見出し画像

読み聞かせ「スウェーデンの変身する家具」

子供5人に17年延べ4000冊続いた読み聞かせ、まだ続いています。
今は、聴いているのは一番下の小5の双子の娘だけになりましたが細々と続けています。

今は私が娘に読みきかせてもらうこともよくあります。この本も読んでもらって私も楽しみました。

この本は月刊「たくさんのふしぎ」シリーズでスウェーデンの伝統的な森での暮らしについて描いた絵本です。

暖かい家の工夫:変身するコンパクト家具


スウェーデンの森にたてられる伝統的な家は、とてもコンパクトに建てられています。
その理由は寒いから。
マイナス30度にもなる冬は、小さな家で家族がぎゅっと寄り添って暮らした方が、家も暖かいし暖房用の燃料も少なくてすむのです。

すんごく狭い家で暮らす工夫は、伝統的なコンパクトな家具に表れています。
・折りたたんで小さくできる机
・机にもイスにもなる家具
・キャタツにもイスにもなる家具
・引き出し付きの家具
・大きさが可変のスライド式ベッド
・本棚や折りたためる机、収納棚が周りや中にある箱型ベッド
など・・どれも可愛らしい装飾がついた小さな家具たち。
絵を見ているだけで、ほんわかしてしまいます。

スウェーデン家具のルーツを知ることが出来ます。

伝統的な森の家の草屋根

他にも森の家を暖かくする工夫として、家の屋根にカバノキの皮を敷き、その上に土を載せて草を生えさせていたそうです。
そう、スウェーデンの厳しい気候を生き抜くために人々は、自然の力を最大限に引き出す工夫をしていたんですね。

今も森とともに生きる工夫

月刊「たくさんのふしぎ」シリーズの巻末には「ふしぎ新聞」というタイトルで絵本のできた背景が解説されており、絵本を倍楽しめます。

昔から森林に頼ってきたスウェーデンの人々は、森との関係を今なおとても大切にしているそうです。

たとえば、自然享受権。これは「森はすべての人のものであり、その恵みはすべての人がうける権利がある。」「勉強や仕事だけではなく、自然の中で過ごし、人間も植物や動物と共に生きていることを感じよう。」考え方。そのためスウェーデンでは、たとえ誰かに所有されている森でもキャンプをしても良いそうです。

また、スウェーデンでは、夏休みに森の古い家の修理をする家族も多いのだそうです。そんな作業を通して、子供たちは自然のすばらしさや物作りの面白さ、道具の使い方を学ぶのだそうです。

我が家にもほしいコンパクト家具

我が家は、普通の3LDKマンションに7人ぐらし。
もちろん子供一人に一部屋なんてありません。高校生の長女は、部屋をくぎって小部屋風にしたところで勉強したます。

そろそろ、双子たちも自分たちのスペースが欲しいようで、このスウェーデンの箱型ベッドにすごくあこがれたようでした。

スウェーデンと日本の森林の似ているところと違うところ

おとぎ話の国のように思えるウェーデンですが、実は日本ととても似ている点があります。
それは国土面積と森林率。ともに森林率は約70%。世界有数の森林率です。
なのに、日本の子供達にとっては、山は「ハイキングや登山にわざわざ行く場所」として写っている気がします。

スウェーデンでは、急激に減り始めた森林を守るため1903年に森林法が制定されて以来、伐採した森の修復義務やオオカミやクマの肉食獣の保護など、永年的に森林を維持するような工夫が実施され活用されているとのこと。

それに比較して日本の森林は・・・今、戦後植えられた大量の森林が大変な危機に直面しているのに、森林に携わらない人達は「スギ花粉の原因」としか見ていない状況。。

スウェーデンは元々の寒帯の針葉樹林がメインなので、日本の森林よりはずっと維持管理に手間がかからないのだとは思いますが、あまりの違いにため息が出てしまいました。

まずは、日本も子供たちや親子に自然をどっぷり浸かる制度が必要なのだと思います。そのためには夏休みを3か月ほしい!(と森林インストラクター養成講座で講師の方の受け売りですが、本当にそう思います。)

「たくさんのふしぎ」シリーズはオススメ

福音館の「たくさんのふしぎ」シリーズには、大人もへえ!!とびっくりしてしまう内容を分かりやすく絵本にしています。
文字数が少ないものから多いものまで様々なので、対象年齢も小学校低学年から高学年まで幅広いと思います。
図書館や本屋で見かけたら是非手に自分のお子さんの興味に合う巻を読んでみてください。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?