初めて同性を好きになった話①

昔話をしてみる。五年以上前の話だ。
特定を避けるため、ところどころフィクションを交えて書く。

私が彼女と出会ったのは、レズビアン向けのオフ会だった。
初心者歓迎でバイセクシャルでも参加可能だったそのオフ会に行こうと思ったのは、私がセックスできないのは相手が男性だからではないか?と考えたからだった。
思い返せば、それまでに女性のことを魅力的に感じたことがなかったわけでもない。

完ビの彼女は、自認が曖昧でバイセクシャルかもしれないと言う私にも優しくしてくれた。
ビアンの界隈では、バイセクシャルは嫌がられることもある。
現在日本で同性婚は法制化されていない。男性と結婚できる選択肢のある女性のバイセクシャルは最後には男を選ぶのだろうと考えて避けるビアンの方もいると聞いていたので、仲良くしてもらえるのは嬉しかった。

同性同士はそもそも出会うのが難しく、オフ会やビアンバー、掲示板などで出会いを探す。
今はSNSやアプリで出会うことも増えているようだ。

彼女をCさんとする。
少し年上のCさんは私を気に入ってくれたようで、連絡先を交換し、たびたび飲みに行くようになった。
お酒が好きな人だったので、居酒屋から二丁目のバーまで、彼女に連れられいろんなお店へ繰り出した。
Cさんはふざけてキスをしようとしたり抱きついてきたり、距離感がめちゃくちゃ近い人だった。私は自由奔放な彼女に振り回され、いつのまにか恋に落ちていた。
彼女に触れられるのは嫌ではなかったし、ドキドキしていた。

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