子どもはいて当たり前という考え

年齢的に、結婚し子どもを持つ友人知人が増えてきた。
独身の人でも、もし子どもができたら〜という想定で話す人も増えた。

私は、自分の子どもは絶対にほしくない。
これは私がノンセクであることは関係なくて、子どもを欲しいとそもそも思わないし、特に嫌いなわけではないが好きでもない。他人の子どもの写真を見せられたら可愛いと言わなきゃいけないのはしんどいし、満足に育ててあげられる自信もない。

でも、結婚して子どもを持つのは当たり前という考えはまだまだ社会に蔓延っていて、結婚も出産も人生には必要ないと考える私には少し居心地が悪い。

産むのは女性なのに、子どもはいて当たり前という前提で話す男性にも違和感を覚える。
例え夫婦でも、命をかけて子を産む側の女性がほしくないのであれば、相手の男性は軽々しくほしいと言うべきではないと思う。

子を持たないことに対して老後がどうとか親不孝だとか言われることも納得いかない。
老後の不安は誰しも抱えているとは思うけど、自分の老後の世話係として子どもを産むの?そもそも子が恩返ししたいと思えるような立派な親になれるの?自分が毒親になってしまって子に絶縁されたりする可能性だってあるのに。
それに親と子は別の人間だ。子の人生に口出しして、ましてや指図する権利は親だって持っていない。

私自身、幼少期の思い出は苦いものが多い。似たような環境の子どもの話や、虐待のニュースを見るとひどく心が傷む。
私は女性で、子を産める体を持ってはいるけれど、自分で新たに子を産み出したいとは思わない。自分の血縁を残したいという考えもよく理解できない。
でも、この世に生まれてきた子どもは幸せであるべきだと思う。

出生賛美はしないが、反出生主義でもない。環境的にも金銭的にも、選択肢を豊富に与えてやれるし幸せに育ててやれると思えるなら産めばいいと思う。
でも、不慮の事故や病気に遭うかもしれない。そういう可能性も加味して、どんなことがあっても愛し通せるのか、そこまで考えて産んでる人はどのくらいいるのだろう。

最近、痛ましい事件や虐待のニュースが増えたと感じていて、考えなしに子を持つことへの無責任さをひしひしと感じている。
実際、私の昔からの友人にも、とにかく自分の子どもがほしいので配偶者がDV気質だと分かっていて結婚し子どもを産んだ人がいる。案の定、配偶者の暴力は子が産まれても変わらず、恐らく離婚するとのこと。
それで友人関係が変わったりはしないし本人に直接言いはしないが、自分勝手だなぁと思ってしまう。

子を持ちたい人にとって、私の考えは理解できないだろうし、私もそうまでして子を持ちたい人の考えは理解できない。
私はただ、不幸な子どもが減ればいいのにと思うだけ。

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