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室井さんがありあまる③

[ShortNote:2020.5.31]

・室井さんは絶対キャッチャーに向いてる

(ヘッダー:キャッチャーは見た目もカッコいい)(2019神宮大会/中京大中京・印出くん(※キャプテン))

 個人的に好きなポジションでセンターと双璧を成すのがキャッチャーで、人を見るとすぐどのポジションっぽいか考えだすのですが、室井さんは絶対にキャッチャーに向いてると思います。

 キャッチャーは配球を組み立てバッターの特徴を知り抜きピッチャーの性格を把握するということで頭脳面でも仕事量が多く、盗塁を阻止したりバントを処理したりキャッチャーフライを捕ったり肉体面でも仕事量が多いです。仕事量が多いのが似合う男なのでキャッチャーもたぶん似合います。

 高校野球でいろんなチームのキャッチャーを見ていてキャッチャーって人格面も大事だなと思ったのでそこも室井さんを感じるポイントです。視野が広くてチームをまとめることに長けていて包容力もある。完全に「気がする」レベルの話ですがキャッチャーがキャプテンのチーム多くないですか? 監督がキャッチャー出身なのも多い気がします。やっぱりリーダーの素質みたいなものが必要とされてるんじゃないでしょうか。

 あと、ギバちゃんって実際キャッチャーやったことあるんですよね。東京ドーム開場記念ってタイトルだったのでたぶん1988年、芸能人チーム対抗野球みたいな企画でした。まあキャッチャーの防具が似合うしマスクを剥ぎ取ってキャッチャーフライを捕りに行くのも似合うし観ながらひたすら「美しい……」と思ってました。ただギバちゃんだと変なところに投げたらキレられそう(思いっきりイメージ)ですが室井さんはきっとちゃんと止めてくれるしマウンドにすぐ来てくれるしいいボール投げたら頷いてくれる。盗塁も正確に刺してくれる。見たい。

 もうひとつ言わせていただくと打席での応援曲はWe Will Rock Youがいいです。室井さんは生き様がロックなのでふさわしいと思います。アルプススタンドから大編成のブラスバンドで浴びせたいです。


・室井さんが強そうなシーングランプリ

 一般的に室井さんは強い(柔道三段)んですが、画面からその強さが溢れ出しちゃっているシーンがたびたびあります。

1.警察庁地下駐車場のシーン(OD3)

 広島県警察本部長(=トップ)にまで登りつめ左遷先を完全制圧して警察の階級第2位である警視監として東京に帰ってきた時点でだいぶ強いのですが、その警察官僚としての強さが120%表れているのがこのシーンです。

 出世はしてもまだ円卓の中では下の方ということでこれまでずっと身動きが取れず苦しんでいた室井さんが、映画が始まってからずっと着ていた制服を脱いで久しぶりにいつものスリーピーススーツに着替えて釈放予定の真奈美様を載せた護送車の停まっている地下駐車場に現れるわけです。

 まずひとりで駐車場に入ってきた室井さんのスーツ姿のシルエットが美しい。中に入っているのが一切体型の変わらない男柳葉敏郎ですので若い頃と何も変わらず腰は細いし脚は長いし背筋がピンと伸びています。そういったスマートな見た目はそのままでさらにガチの高級官僚が纏う威風堂々たるオーラを自然に放っています。

 途中から合流してきた人たちを従えて真奈美様と対峙する室井さん、稀代の美人サイコキラーを前にしても一歩も引かないカッコよさがあります。また「羽田へ連れて行け」という真奈美様の言葉を聞いてクッと顎を上げる室井さん、この表現が合ってるかわかりませんが「傲然」って感じでまたカッコいい。

 ここ、台本上だと服装の指定がなくて最初は制服のまま来る予定だったらしいんですが、本広監督曰く「なんでものすごく偉くなっているのに室井は現場に来るんだろうって、小者っぽく見えちゃうんですよ」ということで悩んでいたらギバちゃんがスーツはどうかってアイデアを出して、「現場に下りてくる感じ」を出す演出としてこのスタイルに決まったみたいです。柳葉敏郎は天才。偉くて威厳のある室井さんを偉くて威厳のある人だと見てもらえるようにするためにキャストもスタッフも死力を尽くしている感じが最高に好きです。ありがとう……。このシーンの直前のネクタイをほどく室井さんの手のアップも色気がある。

2.ヘリで来る(第6話)

 「偉い人を偉い人だと分からせる演出」の先駆けといえばこれ。青島くんに会って捜査について聞くためだけにヘリでやってくる室井さん。ヘリから下りてくるのがまた似合います。和久さんの「これも税金なんだぞ」という声が聞こえてくるようですが、ヘリでどこかに行ってついでに寄ったのかもしれません。「近くまで来た」みたいだし。ただ「近くまで来た」は室井さんがよく使う口実なのであまり信用できません。室井さんの言葉を疑うことがあるとは思いませんでした。かわいいのでいいですけど……。

3.湾岸署降臨(ODF)

 警察庁長官官房審議官である室井さんは本当ならもう現場で指揮を執ることはないはずなんですがここで上からの命令とはいえ室井さんが捜査本部長の座に戻ってきます。官房審議官が現場に来るんですよ。もう管理官じゃないんですよ。なんか野球でいったら「代打俺」のあの感じに近い。

 まず黒い公用車(たぶん日産フーガ)でやって来るところが既にカッコいい。室井さんはテレビシリーズの頃当時のギバちゃんの年齢的に後部座席にデンと座ってるのが似合わないんじゃないかと制作陣に心配されてたんですが、15年の時を経たここでは完璧に高級セダンの後部座席に控えてるのが世界一似合う男になっているので見ると感動します。セダンの後部座席に住んでるんじゃないでしょうか。ちなみにこの公用車のナンバーは「6613(=むろいさん)」です。

 そして本部へ入っていく室井さん。青島くんの名ゼリフ「俺はあんたを信じる! あんたも俺を信じてくれ!」を受けて、目の前の事件に全力を尽くす決意を固め直した室井さんがバシッと本部長モードに入ります。

 室井さんが目の前にいる捜査員たち、無線を聞いている捜査員たちに向かって何か言うとその瞬間空気が変わります。セリフに漢字が多いのもカッコいいです。「要点警戒検問実施」とか。室井さんが言うと軍隊っぽい。「任せます。自分の判断で動いてください。責任は私が」とか、本気モードスイッチオンのジャケット脱ぎとか、「……バナナだ」とか、指揮官室井さんの魅力全部乗せです。

4.「しかも今日は祝日だ」(OD2)

 すごく細かいシーンなんですけど、被疑者を封じ込めるためにお台場を封鎖しようという作戦だったけどお台場はどんどん変わり続けていて新しい道もできていて地図などの情報のアップデートが追いつかない上もう空き地ではないお台場には人が押し寄せ続けていて、というところで地下のモニター室にいる室井さんがこのセリフを言い放ちます。

 室井さんの代名詞である片眉をぴくっと上げる仕草をやるんですが、いつもより上げ幅が小さいのが冷静さを醸し出しており、モニターに囲まれて座ってる佇まいも含めて皇帝のような威厳を放っていて明らかに強いです。「お台場の監視者」みたいです。片眉ぴくっもほっぺた膨らませるのも室井さんの特徴のように思われがちですが、いや実際そうなんですが、踊るより前のドラマでもやってたりするのでたぶん柳葉敏郎のクセというかなんというかだと思います。



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