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第14回(8/6) 新聞発行の目的:なんのための新聞か&レポート講評

1、講義内容


1、小テストのリプライ
2、京都における新聞発行の定着:浜岡光哲の意思
3、誰のための新聞発行か
4、レポート試験の講評
5、アンケートのお願い

1、小テストのリプライ


質問の回答
私塾とは今でいう塾と同じですか。
つまらない質問かもしれませんが、当時の5000円は現代でいったらいくらぐらいなのでしょうか
これまでの講義で子供に学校で新聞を読ませ家で音読させ親に強制的に新聞を読ませるようなこともしていたのでおそらく新聞がそこまで需要の高いものではなかったので無理やり官民に義務購読者として新聞を売りつけていたのではないかと思いました
義務購読者を作ってまで新聞を作る意義はあるのでしょうか
講義運営について
ただ、最近のコメントを見ていると、この授業に対してポジティブな感想ばかりだ。少ないとしても一定数は疑問を感じる学生はいるだろうから、そういった学生が声を上げ、意見の共有をすれば、授業がより良くなるのではないかと感じた。
→批判的な意見こそ紹介する方針
毎年、全然意見が合わない学生さんは歓迎
私の意見を土台に
メディア論
コメントカードで、コロナに対して「単なる風邪」と述べている学生がいた。私はこの意見にとても驚いた。このコメントに目を通して私はメディアに踊らされていることを悟った。しかし、コロナウイルスを「単なる風邪」発信することの怖さを感じた。あまりにも非国民な考えではないか、コロナで死亡した人がいるのにも関わらず....と感じた。
コロナを単なる風邪と考えているリプライがあって、私は全然風邪よりはるかに、危険だと考えていました。しかし、少し調べてみると死者数はたったの1002人で、毎年流行っているインフルエンザは3000人ほどで、驚きました。こうやって知らないうちにマスコミに操作されていると思いました。

わざわざゴシップをかぶせてくるということは、警察はもっと早い段階で芸能人のゴシップを発見しており、温めておいて政治の汚点が見つかるとそれを晒すということなのでしょうか。ならば、警察は政治家と裏で深く関わっているのでしょうか。
歴史への意識について
今の若者たちが歴史に興味が長すぎるのが問題である、というコメントで本当にそうだなと思った。自分も全く興味がなかったから教科書の歴史をそのままうのみにしていたし、疑おうと考えることもなかった。この疑う力をつける、というのはまず、その問題について興味を持たないと起こらないことであるため、どう興味を持たせるかが鍵になるのかなと思います。
大学生活について
私は一回生ですが、大学に入る前、私は大学での勉強にとても期待していました。将来の自分の夢のために、質の高い講義を受けて様々な学問分野を学び、頑張っていこうと思っていました。しかし、この講義を除いて、私のその期待はほとんど幻想にしかすぎませんでした。コロナのせいかそうでないかは一回生なのでわかりませんが、双方向の授業なんてほとんどなく、ほとんどの授業が資料を読み上げるだけ、ひどいところはパワーポイントだけ渡して放置なんて講義もあります。試しに、自分が受けている講義と同じ学問の本を買い、読んでみました。そうすると、その講義の学ぶ内容はほとんど全て網羅していたのです。大学で半年かけて学ぶ内容は1日本を読むだけで理解できる内容だったのです。以上のことから、私は大学を退学しようと考えた時期もありました。しかし、この講義のような意見交換を積極的双方向に行ったり、先生のような人生経験豊富な方の様々な個人的見解を聞ける授業が少数ではあるがあり、踏みとどまることが出来ました。この講義を通して、大学で学ぶことは学問ではなく一つの学問に精通した教授との意見交換だと気づかされました。
大学生活について
 私は、現役で美術大学に進学したのですが、自分のやりたい事との食い違いがありました。「好きな事をプロデュースしたい、マーケティングをしたい」という思いが強くなり、2年生の夏、一念発起して受験勉強に励み、今立命館に2年遅れで入学しています。
 目標に向かうのに、何年遅れても良いと思っています。ただ、なんとなくで学部を選んだ、という方がいらっしゃったら、本当に自分のしたい事を、一度真剣に考えてみてほしいです。何となく過ごした授業からは何も学べません。人生、やりたいことをやっていいのです。

物事を途中でやめてしまうことについて先生の意見を教えてください。
残りの授業でできれば全員の期末レポートを評価してほしいです。→これは勘弁。テキストデータならOKだけど


2、京都における新聞発行の定着:浜岡光哲の意思

『(京都)商事迅報』の発行実態
槇村…「府庁関係の官民を全部義務購読者」とさせて、強制的に1号あたり7000部を販売「京都商事迅報広告」の印刷元は叡麓社紙面の内容は報告(ニュース)・広告・物価表。「警察関係の盗難品 拾得品の品触れ」奥付…「京都府警保課 議事掲載御用 商報会社」→事実上京都府が買い上げ(京都府の後援ありき)
『京都新報』(明治14年創刊)
明治14年5月22日、論説新聞『京都新報』〔明治14年創刊〕が創刊(1月『京都日日新聞』・『西京画入新聞』が廃刊)
社屋は『京都商事迅報』と同所、印刷も同じく商報会社
明治15年3月12日、京都新報社と商報会社、集書院跡に移転
『京都滋賀新報』と改題

『京都滋賀新報』
 明治15年7月13目、『京都新報』〔明治14年創刊〕は号数を継続して『京都滋賀新報』と改題
(明治16年2月『西京新聞』が廃刊)

『西京新聞』『京都日日新聞』『常盤新聞』などに在籍した永元愿蔵・古谷得三・山科生幹・奥村玄次郎、『西京画入新聞』の逸見安弘らが記者として参画
『中外電報』
明治17年10月10日、『京都滋賀新報』は第1001号刊行を機に題号が『中外電報』と改称

「紙面改良の告状」では、同時期に大半の新聞紙が政党に傾倒しゆくことを指摘したうえで、『中外電報』は社会公衆が共有の論場をもつ民意与論を代表する新聞紙であること、政党新聞化しないことを明言…浜岡光哲の政治理念と同じ
明治15年、浜岡は『中外電報』の主筆を求めて東上。そこで九鬼隆一に面会したところ、帝政党の丸山作楽を紹介される。丸山から記者を派遣する条件として、帝政党に入党を求められた。これに対し浜岡は怫然と拒否。

『日出新聞』
明治18年4月10日、『日出新聞』創刊
発行停止処分の多かった『中外電報』の身代わり新聞
奥付には浜岡の名前は印刷されていない…姿の見えない浜岡
 →隠された社主
創刊号の記事…琵琶湖疏水工事の概説→浜岡が推進する事業が京都の一大事業として報道 (反対意見は掲載されない)
→なんのため、誰のための新聞?
浜岡光哲の『京都新報』創刊への志向
近代の京都を牽引した事業家・政治家(明治14年、京都府会議員選挙当選など)
その使命は京都に於ける殖産興業の発達にして、発達の順序とし、先づ府市民の知見を開発するにありき。京都繁栄のために!彼の岩倉公の知遇に感激し、翁〔浜岡〕はいかにして之に酬うべきかを考へ、その結果あらゆる事業の創設に先行し、府市民に対する啓蒙運動に着手するを急務とし、茲に新聞紙の発行に考へ及びたるものに外ならず。
『浜岡光哲翁七十年史』より引用

3、誰のための新聞発行か

京都(日本)における新聞発行
隠された社主・スポンサー、為政者のネットワーク
大衆の意識を先導するため。
誰のための新聞か?
国民か?発行元か?はたまた?
最近の研究=ノーム・チョムスキーのプロパガンダ理論
(スポンサー、広告、エリートの共謀、反対意見の黙殺、仮想敵)
新聞が誕生したときから、変わらない構造

4、成績評価の講評

小テスト
「私はこの講義を受けるまで、メディアの情報に疑いの余地を持たなかった。しかし講義とニュースを同時にみていくうちに疑いの目を持つようになった。メディアが騒げば国民が騒ぎ、メディアが静まれば国民が静まっているのを目にして、とても違和感を覚えた。海外で行われているデモのことは全然報道せず、芸能人の不倫問題ばかり報道するメディアはおかしいということがとても感じた。社会を変えたいと思うようにまでなっている
大袈裟ではなく、この授業、講義を受けて私のこれからの人生が変わりました

最後に

4ヶ月間、ありがとうございました
みなさんの心のこもった小テストのおかげで質の高い講義をすることができました
とても感謝しています。
manabaに①アンケートのお願い②樋口の連絡先(お気軽に)

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