じぶんサイズのままに。

人は人。
分かっているつもりでも、つい比べてしまう時。
SNSなんか特に、フィルターがかった日常しか載せないのだから、リアルの世界よりも誰かのキラキラが眩しく見えます。
他人の幸せはあくまで他人のものであって、あなたの幸せだってあなただけのもの。
健全な精神の時には理解できても、難しい時もあると思います。
そんな時に見てほしいのが、私達プラスサイズモデルの姿だったりするんです。

努力して自己実現をするのは素晴らしいこと。
勉強、仕事、習い事、恋愛、貯金、外見、結婚、出産、SNSには他にも誰かの成功や幸せの話がゴロゴロ転がっています。
どの視点から見るかで、人は幸せだったり不幸だったりしますよね。
輝いて見える人でも、人に言えない悩みがあったりするものです。
完全に自分に満足している人なんて、この世の中にどれだけいるのでしょうか。

例えば、外見の悩みについて。
美しさの基準をどこに置くかが重要です。
変わりたいと願い行動し、自信をつける姿は美しい。
問題は、変わりたいと思う動機です。
自分を基準に置いて、大事に慈しむ気持ちで行うケアは、心を疲弊させないものです。
それに対し、誰かと比較して今の自分を否定した上での努力は、あなたを満足させるでしょうか。
あなたはあなたです。
どんなに努力したところで、他の誰かにはなれません。
ダメなところをずっと探し続けることになるでしょう。
そんな時に見てほしいのが、私達です。

プラスサイズモデルは、モデルですが、痩せていません。
当たり前ですね。
モデルたちのサイズは様々、強いていうならば皆「じぶんサイズ」で仕事をしています。
痩せていないからと言って、美意識に欠けていたり、努力が不足している訳ではありません。
「じぶんサイズ」のまま、「じぶんの美しさ」を追求しています。
自分を肯定した上で外見を磨くこと。
それは、他の誰かになる為の努力とは違います。
明日の自分の為のスキンケア、今日を素敵に過ごす為の服やメイク、一日お疲れ様のバスタイム。
私はマシンピラティスに通っていますが、自分の心と体を健やかに保つことが目的の運動です。
元気がない時はチョコレートを齧って寝て過ごしたりもするけれど、無理をせず、心を健やかに保つことも美容だと考えるようにしています。
SNSに載せる写真は、写りが良くて好きな写真を選んでいますが、加工はしないことがほとんどです。
それは、「じぶんサイズ」で好きなファッションやメイクを楽しむ私のことを見て欲しいから。
そして、見た人にも「じぶんであること」を楽しんで欲しいから！
一人でも多くの人に「私のままでもいいんだ！」と思ってもらうことが、プラスサイズモデルの仕事だと思っています。

暗黙の了解のように存在する美の基準が取っ払われた時。
私達はどんな姿で、どんな気持ちでいるのでしょうか。
楽しみな未来の為にも、仕事を頑張りたいと思います。
きっと、そう遠くはないはず！