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情報広報論 第2回(1001) 作られた日本文化①京都の近代の桜


1 本日の講義の流れ

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質問への回答
桜に関する基礎知識
京都における近代の桜
あなたは「京都の桜」をみて何を思うか
来週までの課題、アンケート
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2 コメントカードのリプライ

●オンライン講義について
「僕達受講生がオンライン授業について聞かれることは多いのですが、先生方はオンライン授業についてどのように感じているのですか?」
●レポートについて
多くて大変だった
●ディスカッション希望
増やして欲しい場合はコメント書いて。おおければ増やします。
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●コロナの報道とメディア
「コロナウイルスについてのマスメディアの報道や対応について疑問に思うことが多々あった。このマスメディアの影響について論理的に説明できるようになりたい。」
「"今回のコロナ騒動においてメディアリテラシーが必要だなと改めて感じました。
テレビが芸能人の不倫等、些細な事を報道してる時は何も思わなかったのですが、コロナに関してはテレビの偏向報道に憤りを感じました。
そして、そのテレビの情報を鵜呑みにしてしまう、あるいは無意識的にコロナの恐怖を擦り込まれてしまっている人の多さに驚愕しました。
ネットが出てきてテレビがオワコンと言われる時代にあっても、これだけ影響力があるのかと。
テレビ側は商売でやっているので、ある程度の偏向報道は仕方ないと考えています。
問題はその情報を受け取る視聴者だと考えています。
メディアは基本的に感情に訴えかける報道を好むので、思考停止あるいは感情で物事を考えてしまう視聴者にメディアリテラシーを身につけて欲しいと思います。
そのメディアリテラシーを身につける術をこの授業で考えられたらいいなと思います。」
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●海外のメディア事情
「"先生が海外旅行によく行くとおっしゃっていたので、海外のメディアについて知りたいなと思いました。
海外のメディアも日本同様偏向報道が多いのか?
海外と日本のメディアの相違点は?

メディアが視聴率重視のために偏向報道をやめるには、マネタイズ方法として広告だけでなくサブスクリプションの有料会員を増やし、視聴率あるいはPV重視の姿勢を改めるべきなのか?
こういった事に興味があるので、授業には直接関係ないかもしれませんが、先生の授業と繋げて考えられたらいいなと思っています。」

3 桜に関する基礎知識

桜へのイメージ
Q、桜といえばどんな光景を思い浮かべる?

Q、桜といえばどんな花?品種?

桜へのイメージ
美しく垂れるしだれ桜を思う人、
葉っぱとともに咲く八重櫻、山サクラを思う人、
でもほとんどがソメイヨシノ

「日本を代表する花というイメージがあり、昔から「始まり」や「儚さ」「可憐さ」を表現し、詩や詞などにもよく使われている。

京都の桜は枝垂れ坂やソメイヨシノ、八重桜などさまざまな種類が植えられているが、特にお寺のお庭などにある枝垂れ桜のイメージが強いと感じる。」


ソメイヨシノってどんな桜?
山桜のオオシマヤマザクラと里桜のエドヒガンサクラの掛け合わせ
江戸の染井村の庭師らが、奈良の吉野桜
江戸後期に江戸で誕生。
豪華絢爛の江戸文化との親和性
歌舞伎など
ソメイヨシノってどんな桜?
種で増える山桜とは異なり、
ソメイヨシノは接ぎ木で増え、活着率が桁違いによい
同質のピンクがかった白の花びら。
違いがないクローン。



4 京都における近代の桜



アンケート紹介
「桜」というと私にとって、ひとえに美しいイメージがある。雑木林に現れる、赤茶の葉共に咲く山桜は、山の彩りを告げる印象を受けるとともに、波打ち際の貝殻を探すような気がして、ソメイヨシノよりも面白みがあり私は好きだ。大島桜も良い。真っ白で、緑の葉に見え隠れする姿はエロティシズムさえも感じる。

ここでは、植物の分類の切り口や、詩的な感性の問題ではなく、地域性とバーティカルな時の流れについて答える。京都の桜というと、円山公園や、蹴上インクライン、哲学の道が有名なのではないだろうか。全く桜の季節となると普段賑わっている京都もさらに活気をますため、正直にいうと人の多さで疲れるため、観に行こうというという気にはなれない。それよりも沓掛から亀岡あたりの山に点在する山桜を探す方が気分がいいと感じる。気分は、さながら別荘へと足を運ぶ貴族と言えるだろう。桜が春の花と位置付けられたのは、歴史的に平安時代に京都に都がおかれ、国風文化が盛んになった頃ぐらいであるだろうか。それほど京都という地と桜の関係は歴史が深いのだと感心する。また、江戸以前の文化発展の地である京都は、桜がモチーフの芸術、芸能が盛んであったのではないかと考えることができるだろう。
「伝統」イメージの花としての桜の誕生
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」
在原業平(9世紀中)
古今和歌集、伊勢物語第82段「渚の院」

伊勢大輔「いにしえの奈良の都の八重桜 けふ九重にいほひぬるかな」
(11世紀前半)

京都御所には桜
大覚寺には梅

「伝統」イメージの花としての桜の誕生
梶井基次郎『櫻の樹の下には』
冒頭。「桜の樹の下には屍体が埋まっている」

→平安時代までは梅
→校風文化として桜


色々なイメージがある桜
近世(江戸時代)の京都
江戸時代の京都の観光ガイドブック
『都名所図会』
嵐山、仁和寺(御室)、平野神社、花の寺(勝持寺)、向日神社


近世(江戸時代)の京都
明治時代以降
植物園、鴨川堤防沿い(京阪電車)、岡崎公園、動物園、
→後者はソメイヨシノ、豪華絢爛なイメージ

近代の桜イメージ
近代の光景
『THE GUIDE TO THE CELEBRATED PLACES IN KIYOTO & THE SURROUNDING PLACES. 』
嵐山や円山
外国人に向けての桜の名所


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