見出し画像

第4講  【変容する文化②】 初詣ではなにに詣でる?


1、導入


本日の講義の流れ
講義の受け方
今週の気になったニュース
コロナとメディア
コメントカード紹介

今日の講義の予習の紹介
初詣の成り立ち
習慣としての定着

来週の予習

2、今週の気になったニュース


●ニュース

 学術会議人事に関する内部文書についてのニュースの話はとても考えさせられました。講義を受けた後、法政大学の田中学長のメッセージを読みました。それを読んでようやく、学問の自由を私たちが保持し続けるために、政治の動きに対してもきちんと自分の頭で考えてチェックし、声を上げることも時には必要なんだと実感できました。もっとさかのぼれば、この講義を受けて、ようやく私はこのニュースをきちんと考えながら聞けたのです。それ以前もニュース自体は目にしていたが、聞き流してしまっていました。

日本学術会議の任命問題に関してそこまで自ら情報を収集していなかったので自分自身でネットの情報等を見てみた。

そもそもの学術会議の存在目的や活動内容、組織体なども改めて見た上で今回の問題を振り返ったときに問題の本質はどこにあるのだろうと迷子になってしまった。

学術会議の構成者のほとんどがいわゆる高齢者のため保守的な体制にメスを入れているという意見もあれば、名簿から消えた6人をどのように名簿から除外したのかのプロセスを問題にしているものもありはっきりとしたことが分からなかったので今後も情報を追っていきたい。

「まずは6人を任命拒否した理由を示すべきだ。会議の在り方は別の問題で、分けて考える必要がある。国の最高権力者が意に沿わない者を理由なく切る、さらに問答無用であるという風に明言すると、その風潮が日本各地に広がることが懸念される。これは民主主義の大きな危機と言わざるを得ない」(日本学術会議の前会長で、京都大学前総長、霊長類学者でゴリラ研究の第一人者、山極寿一さん、学術会議のオンライン・シンポジウムで10月11日に発言)

日本学術会議の任命拒否問題を世界最高の学術誌「サイエンス」「ネイチャー」が批判、海外の一流紙からも「非情な黒幕」「学問の自由への攻撃」など問題視する声

https://buzzap.jp/news/20201008-science-council-of-japan-overseas/?fbclid=IwAR1lq2Tr7Yuc2ARngRiksUtxCMFYxOUm50bx3F-CiGoyi5q_NYE3Cuuddqc

みなさんの考え、世界からみた、日本のスタンダードはどうですか?

 毎日のように大学で専門的なことを学んでいるはずなのに、こんなにも世間の動向に対して自分は無頓着だったんだなと反省しました。学問に限らず、自分たちの権利や自由を保持し続けるために、きちんと自分の頭で考えることをさぼってはいけないなと思いました。こう自己反省してるうちに、日本人はメディア・リテラシーの能力が低いのではなくて、その前に多くの人が考えることをさぼっているのではないかという仮説も浮かんできました。

●今週のニュース

"緊急避妊薬が薬局で購入可能になったニュースです。

これはTwitterである投稿者がこのニュースを取り上げているツイートを見て知りました。また、この投稿者は、インスタグラムのストーリー機能でこのニュースを取り上げた際、友人の男性から緊急避妊薬についての理解に欠ける発言があったことも取り上げていました。そのことから、他の先進国に比べて日本の性教育が未熟であるという主張がされていました。"

●今週のニュース

・9月の自殺者(警視庁)女性639人 男性1166人  合計1805人

・コロナでの全国での死亡者 1537人

→どちらが重大です? 

・国連がコロナの感染者と死亡者の暫定数値を発表

・感染者見積もり7億8000万人

・コロナによる死亡者 106万7530人

・0.14%以下(3月暫定発表3.4%)

・季節性インフルエンザよりも危険性が低い

https://bonafidr.com/2020/10/09/新型コロナは季節性インフルエンザよりも危険性/?fbclid=IwAR25xL0Sf0nMY4SGNFObKQ33NLCvP_iDS-8nJpfH9LBFfyPsiROarzjNaPg

・池袋暴走事故

●メディア

「コロナは命に関わることなので過剰に報道してもよい」というのは自分にはなかった考えだったのでなるほどなと思いましたが、やはり私は過剰報道は良くないと思います。命に関わるからこそ事実を知ることが大切で、過剰な報道はかえって不安を煽りまたデマの流布などに繋がりかねないと考えます。トイレットペーパーやイソジンの二の舞のようなことがまた起こってしまわないか心配です。

WHOの自殺のニュース、過剰にならないようにという勧告は?

●メディア

各新聞社によって報道姿勢や内容が違うため全紙読むようにしている人の話を聞いたことがありますが、先生は複数紙購読されていますか。ちなみに私の家庭では朝日新聞を購読していますが、朝日はあまり良い評判が無いように感じます。

→新聞は同じだから(記者クラブのしくみ)

●歴史

私は、江戸時代は平和で安定した時代だと認識していたため、「江戸時代は戦いの時代」という印象を持つ人もいるというのは意外でした。このように同じ事象であっても、その事象のどの側面に注目するのかにとって捉え方は異なるのだと感じました。

また、先生が「教科書を疑え」とおっしゃっていたのが印象的でした。太平洋戦争についての記載が日本と韓国、中国で異なるように、上から与えられた知識にはその国の思想も反映しているということも心にとどめておきたいです。

→教科書を疑え、の本当の意味。

→「大東亜戦戦争」の意味

●平安神宮

京都育ちの人とそうでない人で、平安神宮に対する印象がどう違うのかを知りたいと思いました。

京都の通り

●その他

コメントへの返答は講義の本題ではないですが、同じ立場である学生からの質問は視点の勉強にもなるため本講義と同じくらい重要であると今回の講義で強く感じました。

江戸時代の本ってどんなイメージ?

江戸時代の本はどうやって作られ売られた?

明治時代との違いは?



3、今週の予習

学生さんの、初詣に関するコメント

●初詣

初詣に電車で行く場合、交通費が発生することや、初詣の神社に出ている屋台や近くの飲食店などに人々が出向くことでお金が発生するので、経済が回る。

→経済って?

→なぜ電車?


4、初詣の誕生と定着

「初詣」、季語への注目
いつから「初詣」は俳句に詠まれた?
江戸時代?平安時代?明治時代?
高桑義生『朱』第8号、昭和44年(京都の伏見稲荷大社発行)
「意外なことに古句には初詣の作品がない」
「古歳時記をひもといても初詣の季語すら無い」
「現代となれば初詣の句は断然多い」
明治41年『俳諧例句新撰歳時記』「初詣」と立項のみ。

江戸時代の神社参詣
初卯、初午、初大師、初不動、初天神=初縁日
江戸時代に行われていた参詣は「いつ」「どこに」お参りするかルール。
初縁日&恵方詣が主流
詣る神様、方角が決められる

京都
伏見稲荷 初午
東寺 弘法大師 初弘法
北野天満宮 終い天神 
「初詣」のルール

初詣=ルールがアバウト
どこの神社?=選べる
何日?=1月1日?1月4日?

初詣とは「正月にどこかの神社仏閣にお詣りする」という程度の中身
初詣の登場
『東京日日新聞』


「初詣」とは、明治20年代に、川崎大師で定着した、縁日でも恵方でもない新しい参詣スタイル

初詣の定着の理由=曜日&信仰心
21日、日曜日ではないと参詣に行けない
三が日なら行ける
=生活習慣、働き方の変化

信心ではないので、特定の神社である必要はない
初詣の定着の理由=鉄道の開通
川崎神社
江戸からはかなり遠い=徒歩では困難
=こういう場所こそ、行きたい神社(人生で1回行けるかな〜)

明治5年6月5日、「川崎停車場設置」
(明治5年5月7日 品川〜横浜(現・桜木町解説))
品川から17分
新橋(のちの汐留。今は廃止)からは26分
川崎程停車場からは数キロ(そんな大した距離ではない)
人力車&乗合馬車
鉄道会社の戦略と神社
明治5年9月21日 =縁日 臨時電車
明治11年3月21日 大師縁日 =往復割引券

鉄道網形成
明治22年 甲武鉄道 =堀の内祖師
明治27年 成田鉄道=成田山
明治32年 東武鉄道=西新井鉄道

初詣の楽しみ方

『東京毎朝新聞』明治24年1月3日
「又、東京全市より方角には川崎大師がちょっと記者にも乗れ、ぶらぶら歩きもでき のん気にして至極妙なりと参詣に出向きたるも多くありし」

初詣の成立

近世の江戸の人々は都会の喧騒を抜け出して、郊外散策を楽しみながら神社や仏閣に参詣していた。
そこの鉄道参入

現代ではすっかり「伝統行事」のように思われている「初詣」実は都市から郊外へ延びる鉄道ができたことで誕生した
「近代的」な参詣行事
西宮神社、えびす神社の例
「西宮のえべっさん」
1月9日〜11日の十日戎

戦前のある時期から、十日戎だけではなく、正月の元旦にも参詣客が増加
「全く電車宣伝の為なるべし」(『社務日誌』)

十日戎=神社側と阪神電車の双方協力
正月元旦=阪神電車の一方的なPR
「社員極度に疲労す。何とか良法なきものか」


よろしければサポートお願いいたします!サポート頂いた資金は、次の旅の原資にし、また楽しい情報をお伝えさせていただきます!