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ドSでいこう!②

【温灸券ができるまで】 
 

「それがどう温灸券とつながるの?」
「いや、ドSっていうと言葉がアレだけど、ようは愛着をもって偏愛しているものを積極的に推す姿勢だと思うんだよね。」

「そうなの?」
「それで強いものにドMっていうのは、社会の常識らしきものやこういうものだ、っていう押し付けに対して萎縮してしまう姿勢じゃないか」

「この20年、あなたは鍼に関して頑固なところはずーっと変わらなかった。もうほんとに芯がとおっていて、ついていけないと思うこともあったけど、全てのそんな不満を調伏してしまうほどに、あなたの鍼は素晴らしかった」

「私はなかなかそんな鍼灸ができなくて、いままではドMだったと思う。あなたの鍼に比べて、積極的に推すことがなかった」

「でも無煙の炭の棒灸と出会ったことで、浸透する温熱と刺さない鍼を組み合わせる自分の鍼灸が、やっと形になったの。これなら推せる!ドSでいけると思ったんだ」

「まあ、そんな訳で、体験して実感していただくほうが手っ取り早いと思うから、温灸券なるものを作ってみようと思うんだけど。せっかくだから、あなたの鍼も加えてみない?」

「・・・鍼灸院があまり忙しくない時間帯、平日の13時~16時ぐらいなら、のってもいいよ」

「やった!」

「でも誰にお渡しするの?たくさん用意するわけにもいかないでしょ」

「それは、またひらめきがおりてきてね!さっき10円玉を拾ったの。だから今回は10人」

「なるほど。10円玉=電話と解釈もできるから、必要なひとが連絡してくるカタチなんだね」

「そう、タイミングが合わなかったり、必要がなければそのままで。昔読んだ聖書に『よいものは部屋の隅の暗がりにおくべきではない。明々とともる灯火の側におくべきだ』っていうような文章があってね、、、私たちは鍼灸がよいものだと思って続けてきたんだから、『自分の推し』が必要とするかたに届くように、来年はもっとドSになっていこうと。」

「でもなんで鍼灸券じゃないの???」
「ぎくっ!それはー、温灸券のほうが温かみがあって、語感もやわらかい印象だから?」

自分が愛着をもって取り組んでいること、偏愛しているものを持つ、すべてのひとに・・・

2019年は、ドSでいこう!!!

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