11-1 何事もなかった出産予定日

1、普段通りの予定日の朝

12月6日、出産の予定日を迎えました。
朝、起きても、陣痛はありません。
とりたてておなかも痛くなりません。
いたって普段通りの朝です。
出産の前は
「おしるし」と言って出血があるそうだけれど、
そんな気配もなく、至ってごくごく普通。
「おしるし」ってなんだぁ〜?と思っていました。

陣痛が来るのはいつだろうと考えれば考えるほど、焦りも出てくる。
とはいえ焦ったところで仕方がない。
残りわずかであろう妊婦の時間を堪能しようと思いました。

思い出すのは、自然療法家のミキさんがおっしゃっていたこと。
「わたしは予定日から数日間遅れたけれど、
その数日間がとっても幸せだった。
予定をなにもいれず、ただ、産まれるのを待った。
おなかのあかちゃんと私だけの、特別な時間だった」と。

この大きなお腹の感覚、
動きづらくて不自由でじんわりとした幸せな感覚、
まんまるのお腹、
痛いくらいの胎動、
あと数日もないこの感覚を存分に味わいたいと考えました。

2、1週間のタイムリミット

お昼過ぎ、宮川さんとあやかちゃんが来て、健診が始まります。
問診(といっても、女子トークに近い)のあとは、
腹囲を図り、血圧を測り、赤ちゃんの心音を聞いていきます。
宮川さんにお腹を触ってもらうのがとても気持ちよくて安心できて、
おなかのかのこに優しく話しかけてくれてくれるのが嬉しい。
宮川さんとあやかちゃんと私の3人に、
キョウちゃんが見守るのんびりとした健診は、
とても幸せな時間です。

軽く話をしたところで、今日はスケジュール調整がありました。

自宅出産には数々の制限があることは前述の通りですが、
いわゆるタイムリミットもあります。
それは、出産予定日から7日間をすぎると、自宅での出産はできなくなり、
提携先の病院での出産に移行されるということ。
つまり1週間のタイムリミットです。
(ただし、すでに陣痛が始まっているなど、諸事情は考慮されるそう)
私の場合、6日が出産予定日なので、
自宅で産めるのは12日まで。
それを過ぎると、宮川さんの提携病院での出産に移ります。

提携病院には、2週間以上行っていません。
もし提携病院で出産することになった場合、
最新の健診のデータが必要になります。
ということもあり、10日に病院での健診の予約を入れました。

ここまできたら、やっぱりこの家で産みたい。
宮川さんやあやかちゃん、そしてキョウちゃんと産みたい。
だから、お願い。1週間以内、いやギリギリは嫌だから、
あと3日以内くらいで生まれてきて…と
願わずにはいられませんでした。

3、陣痛がくるおまじない!?

宮川さんの健診は続きます。
内診に移り、
「いい状態だね〜」
と子宮頸管の柔らかさなどと確認しおわると、
その状態で宮川さんが
「早くでてきてくれるように、っていうおまじないするね〜」
と言う。
「おまじない??そんなのがあるんだ!やっぱり宮川さん、すごい!
やってやって^^!たっぷりおまじないして!」
と思い、星占いをしてもらうような気分で
「は〜い」
と、答えました。

すると……
ふいにかなりの痛み…!

3秒くらいでしたが、
「っおうお……」
と、声にならない声が。
ほんっとびっくりしました。

終わったとことで
「宮川さん、いまのなんですか?!?!すっごく痛かった!!」
と聞くと、
「『早く出ておいで〜』って子宮の入り口を刺激したのよ^^」
「人工的におしるしを促したってことかな。
出血があったから、お座布団よごしちゃったね。ごめんね」
とのこと。たしかにお座布団には、出血したような血液が付いていました。
こういうのがおしるしなのかな〜と思いながらも、
想像していなかった痛みに相当驚いていた私。
「痛いなんて知らなかった!!おまじないって言うから、
もっと優しいもんだと思っていたのに!!」
というと、
「うふふ〜」と笑顔。
なんだ、確信犯か…とすっかり宮川さんペースでした。

4、二人きりの普段通りの夜

「おまじない」が終わると、さっきの出血とはまた別の痛みが。
痛みというよりも、おなかが張ってきた痛み。
ちょっと息も絶え絶えに。
「宮川さん、急にお腹が痛くなってきました〜」
というと、
「その痛みが欲しかったのよ〜。
子宮が収縮してくるだろうだから、また痛むかも」
とのことでした。

宮川さんとあやかちゃんと見送り、
いつもの晩御飯、いつもの夜の時間。

健診後のお腹の張りも和らぎ、リラックスした静かな夜。

こうして2人過ごすのはあと何日なのかなぁと話しつつ、
少し早い目に床につきました。

そして、私の体の変化は、寝静まった夜遅くに来ました。

よろしければサポートお願いいたします!サポート頂いた資金は、次の旅の原資にし、また楽しい情報をお伝えさせていただきます!