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第6回(6/11) 日本の新聞発行の黎明�〜最初の新聞紙の実際〜

0、導入


講義内容
1、コメントカード
2、『官板バタビア新聞』とはなんだったのか?(復習)
3、京都で発行された新聞
4、明治初年の新聞とは?

1、コメントカード


歴史観勝者の歴史という言葉について考えが甘かったと思う。「勝者側敗者側という観点から歴史を見つめるのではなく、その勝敗を分けることになった経緯や原因などを本当の歴史だと言うのではないか、また、そこを見つめ直すことが歴史を学ぶ意義なのではないか」という言葉に感銘を受けた。私はただ勝者の観点だけで歴史を見るのはよくないと書いただけなのにこういう素敵な話が出て感動した。私もこの言葉に当てはまる学びをするために努力しようと思った。
勝者の歴史、具体例
「セポイの乱」について話したいことがあってここに書きます。
「セポイの乱」は1857年にインド人がイギリスに対して抵抗した事件です。この事件の名称がイギリスとインドでは違うという事実を見たことがある。イギリスの本では「セポイの乱」を Uprising、反乱だと記録しているが、インドの本を見ると「セポイの乱」を Independence War、独立戦争だと記録されているという。これを見て両国の一つの事件に対する観点がかなり違うことに気付いたことがある。
→セポイの反乱からガンジーの独立運動、そして現在のインドの思想について

ガンジーの碑文に刻まれた『七つの社会的罪』(Seven Social Sins)
理念なき政治(Politics without Principles)
労働なき富(Wealth without Work)
良心なき快楽(Pleasure without Conscience)
人格なき学識(Knowledge without Character)
道徳なき商業(Commerce wihtout Morality)
人間性なき科学(Science without Humanity)
献身なき信仰(Worship without Sacrifice)
社会問題
プライバシーに関する情報などは例外とし、情報の隠蔽を「政府にとって都合の悪いことは隠蔽する」という一言で片付けられるのか疑問に思いました。私は政治家はなんのために政治家になるのかと考えたとき、日本をより良い国にしたいからなのではないかと思いました。政権はどうして隠蔽をしてまで自分たちの立場を守りたいかという問の答えは思い浮かびませんでした。しかし、日本には優しい嘘という言葉があります。こんな甘いニュアンスの世界ではないとは思いますが、私は隠蔽した情報を知らない方がより良い国作りや私達の安全につながることがあるかもしれないと思いました。もしそうならば、私達は政府の隠蔽をずっと疑っていくのか、ずっと静観していくのか、どのような姿勢で向き合えばいいのかわからなくなりました。
(フロイドさんの動画)
https://www.youtube.com/watch?time_continue=4&v=yrNLgmihgDQ&feature=emb_logo
自己批判で成長する
自己批判をすることの大切さに気付くことができました。現にこの講義を受け始め、自分自身も今まで受けてきた教育に対し、疑うようになってきました。そして、そのことによって、実際に過去の事物を疑うという新しい視点を持つことができ、視野を広げることができました。もし、この講義を受けなかったら私は一生、歴史はおろかあらゆるものを疑う視点は持たなかったと思います。
「自己批判」とは、文字通り「自分を批判すること」だと思っていました。ですが、なんでも過去の自分を間違っている、自分はこんなこともできずにダメだと考えるのではなく、「今の自分」という第三者の目線で、過去の自分を疑って見ることだと気付きました。
そうして「正しかったことは自分の糧になっている」「間違っていたなら、原因と正解を、今の自分の糧にする」ことが意義であり、文字にすると「自己批評」に近いのだと感じました。(ティラノサウルスがもふもだったら)


*余談が多くなりました。話としては面白いと思っていますが、
お忙しい方は、はしょってくれても良いです。
農業という営み
農民の自給自足の話の中で、農民=百姓ではなく、百姓=農民だと初めて知ったと同時に百姓に対する固定概念が壊れた。字を読む必要がなかった理由として、星が読めたから字を読む必要がなかったとの先生の仮説を聞いてとても納得した。また、自分に必要な情報を空から得ていたというところがとてもロマンチックに感じ、私も百姓の生活に少し憧憬の気持ちを抱いた。
職業によっての身分差別は教科書が作り上げたもので際は文字は分からないが、知識や自立の点では農民のほうがよほど・・・
士農工商の話に興味がわきました。それは、私に農民は農民同士で協力しながらも自給自足をできていて、実は武士こそが他の身分に依存していたという考え方がなかったからです。
武士は、百姓をはじめ、ほかの身分の人々に助けてもらわないと生きていけなかった存在だといえます。食べ物を得ることは生きる上で重要なことなので、それが出来る百姓は一番すごかったのかもしれないと思わせられました。『都市を耕す』

農の営み
また、YouTubeの農家の方の動画で川の取水口に詰まった土砂を小型ショベルカーで除去していました。他にも山の害獣対策の為の柵の点検や水路の整理などをしていました。この講義を受けて、農業以外にも百の仕事をするという意味で百姓という名前だったのだと知り、農民の凄さに気づきました。
農民の自給自足について、彼らは星だけではなく天候も読めたのではないかと思いました。この災害大国の日本では台風や大雨から逃れることはできなかったと思います。したがって彼らは雲や風の動きなどを敏感に感知し災害に備えたのではないかと思いました。
士農工商
士農工商のことを調べてみましたが、最近の教科書ではその記述がなくなっているそうです。研究で明らかになったのが武士以外の身分は平等だったということです。
教育観
コメントカードの紹介で、「世界観」について書かれた方のコメントに対して、先生が「戦後のGHQを中心にした日本の教育」について説明をされたことや、「考え方、見方を統一しようとする」、「そういう意味で、日本は後進国なのかもしれない」というこの方のコメントについて考えてみました。
このコメントの紹介を聞いた時、吉田松陰の松下村塾のことが頭に浮かびました。松下村塾では、決めつけられた考え方ではなく、自由な発想が重んじられていました。その結果、伊藤博文、山形有朋、高杉晋作など、歴史に大きな影響をもたらす人物を多数輩出しました。つまり、この時代にはすでに、一方的な考え方を押し付けるのではなく自由な発想のもと学びを深めることの大切さが証明されていたと言えます。
松下村塾のような、考え方を統一しない教育がすでに存在していたにもかかわらず、日本は今でも考え方を統一する教育が進められているため、過去にいったん前進した教育が、その前進を生かせられずに、GHQを中心にした教育などのために後退してしまったのかなと思いました。(特攻隊)
無知の知
歴史について考えを深めていくうちに哲学っぽい話になるとおっしゃっていたが、ソクラテスの「無知の知」にこの授業は似ているなと思いました。真の知への探求は自分が無知であることを知ることである。そして、無知であることを知るのは個人の成長につながる。
和田 正美 「ソクラテスの倫理・教育思想:古代ギリシアの倫理思想」

3、明治初年〜6年の新聞発行事情


京都の明治初年に発行された新聞紙
『太政官日誌』…慶応4年
『都鄙新聞』…慶応4年
『京都新聞』…明治3年
『京都新報』(『京都新聞』に改名)…明治4年
『京都新報』…明治5年
→全国的にみて東京(横浜)に次ぐ多さ

京都の明治初年に発行された新聞紙の特徴
京都の最新ニュース
同名、近似する新聞紙
散逸し、不十分な残存状況。誤りの多い先行研究
形状は一枚刷り、両面刷り、冊子型…昨今の新聞紙とは異なる
発行元は御用書林村上勘兵衛→物の本を出版した書林による新聞の発行
新聞の要素…瓦版・触(布令)・風説書・物の本

「新聞紙」の必要性が理解できなかったエピソード

『日新真事誌』を発行した英国人ジョン・ブラック。群馬県の大きな商家に『日新真事誌』を売り込んだ際のエピソード。
ジョン・ブラックが商家の番頭に『日新真事誌』の最新号を販売しようとした。番頭は店の奥から『日新真事誌』の既刊号をだしてきて、 「すでにあるから必要ない」と「同じものを買う必要はない」と笑った。
最新号、最新のニュースを理解できない日本人。

4、『官板バタビア新聞』とはなんだったのか?(復習)


バタビア新聞以降

1854年には日米和親条約が締結され開国
1857年セポイの反乱
鎖国
密貿易
アヘン戦争
イギリス東インド会社
オランダ東インド会社
スペンサー銃の輸入
金銀の売買
その後の戦争(戊辰戦争、西南戦争、日清戦争)
→来週、再度まとめます。

5、小テスト&質問


質問
①『新聞記者』鑑賞
https://www.youtube.com/watch?time_continue=1&v=Mtn5pEGEC0w&feature=emb_logo
②自己分析(自己批評、自分を見つめる時間)
イスラエル発祥、GoogleやIKEAも採用するPOINTS OF YOU®コーチングゲーム
https://www.points-of-you.com
③通常講義

*今日は十分に本題を進められずに失礼しました。
とはいえ、歴史家の研究者が歴史を足がかりに、広く考えているといことや、
歴史をとっかかりにさまざまな知見を広げると、人生は豊かになる、
ということを知っていただければと思います。
*講義について労ってくださった学生さん、ありがとうございます。
オンラインになりかなり仕事量が増えたので、お言葉、嬉しいです。

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