マド にて
まど、開けてもいいかな?と確認して
朝、窓を開けた
昼、今日は冬なのにあったかいねえ、と知り合いが言った
夕方、友人が空が綺麗だと教えてくれる
夜、何を考えているのかよくわからない奴らが来るかもしれないので、閉める。
鍵をかけておく。
窓から、ずっと外を見ていた。
来る日も来る日も
今日は誰かがいるな。雨なのに。
生活の中でも、ずっと見ていた。
自分の目の前にに窓を作って、何が起こっているのかじっと見ておく。
窓にはちゃんと鍵がついていて、開ければ
声も出せるし、匂いもわかる、
だけど、私の前には透明な板がある。
守ってくれと願うけれど、それらでは守られないことも知っている。
向こう側からも私のことはよく見えると思う
だけど、床にものが散乱していることに相手はわからないと思う。
周りを見て、人がいないタイミングで鍵を開ける
誰も見てないかなあ
デモには行くけど戦場には行かない
ガラスが割れると怖いし痛い
今のところ、私のガラスは厚くてもろい日が多い
白も黒も、
見えない境界の外側から
いろんなものを、見ている、観ている、診ている。
も