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ゲームと他人と心の距離と。

はじめに

初めまして、またはお久しぶりです。mayoi2goと申します。
これから話すのは他者との"距離感"の話です。コミュ障とかどうとかは関係ない、"人と人が接する際"の話です。読み苦しいところもございますでしょうが、どうか最後まで読んでいただけますと幸いです。

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VRChatってゲーム、ご存じですか。

Valve社が提供しているPC向けゲーム配信プラットフォーム、『Steam』にて配信されている、『VRChat』というゲームをご存じでしょうか。
簡単に説明すると、『好きなアバターを着て、様々な人々と会話や簡単なゲームなどが楽しめる』、いわばゲームというよりはSNSのような、一種のコミュニケーションツールです。
そこで遊ぶ人々は、バーチャル世界で顔も知らぬ他者とアバター越しに会話し、時にゲームをし、時に書道に興じ、時に暗い廃屋を散策し、友人の小さなバーに遊びに行き、時に飲み屋街で酒を飲み交わし、時に絵を描き、時に遠く離れた愛する者と過ごし、時にラジオ体操をし、時にDJに興じ、時にダンスをし・・・兎に角気ままに過ごしています。
VR機器を用いれば身振り手振りでの会話も可能なので、現実感を伴った他者とのコミュニケーションに面白さを見出す人々が少なからずいます。
VR機器が無くても、そこそこのパソコンがあればデスクトップモードと呼ばれる状態でもプレイが可能(一部制限アリ)になっています。
最近はOculusQuest2(VR機器の一つ。PCがなくてもこれ単体で楽しめる手軽さで近年人気の機器のひとつです)の普及もあって、このVRChatのプレイヤー人口も徐々に増えています。
これをお読みの皆さんも、まだの方は是非一度試してみては・・・?
・・・・・・と、言いたいところですが、あまり気が進まない理由が幾つかございます。

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人と人とが接するということ

どうして?聞く限りではとても楽しそうだしなんとも未来的な話でワクワクするのに・・・。
仰る通りです。実際私はとても楽しいし、やらないのは勿体ないなぁとも思います。
ですが、人と人とが関わるということ、ことその数が増えるということは、現実世界同様に様々な人間同士のトラブルが発生します。
こればかりはバーチャルも現実も関係ありません。人がそこに多く居る以上、人間同士が発生させ得るトラブルは大体起こってしまうのです。

例えば、VRChatで過ごす日本人の多くはかわいらしいアバターを好んで使用します(イケメンや獣人や人外ももちろんいます。バーチャルですから)。普段の自分とは切り離された、とても愛らしい顔のアバター達。
コミュニケーションの手段として言葉以外・・・例えば動く手があれば、その愛らしい顔を撫でたり、その体に触れたりする、という選択肢が生まれるのはある種必然ではありました。
小動物的な可愛さを内包したそれらのアバターを撫でる、という行為。
子犬や子猫や、ペットを飼ってらっしゃる方はそのかわいいかわいい動物たちを撫でて愛でる、ということに特に疑問や抵抗感のようなものはないかなと存じます。私とて外を散歩しているときに散歩している犬を見ると思わず撫でまわしたくなる衝動に駆られます。(今のご時世ではそれも難しいことの一つですが)
彼らのそういった行動の一つ一つも、紐解けばそういうことなのだと思います。しかし・・・

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現実にない"他者"との距離感

なんとなく察している方もいるかもしれませんが、続けます。
そういったコミュニケーションが許容される、ということは、同時に他者を傷つけ得る距離まで肉薄できる、ということでもあります。
セクハラ、と言うとわかりやすいかもしれません。
例えば、相手の胸に顔を埋めたり。
例えば、相手の体にべたべたと触れたり。
例えば、相手のスカートの中を覗いたり。
これらの行為に対し、現実で自分が行われたらどう思うでしょう?
不特定多数の相手に触れられたり、自分の全身をくまなく舐め回すように眺めたり、そんなことをされたら。
正直不快で仕方ないと思います。
それも、なんなら初対面の相手に。
こういった行為が、その距離感の近いコミュニケーションが行えてしまえる環境故に、少なからず報告されています。
VR機器を付けていたなら、これらの行為を"主観視点(わかりやすく言うと現実で自分が見ている視界とほぼ同じ感覚)で受けることになる"のです。
人間は少なくとも、心を許した相手以外に触れられることをあまりよく思いません。頭に触れられるだとか、背中に手を回して撫でられるだとか、抱きつかれるだとか。
これはもう、ただただ他者の気持ちをないがしろにする行為に他なりません。
他者の尊厳を踏みにじる行為に他なりません。
どんなかわいい顔をしていようが、どんなに小動物的な愛らしさを持ち合わせていようが、こればかりは到底耐えられるものではないのです。
しかしながら、そういったコミュニケーションが常になってしまっている人々が、VRChatには少なからずいます。
それを止めてくれる者が近くに誰もいなかった人々が、そこにはいます。

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相手の気持ちを尊重するということ

人と人とが関わり合う以上、"常に相手の気持ちを汲み取る"能力というのが必要になる場面があります。
簡単に言えば、『これを言えば相手は嬉しいかな』、『こういう言い方をされたら嫌だろうな』、『この爪で引っかかれたら、きっと痛いだろうニャあ』とか。
相手はどういう距離感で接してほしいんだろう。
この人は自分の言動を受けてどんな反応をしているんだろう。
この人は今楽しんでいるんだろうか。
この人は今不快になってはいないだろうか。
例えば、小さなアバターで見上げた時にスカートの中を覗かれていると知ったらどう思うだろうか。
例えば、顔や身体に他人の手で触れられたらどう感じるだろうか。
VRChatはゲームとは言いつつも、そこにいるのは間違いなく一人の人間です。
変態でもない限りは初対面のボディータッチはそうそう喜ばないし、もし現実であったならその場でビンタされて通報されてもおかしくありません。
常に念頭に置かねばならないのは、『現実世界でこういうことをされたら自分ならどう思うだろうか』という、たった一つの大切なことなのです。

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無論、それだけではない世界

ここまで長々と連ねてきましたが、前述のようなことをする人は"一部の人々"です。
少なくとも私は滅多にそういった方々には遭遇しないし、基本的にはとても紳士に優しく接してくださる方ばかりです。
私も小さなバーをひとつ、毎週開いているのですが、いらっしゃる方々も面白い方ばかりで、『誰かと話す』のが好きな私にとっては、居心地のよい場所のひとつであります。
そうやって様々な人々と、自分の知り得ないことを教えてもらったり、自分の持っている面白かった話を共有したり、何を語るでもない静かな時間を誰かと共有したり・・・。
とても、とても楽しい世界だと私は思っています。
できることなら、より多くの人に、この"楽しい時間"をそれぞれに過ごしてみて頂きたい。
もしこちらにいらっしゃるご予定があれば、是非BAR."MAYOI"にいらっしゃってみてください。
OculusQuest2には対応していないワールドなので、PCをお持ちでない場合は私、『mayoi2go』にフレンド申請してみてください。(事前にTwitterのDMなどで一言入れてくださると嬉しいです)
ちょっとした愚痴を聞いたり、相談に乗ったりしていますので、悩み事があれば私でよければ聞いたり、一緒に考えたりします。
無論"話すこと"は大好きなので、私のお話を聞きたいだとか、他愛ない雑談がしてみたい、等でも結構です。
もし悩んでらっしゃる方がいるのなら、少しでも"この世界を楽しむ"お手伝いがしたい。そう、思っています。
長々と連ねましたが、お読みいただきありがとうございました。

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