても2人だと少なくないか。」「それはここから増やしていけばいいだけだ。4人はほしいけど。」「おぉ!?、4人か、良い人数やな。まぁ、まずは選挙を乗り切らんとだな。」

・・・9月20日「ふぅ、緊張するな。なぁ、たぅたく...ん?」「オ、オレ、ハ、ゼンゼン、キンチョウトカシテナイゼ。」「おい、思いっきり緊張してるやないか。もっと気楽に行こうぜ。」「は!?、そうだな。気楽気楽。」

「それでは葡萄ヶ丘学園第121期生徒会執行役員総選挙の結果を発表します!!、会長とったさん・・・。以上で発表を終わります。今呼ばれた人は、昼休み校長室に来てください。」

「あーあ。負けちまったな。」まゅうは悔しさを抑え、たぅたと話していた。「なんだよまゅう、悔しくないのか?」まゅうはたぅたにそう言われ、言葉をつまらせた。「悔しくないといえば嘘になる。だが、結果は結果受け止めなければならない。だが、当選しなかったからって廃校を阻止することが不可能になった訳では無い。」「そうだよな。これから頑張ればいいんだよな。」こうしてまゅうたちの挑戦は新たな舞台へと突き進み続けていく!!・・・